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長子相続が基本だった英国富裕層の場合、次男三男はスペアであって、繁殖を期待されていないという部分もありましょう。次男三男は相続から外されるものの、家族年金を貰って一生食うには困らない。家に縛られずに好きな人生を送れるわけで、奇怪な研究や冒険をやらかすのはだいたいこの人たち。
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#スパウォー
以前も紹介しました二次大戦中の防弾聖書。一次大戦中は普通の聖書が弾丸を防ぐ話が伝えられ、実物が英国に戻され教会で展示されたりしました。人気が高くて、どうやら人為的に作成された品もあった模様。弾丸がとまった箇所の記述も重要とのことで、ヨブ記あたりで止めるのが理想とか。
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#猫の日
2月22日は猫の日とのこと。猫の瞳は潮の満ち引き、あるいは月の満ち欠けと連動すると昔から言われておりますが、瞳が丸いときがかわいい、いや細いときのほうが猫らしくてよいという議論も盛ん。結論が出ないとわかっている話題でえんえんお茶を飲むのも英国人の特技であります。
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#猫の日
黒猫をラッキーシンボルとする文化圏も多いのであります。一次大戦中、お守りの黒猫ぬいぐるみを失くした戦闘機乗りが、出撃命令を拒否してパリまで新しいぬいぐるみを買いにいくというエピソードが『スーパーナチュラル・ウォー』(4月下旬刊行予定)に。エースたちは縁起を担ぐのです。
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#猫の日
古来より魔法ネコの名前として伝わる「グリマルキン」 Grimalkin 。その正体に関しては諸説ありますが、毛並みはブルーグレイであろうとされています。非業の死を遂げた猫の女王説に始まり、猫国の宰相とか長靴猫の本名とか、みなさん言いたい放題。楽しそうです。
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ハロウィンで亡者どもが「お菓子をくれなきゃいたずらする」とわめいておるのは、救済用のソウルケーキを求めているわけです。現代ではそのあたりの事情が失伝していて、どんなお菓子でもOKとなっているそうです。ソウルケーキが地方によって成分も製法も異なっていたことも失伝の一因かと。
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#コロナばっかりで気が滅入るから本テロしようぜ
19世紀末、金箔押し装丁の傑作、イエイツの『秘密の薔薇』。
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#コロナばっかりで気が滅入るから本テロしようぜ
英国の学校では12月末の終業時に優秀生徒を表彰し、ご褒美本を与える習慣がありました。選ばれる書物はとびきりの良書ばかり。緑色のはジェイムソン夫人の『シェイクスピアのヒロインたち』アニング・ベル挿画本。青いのはマクドナルドの『北風』。
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季節の挨拶。
ふとりたおした猫もいいのですが、育ちすぎたワンコというのもなかなか。
かわいいのであります。鬼瓦系の魔除けということで、昔の写真を一枚。
#育ちすぎたワンコ
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さて今年も4月23日すなわち「ドラゴンの日」が近づいてまいりました。一般には聖ジョージ祝祭日だったりしますが、そこはそれ。大多数のドラゴンは書物のなかに棲息していますから、書物の日でもある23日にみなさんのお気に入りのドラゴンを紹介してください。
#ドラゴンの日
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#ドラゴンの日
グリム童話にはよくわからないドラゴンも登場。お姫様をさらったのはいいものの、海上の岩礁でただ二人してのんびりしてるだけというドラゴンさま。結局退治されてしまいますが、なにがしたかったのか。お姫様もどこか他人事ふうでいい味出してます。絵はアニング・ベルとラッカム。
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さて #ドラゴンの日 当日。
そもそも聖ジョージのドラゴン退治は出来レースではないかと疑惑を持たれておったのです。ドラゴンにとどめを刺さず、街まで連れてきて「改宗しないと再び野に放つ」と脅したりするからです。そのあたりをユーモラスに描いた佳作がグレアムの『やる気のないドラゴン』。