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父親教室の体験学習でテストが配られた。「30分でそれを解いて下さい」だが看護師が話しかけたり電話を始めたりと邪魔をして、結局誰も解けなかった。苛つく彼らに看護師は言った。「予定をこなしたくても邪魔が入って達成感を味わえない。それが赤ん坊を抱える母親の気持ちです」 #twnovel
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父の遺品を整理していたら、携帯のフォルダに1枚、真っ黒な画像があった。「母さんこれ何かな?」「あらやだ、父さん保存してたのね」母が自分の携帯を取り出し、送信メールを見せる。父宛のそれにはさっきの画像と共に、『綺麗な星空を見せたかったけど、うまく撮れませんでした』 #twnovel
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事故物件に引っ越して、初めて幽霊が出た晩こそ悲鳴をあげたが、そいつが顔もスタイルも抜群のイケメンだったので、今は出るたび替わる着こなしを参考にしたりもする。「そんな見た目なら人生勝ち組だったろうに」と言ったら困った様に眉を下げて微笑むので、なんかごめん、と慌てて謝った。 #twnovel
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⚡️ "1Kペット可 備考:事故物件"
僕が事故物件に引っ越して、初めて幽霊が出た晩こそ悲鳴をあげたが、そいつが顔もスタイルも抜群のイケメンだったので、なんとなくそのまま暮らしている話。
twitter.com/i/moments/1021… #twnovel
まとめました。今後もゆるゆる増えると思います。
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#twnovel 図書館に行くと、背中にナイフを生やしたあからさまな他殺死体が床に転がっていて、うわどうしようと慌てていたら、「あら」と眼鏡の司書さんが冷静に死体を観察し、「これはクリスティね」と棚から本を一冊出して開いた。死体は本に吸い込まれて消えた。「ときどき落っこちてきちゃうのよ」
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#twnovel 人魚姫は王子を浜辺に返す際に、自分の肉をひと切れ削いで、気を失ったままの王子の口に押し込みました。あとはただ待つだけでよいのです。人々が年老い死に国が滅び地上の何もかもがなくなっても、若いまま生き続ける王子は、やがてこの海に戻ってくるでしょう。そのときまで。
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『悲しい事件』
※1ツイート内で完結する小説です。
※再掲載
#140字小説 #掌編小説 #twnovel #創作 #小説
#創作クラスタさんと繋がりたい
#冬の創作クラスタフォロー祭
#小説書きさんと繋がりたい
#物書きさんと繋がりたい
#twitter小説
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#twnovel 「この地獄は何の地獄ですか」「たくさんの書物を積んだまま読まなかった者たちの地獄です。彼らは自らが積んだ書物を読み続けなくてはならない。しかも読んだ端から読んだことを忘れてしまう。彼らは永遠に読み続けなくてはならない」「それって天国じゃないですか」「えっ?」「えっ?」
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JKの娘「そういえばこの間、学校でドッペルゲンガー見た」
父「え?でもちょっと待って、ドッペルゲンガー見たら死ぬんじゃない?」
JKの娘「うん。それ以降見てないから、向こうが死んだんだと思う」
#twnovel #本当にあった怖い話
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#twnovel 美人だが男が変わる度に趣味も服装も化粧も変わる友人と久しぶりに会ったら、ピンクの髪で現れたので驚いた。「どこで待ち合わせしてもすぐ見つけられるでしょ?」今の彼氏は相貌失認で人の顔が覚えられないのだそうだ。「私が綺麗でなくても好きでいてくれるんだ」友人はすっぴんだった。
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#twnovel 「鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰?」「厨房の老メイド長です」「それは誰目線で?」「彼女の夫である庭師のジョン目線で」「いいわね」「ちなみに下町の飾り紐売りの娘も世界一美しいです」「誰目線で?」「彼女の一つ年下の幼馴染みの少年の目線で」「今日もいい話を聞かせて貰ったわ」
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#twnovel 祖父が昔教えてくれた星座があった。誰も知らない、どんな本にも載っていない、祖父がかつて恋人と作ったという二人だけの星座。山間合宿の夜、空を見上げて「あ、四ツ葉のクローバー座」と先輩が言ったのでびっくりした。「昔、おばあちゃんが教えてくれたの」
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#twnovel 「50年待ってくださいまし」祖母は若い頃、神に求婚されてそう言った。時の概念の違う神は「わかった」と去った。そして50年がたった。孫の私は祖母そっくりだそうだ。神はかわりに私を連れてゆくだろうと皆が嘆いた。あらわれた神は、花嫁衣装の私を素通りし、祖母の墓の前で泣きだした。
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#twnovel 「生まれて初めてラブストーリーを書いた」友人の作家がそう言って本を渡してきた。いつも以上にたいへん面白かったのだが、ラブの欠片も見当たらなかった。「どこがラブストーリーなんだ?」「1から10まで君の好みに合わせて書いた。これを書くことこそが私にとってラブストーリーだった」
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#twnovel 「好きな子に贈るなら花だろ」友人の勧めに従って、毎朝、彼女に花をあげた。花は友人がくれた。彼女には結局フラれた。友人宅を訪れると、友人はいつもどおり庭で泥にまみれてたくさんの花の世話をしていた。「毎日、僕に花をくれてありがとう」僕が言うと、友人の顔が真っ赤になった。
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#twnovel 生まれつき予知能力があって、来年、世界が滅びることを知っていた。でも翌年になっても滅びるのは《来年》だった。他の予知はすべて当たっている。滅びの予知だけが毎年毎年延期される。たぶん、世界のどこかで懸命に戦っている誰かがいるのだ。だから世界はまだ捨てたものじゃないのだ。
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#twnovel 祖母が、孫みたいな歳の青年と結婚すると言い出した。「だってね、若いころ死んだおじいちゃんの生まれ変わりだって言うんだよ」「嘘に決まってる、財産目当てだよ」「でも、何もかも知ってるんだ。おじいちゃんが本当は事故死じゃなかったことも、犯人が私だってことも、何もかも、全部」
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#twnovel 舟が来る。渡し守が告げる。「一人だけだ」友を押しのけて私は舟に乗る。「出して下さい」「あいよ」舟が出発する。友は岸に立って、呆然とこちらを見ている。その姿が薄れてゆく。炎上した事故車から、友が救出される。運転席の私はもう間に合わない。川を流れてゆく。静かに。
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#twnovel 十年後にまた会おうと冗談交じりで約束した喫茶店は勿論もうなかったが、瓦礫の上で奴がキャンプグッズで湯を沸かしていたので笑った。それから泣けてきた。奴がまずい珈琲をすすり、「よく国境を越えられたな」と言った。「建設屋に国境はないのさ」「医者にもな」さあ、国を再興するのだ。
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#twnovel 生まれ変わったらどうしても逢いたい相手がいた。しかし何度も生まれ変わるうちに理由を忘れてしまった。なのに逢いたい気持ちだけが募る。心の奥底から込み上げるこの感情は……。「ところで、お前は私の恋人であったのか敵であったのか」訊くと、やっと逢えた相手は何か凄い表情をした。
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#twnovel むかし逢った人魚にまた逢いたくて、海に近い場所に喫茶店を開いた。常連になった地元の女性と結婚した。人魚とは二度と逢えなかった。その妻を早くに亡くしたあと、酒の席で義父が言った。「口止めされてたんだけど、元々あいつは養女でな」記憶喪失だったのを浜辺で拾ったんだよ。