西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(古い順)

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お宝。本日ベルギーより魔法系アンティークが到着。まずはお守りピン類。全長5㎝ほどの黄金ピンに真珠、ルビー、サファイアの細工。おそらくはトリニティーの象徴かと。もう一本はわかりやすい蹄鉄に粒真珠を七個ちりばめたもの。時代的には19世紀末から20世紀初頭頃でしょうか。とてもかわいいです。
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お宝。つけぼくろ容器 patch box 。50x40x8mm、38g。19世紀半ばの銀板プレスに塗金。パッチボックスは蓋を開けると鏡があるのが特徴。角のあいだに十字架を持つ鹿が描かれていて、聖ユベールの加護が付与されています。つけぼくろは貴婦人のお洒落として一時期大流行したのでありますーー
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雑。今回届いたお宝群には微妙なものも含まれていました。セルロイド製とおぼしき蝉ブローチ。全長30㎜ほどでかなりリアルに寄せています。調べてみるとアールヌーボーの一種で20世紀初頭にフランスで流行ったとのこと。注目してもらいたい箇所にとまらせておくという使い方でしょうか。
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調べてみますと英国には一種類のセミがニューフォレスト区に棲息するのみで、それも絶滅が危惧されているとのこと。研究者が森のなかに集音マイクを設置して長期間録音を続け、セミの声が入っていないかどうか分析を繰り返しているそうです。英国でセミの影が薄いのはしょうがないのかもしれません。
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cat は hat と簡単に韻を踏めるため、帽子をかぶる猫が多いのであります。 子猫 kitten が手袋 mitten をするのも同じ理由。この種の組合せは韻律属性と称され、可愛さエンハンサーの代表格なり、と。
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お宝。エナメル細工の十字架。100x63x4㎜、75g。中央に描かれるのはいわゆる「聖心」。左右に伸びる緑の穂、上下に描かれるのは葡萄か。全体的印象としてはオリエンタリズムであります。女性の持ち物にしてはずっしりと重く、聖職者の装具にしては意匠が派手すぎる印象ーー
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お宝、とまでは。今回のお宝群はいろいろなものが箱に入って届きました。これは三位一体を表すフルール・ド・リスの金具に深緑色のリボンのブックマーカー。大切な書物のページに挟むのであります。優雅な読書のお供に。19世紀末あたりの品でしょうか。
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お宝に混ざっていた金属製の魚。胸びれ部分が開いていてしっかり自立できます。材質不明、全長48mm、重量24g。用途がわからんのです。魚はキリストの象徴のひとつですのでその方面かとも思いますが、なんというか荘厳性に欠けるというか。たい焼きみたいですし。ともあれ不思議なアイテムなり、と。
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7月13日は #オカルトの日 。 というわけで「人形に与えて」と送られてきた壺を紹介。ロードス島で出土した土器のレプリカですが、サイズが小さい。40x35㎜ という寸法なのに描きこみがみっしりと。中の模様は魔法の容器として重要。人形が使う小さなものは魅了の魔法をふりまくのであります。
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#わたしを作った児童文学5冊 小公子 アンデルセン童話集 小川未明童話集 秘密の花園 Child's Garden of Verses なおアンデルセンは「赤い靴」と「パンを踏んだ娘」。 小川未明は「月夜と眼鏡」を。
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今回一番のお宝はこの「聖ヴァンサン・ド・ポールの聖遺骨」。 St Vincent de Paul (1581-1660) は貧しい人々の救済に尽力したフランスの聖人。1737年の列聖の際に遺体が元の墓所から教会内聖堂に移されており、その際に遺骨の一部が聖遺骨として保管され、配布されてきたと推測されるのであります。
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#わたしを作った少女マンガ5冊 手塚治虫『リボンの騎士』 楳図かずお『蛇女』 萩尾望都『ポーの一族』 田渕由美子『フランス窓便り』 川原由美子『観用少女』 やはり古色蒼然。恐怖漫画は少女誌が主戦場だった時期があるのです。
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ナーサリーマジック。ベッドカバーの上で想像力の国を構築するスティーヴンスンの「カウンタペインの国」。 病気のときは枕ふたつで身を起こし おもちゃをベッドに持ち込んで 一日中ごきげんに遊ぶ ベッドカバーは海にも山にもなるのです。かの『童詩集』が奥義書視される所以なり。絵はスプーナー。
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やがて枕は雲となり、子供ははるか高みから下界の戦さを見下ろす存在となっていくのであります。
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蔵書票。よーく見ると英語なんですよ。この種の遊びが19世紀あたりから流行っていたのであります。一見魔法円風に見えて実はジョークという場合もありますのでご用心。
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雑。庭園と自然のあいだにはなんらかの垣根が存在するわけで、また人間が手を入れてこその庭園でもありましょう。魔法における Garden の意義をずっと考えておるのですが、結論など簡単に出るわけもなく。絵はミロ・ウィンター。
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雑。バークシャーの外れに「ウェイランド・スミスの洞窟」と呼ばれる遺跡があり、ここに腕のよい妖精鍛冶が住んでいるとのこと。この近辺で馬の蹄鉄が外れたときは、馬をここに連れて来るとよいそうです。銀貨を置いてからしばらく離れていると妖精が蹄鉄を装着しなおしてくれるといいます。
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ナーサリーマジック。 「草花にはおとながつけた名前があって 妖精さんがつけた名前もあって」  スティーブンスンの「花々」は命名が持つ不思議な力に触れつつ、あえて深層には踏み込まないのであります。このあたり、猛獣や毒蛇を図鑑で眺める気分に近いものが。絵はウィルコックス・スミス。
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ナーサリーマジック。 「日の出前に起きて、 すべての花に露がきらめくのを見るとき、 影はまだ寝台のなかで眠っている」 常につきまとうシャドウを置き去りにする瞬間を描く貴重な一節でしょう。スティーヴンスンはあのジキル博士とハイド氏を書いた人。子供の影を凝視して当然なのであります。
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雑。防弾聖書は新約聖書に鋼板表紙を装丁したもの。なおこの種の聖書のページのサイズと質がタバコを巻くのにちょうどいいらしく、ひっちゃぶいて煙にする不届きな兵隊さんもいたそうです。「そいつはいいぞ。おれはコリント人への第二の手紙まで吸い進んだ」というセリフが #スパウォー にあります。
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辞書で煙草を巻く話に関して。コンサイスなどは使い込むと数年で写真の状態になって新しいのを買うことになりますから、戦前の学生たちが古いので煙草を巻く話は結構あったようです。一ページ丸暗記したらそのページを破いて「食べる」話もあります。前世紀の蛮習ということになりましょうか。
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#むしろ中古が良い トレンチコート。適当にクタクタでないと雰囲気が出ないというか、ドラマを背負っていないのであります。新品じゃハードボイルドできません。
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暦。7月22日は聖マグダラのマリアの祝祭日。「信仰に目覚めて己が罪深さを悔いる女性」というのが教会の公式設定ですが、クリヴェッリの筆にかかるとこの通り。思いっきりドレスアップして、悔悟のカケラも見せない美貌であります。反省などするかと言わんばかりの冷ややかな視線が素敵ですーー
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ーー聖遺物業界ではマグダラの「前髪」とか「瓶入りの涙」が伝わっていますが、人気はいまひとつといった感じです。伝承によれば最終的に南仏にて被昇天したとされ、マルセイユの守護聖人に認定されています。マルセイユタロットの「世界」がマグダラの姿といわれる所以であります。
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#第二回どうみてもメガテンのボス画像選手権大会 ジョシュア・レイノルズの汎用性は注目に値すると思うのであります。