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お寺さんが帰った後、花が咲き始めた十二畳間から台所に逃げ、叔母の持ってきた大きなスイカを3玉も切りながら、ふと縁側に目をやると、雑種のシロを撫でる目付きの悪い青年がいた。はて誰の息子だったか。いや、そういえば、シロは昨年死んだではないか。#親戚の法事で見掛けた気がする同田貫アンソロ