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>RT
里(獄族)「…志季、呂庵が封じられてたの、気付かなかったの?最近顔見てないな~とかさ」
志(獄族)「…独り立ちしたものだと思って、寝ていたな」
翼(人族)「さいってーーーーー!!!!!」
#獄族の感覚だとあり得る話なので許してあげてください
#太極伝奇
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呂「誕生日おめでとう、零。儚い命。最後の一息まで、思うがままに生きて見せて?」
零「ああ、そうだな。ありがとう、呂庵」
ー人類史上、最大の国土を誇った大国『真』が滅びたのは、この夜から八年後のことだった。
~太極伝奇・歴史書より~
#太極伝奇
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零「人材、か。そうだな。今の俺に一番必要なものだ」
呂「民の疲弊、政治の腐敗…立つ時は近いんじゃない?第二皇子よ」
零「…ついてきてくれるか?暗い道を。果てまで」
呂「舐めるな人の子よ。我らは獄族、陰から生まれた陰の者。はなから明るい道など歩いていない…なんてね?」
#太極伝奇
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零「これは…羽根?」
呂「うん!昔馴染みの鳳凰の羽根!」
零「ほ…すごい昔馴染みがいるんだな(というか本当にいるのか、鳳凰)」
呂「これはね~最強のラッキーアイテムなんだよ!ご縁が巡ってくる!いっぱい良い人材が零さんの所に集まってくる!…必要でしょ?腹の中が分かる同志が」
#太極伝奇
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零「千年以上、あの小さな玉に一人ぼっち、か。寂しがり屋な呂庵はきつかったな」
呂「…まーね。…じゃなかった、今日は俺より零が主役!話を戻そう!あのね?志季には感謝してるんだ。お誕生日は祝うものだって教えてくれたから。だから…その、ですね」
零「?」
呂「はい、これ!✨」
#太極伝奇
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零「志季…」
呂「知らない?そこそこ強かったらしくて、人族の間では紫鬼(しき)なんて呼ばれてたこともあるみたい」
零「…聞いたことがある気がするな。いつか会ってみたい」
呂「俺も!俺も会いたい。…でも、もう千年以上会ってないから忘れちゃってるかも。俺、封じられてたからね」
#太極伝奇
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零「というと…呂庵は違ったりする?」
呂「うん!俺は生まれた時にたまたま近くにいた同族がいてね。居合わせた縁だって、たま~に面倒見て貰って、誕生日のお祝いもしてもらったなぁ」
零「へぇ。奇特な獄族もいたものだ」
呂「変わり者って言われてた。志季って言うんだけどね」
#太極伝奇
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零「呂庵は…獄族は『誕生日』という概念はあるのか?」
呂「んー、人族のソレとはちょっと違うかな?誕生日って、自分以外の誰かが言ってくれて意識するものでしょう?だけど獄族は…ほら」
零「究極の個人主義」
呂「そう。群れない。だからあんまり意識したことがないと思う。普通はね」
#太極伝奇
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☆太極伝奇~麟子鳳雛~☆
呂「…」
零「ふぅ…ただいま。?どうした、呂庵」
呂「人が一杯だったね」
零「そうだな。腐っても第二皇子の生誕祝いだ。それなりの規模の祝宴があるし、ご機嫌取りも湧いてくる。…腹の中でどう思っているかは分からないが」
呂「零、目が笑ってない(苦笑)」
#太極伝奇
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