1
2
静岡県伊豆半島のある小さな入り江に泊まった時のこと。海に面した宿の窓から、海が青く光っているのが見えた気がして波打ち際へ降りてみると、確かに海中が青く光り輝いている。ずっと同じ場所が光っているわけではなく、ゆっくりと動いている。それは不思議な光景だった(続)
364/365 #斜陽暦
3
高知県、四国山地のとある渓流の真ん中に座った超巨大な岩の上には小さな祠が立っている。対岸に注連縄が張られ、河原に降りる階段もあるが、岩へ辿りつくことはできない。四国にはこういう水神の岩が点在し、調べるとここも水の神様を祀った祠だったがけっこう危ない神様だった(続)
359/365 #斜陽暦
4
・旧八百津(やおつ)発電所
かつて岐阜県の木曽川本流で運転していた煉瓦造モルタル塗りの巨大水力発電所。明治44年に完成し、昭和49年の廃止まで名古屋方面の電力を支え、その後資料館となる。巨大な白亜の空間に発電機が残る光景は圧巻だったが、平成30年から休館が続いている(続)
355/365 #斜陽暦
5
・盆旗の集落
四国も独特のお盆の風習が残る土地が多いが、愛媛県のある山の集落を通った際、何軒かの家に白い旗がはためくのを見かけた。竹竿に名前が書かれた旗で見たことがない。気になって土地の人に訊くと「こりゃボンハタいうんぞ。死んだ人がおる家の旗じゃ」と言う(続)
354/365 #斜陽暦
6
薄明りの木造市場
341/365 #斜陽暦
7
四国の旧街道に佇む廃銭湯。特徴的なシルエット。
333/365 #斜陽暦
8
体は「夏休み」を求める
331/365 #斜陽暦
9
明治紳士と淑女のいる店
327/365 #斜陽暦
10
・国道193号
先日、四国の方から「『四国山地らしさ』ってなんだと思います?」と訊かれた際、香川から徳島の剣山系を貫く四国の本気、国道193号がまっさきに思い浮かんだ。深山幽谷をうねる150㎞。岩盤を穿ったままの隧道、Ω型のカーブ…まるで国道とは思えない道が続くのだ(続)
324/365 #斜陽暦
11
あちら側
323/365 #斜陽暦
12
果たしてここは令和か
322/365 #斜陽暦
13
・旧殿居郵便局
山口県のゆったりとした農村部に残る擬洋風建築の郵便局舎。大正12年竣工。木造平屋に2階建ての八角塔屋が付属する瀟洒な雰囲気が特徴的。中国山地の赤い屋根瓦と田んぼが広がる土地に、淡いミント色のレトロな姿はのどかな風景にとても似合っているように見える。
320/365 #斜陽暦
14
森に還る円形病院、夏と秋
317/365 #斜陽暦
15
・森に埋もれゆく廃校
北海道北部の大森林地帯。その真っ只中に、屋根の抜けた廃校がぽつんと残っている。今では森に還ったここにも当時20戸ほど住人がいた。だが昭和41年に住人は集団離村、先生2名だけが残され、冬以降は学校だけが一つ残された。どうしてそうなったのか(続)
315/365 #斜陽暦
16
・森の中の廃発電所
四国山地の渓流に残る水力発電所の跡。廃止から50年以上経過し、建物は山の緑に飲まれつつある。1階がタービン室、両翼階段を挟んで2階が運転制御室。川の音、白い漆喰が塗られたコンクリートと蔦の緑のコントラストが「森の神殿」という言葉を想い起こさせる…。
312/365 #斜陽暦
17
川から水を直接引き込む山の集落。
309/365 #斜陽暦
18
・神になった蛾
長野県内のとある神社にはカイコが彫られた石碑が立っている。長野や群馬などかつて養蚕業が盛んだった地域では、蚕の繭や養蚕具を神として祀る風習があり、「蚕玉神」と字を彫った石碑や女神像を立てて蚕の生育を願った。その中でも蚕そのものの石像は非常に珍しい。
307/365 #斜陽暦
19
・ゲストハウス醫(くすし)
瀬戸内海の離島、大崎下島の御手洗集落には昭和中期以前の古い街並みが今も姿を留めている。その路地奥に空色が美しい大正期の医院が残る。空き家になっていたこの旧越智医院は近年修復され、宿泊施設となった。そう、古い医院に泊まれるのだ(続)
306/365 #斜陽暦
20
北海道の開拓集落に残る廃校。天井が抜け、机の上に森が生まれつつある。
299/365 #斜陽暦
21
標高900mの冬
298/365 #斜陽暦
22
中庭のある旧家
297/365 #斜陽暦
23
・島の薬局
瀬戸内海、広島と愛媛の間に浮かぶ芸予諸島。その一つ、大崎下島の路地には資誠堂薬局という古い薬屋さんがある。急斜面と海の間に発達した迷路のような路地に、この建物の夕暮れはあまりに似合っている。お店のお婆さんに話を伺うと、島の思い出話に花が咲いた(続)
290/365 #斜陽暦
24
「…蔵の中に誰かいる?」と思って近づくと、お地蔵さんだった。家併設のお地蔵さん専用の蔵で、お供え物の水とお茶も新しい。地元の人に大切にされている神様や仏様を見ると、なんだか見ているこちらが嬉しくなってなあ…。
287/365 #斜陽暦
25
六角形の空間がある廃医院。玄関と診察室の間にあり、ここから「入口」「診察室」「處置室」「藥局」「非常口」「便所」すべてへつながっている。辺鄙な土地の、昭和一桁台の木造建築であるがかなり先進的で機能的なデザイン。
285/365 #斜陽暦