77
【タイグウ】
南部岬の桟橋は区内有数のデートスポットである。
その人気ときたら人間以外の“つがい”も訪れるほどだ
―――橋梁修繕課 #有害超獣
78
【ウズラモク】
あそこの木々は近くに居るモノを真似するんだ。
枝を2~3本折った?ああ、それ位なら大丈夫だよ
…君には4本手足があるからね
―――林業振興課の職員より #有害超獣
79
【リョウジョウノクンシ】
これで4棟目か?あの頬袋にあとどれ位入るか確かめてみたいが…
―――瓦礫から発見された手記 #有害超獣
80
年の瀬なので楽屋ネタでも。
#有害超獣 シリーズは実在する“とある地域”への取材を基に制作しています。同作で言及される“区内”は私の取材範囲によって定義され、登場する超獣達は取材で遭遇した動植物や建築物等がよく参考にされています
81
【ケンタン】
歯が並んでいる部分を口と称するなら…
アイツの場合、胃の中まで口という事になるな
―――照明機材班より #有害超獣
82
【リットウ】
区内では“冬の気配”というものは物理的な存在感をもって現れ、
秋の名残を食い荒らしてしまう
―――紅葉狩り企画班より #有害超獣
83
【フクリュウ】
区内は石灰岩台地上にあり地下は水源になっている。
地下水は飲料に適するが、
飲む際には水中に牙や眼が無い事を確認する必要がある。
―――ボーリング調査班 #有害超獣
84
【巫撃課 鏑矢班】
戒律により刃物を扱う事はできませんが…
50口径の対物ライフルであれば問題ないでしょう。
―――巫撃課長より #有害超獣
85
【キリビ】
当ホテルは廃業以来ずっと盛況で…
本日も満室でございます。
―――水没したホテルの管理人より #有害超獣
86
【ヘキラク】
鉄の塊を飛ばせるようになっても、
人類はまだ空を征服出来ていない。
―――航空課管制班より #有害超獣
87
【キカツ】
辺りにたちこめる強烈な胃酸の匂いが、
この群れが飢えている事を知らせていた。
―――夜警中の職員より #有害超獣
88
【ランダ】
なまけもののこぶた
おおかみがこわくて
おうちからでられない
―――口伝「なまけこぶた」より #有害超獣