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#自作シナリオの描写を一部紹介 「月を虧く」 ゆるやかに降る雪の間を縫うようにして、柔らかい橙を帯びた朝の光が差し始めていた。 少しずつ白くなってゆく山の際が明るくなりつつあり、紫がかった雲が細くたなびいている。 崩れおちた屋根に降りた霜は眩むほどに白く、光を乱反射していた。