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和歌山人が湯浅から伝えたと言われる銚子醤油。野田と共に関東濃口醤油の主産地。関東平野をゆっくり流れる利根川水系の水はCa, Mgを溶かし込んだ硬水系。酵母による発酵を促進し濃厚な色と香りを育む。昆布ではなく鰹など節出汁と濃口醤油(+みりん)で江戸の絶品蕎麦つゆを生み出した。#美食地質学
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海の幸に関係深い「潮の満ち干」。この問題は結構難しく、ノーベル賞受賞者も間違った。一般的理解は(a)や(b)。気象庁の見解は(c)。いずれも「満月新月の南中時が引潮」を説明できない。正解は(d)。月の引力、月・地球回転の遠心力、それに海水の強制振動の合わせ技。詳しくはまたいずれ。#美食地質学
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富山湾には日本海拡大に伴う「断裂」が入り込むので、栄養分豊富な深層水が流れ込み、背後の立山連峰から続く斜面で急速に上昇。また真水の立山湧水も上昇を加速。この上昇流に乗って、海面まで上昇して産卵するホタルイカのメスを捕獲する。だから富山湾物は他地域より圧倒的に立派。#美食地質学
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超巨大噴火の頻発地帯は九州。他地域なら大丈夫だろう、なんて高を括っていませんか?超巨大噴火が起きると、降灰は広い範囲におよびます(↓)。約90万年前の猪牟田アズキ噴火では、関西で数十cm、関東でも20cm程降り積もりました。今これが起きたらインフラ完全停止でほぼ日本喪失です。#美食地質学
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日本列島で過去12万年間に11回の超巨大噴火が発生。北海道と九州に集中する。発生確率は低いが破局的な被害をもたらす可能性がある。現状のままでは最悪の場合、日本という国家、日本人という民族は壊滅的打撃を受ける。超巨大噴火を自然災害として認識して、対応を考えることが必要。#美食地質学
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現代醤油発祥地、和歌山県湯浅。鎌倉時代に覚心が宋から金山寺味噌と溜醤油を由良興国寺へ持ち帰る。近隣の湯浅の方が水質が良く醤油製造が盛んに。醤油には鉄分を嫌う麹菌の活躍が必須。由良は付加体混在岩で鉄分多い玄武岩も点在。一方湯浅は砂泥互層が後背地。地質が湯浅醤油を育んだ。#美食地質学
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日本一の酒どころ灘五郷。「男酒」と呼ばれる力強さはお江戸の老舗蕎麦屋御用達。その秘密は酵母を活性化させ発酵を進める中硬水の「宮水」。六甲山系花崗岩地帯からの鉄分を含まない伏流水が、Ca, Mgが主成分の貝殻を多く含む地層を通って湧き出す。軟水の国にあって特徴的な酒造水に。#美食地質学
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駿河湾は水深が2500mを超え、日本でダントツに深い湾。湾底〜伊豆半島は松本〜北アルプスよりも急勾配の地形を作る。深海(>200m)が陸のすぐ近くまで広がるので、深海魚類がすぐ獲れる。この湾が日本一深い理由は、トラフ(海溝)が入り込み、ほぼ富士山の下を抜けて相模湾へ抜けるから。#美食地質学
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日本一広大な関東平野を悠々と流れる利根川水系、土中のミネラル分(Ca,Mg)を溶かし込む。この中硬水は昆布出汁を取るには不向きだが、酵母を活性化し力強い濃口醤油を生んだ。軟水関西では薄口醤油。私見だが関東醤油文化の最高傑作は、味わい深い蕎麦つゆと内湾東京湾穴子煮のツメ添え。#美食地質学
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瀬戸内海の栄養塩濃度低下と漁獲量減少の見事な相関。また魚は餌の減少で痩せ細った。水はキレイになったが貧栄養化が進み「豊かな海」ではなくなった。兵庫県では下水処理場排水基準を緩和し、ため池からの放水などの試みを始めた。そして昨夏、蛸がちょっと戻ってきた。これぞSDGs!#美食地質学