引っ越しに伴って、役所行ったらすごい見覚えのある画風のパンフレットがあって私はとてもとても嬉しくなりました。
…名古屋が完全に雪国と化してるんだが。
・軍服のある廃校 北海道の雪原まっただ中に残る廃校。戦後すぐに満州から引き揚げた人々が、原野を開拓して起こした分校が始まり。昭和中期に閉校になった後は開拓記念館として農機具や満州時代の品を展示していたが、長い年月放置され、展示品も廊下も崩れ去りつつある。記憶はこうして消えていく。
小学校6年の時 「溺れた人を助けましたが、息をしていません。何をしたらいいでしょうか。次の○を埋めましょう。『人○呼○』」 という問題が出されて、「人を呼ぶ」って書いたらマルつけてくれた当時の担任の先生のことを今でも尊敬している。
電子音ではない、本物の鐘が鳴るタイプの踏切。初めて見た…。
「素股信用金娘」に腹抱えて笑ってしまい、「これどこにあるんだよ」と思って調べたらそのすぐ向かいにある店の名前がさらにその上を行く頭の悪さで呼吸困難になった。ノーガード戦法か何か?
・神の去った廃教会 北海道のある農村地帯の一角に残る教会の廃墟。昭和末期に閉鎖され、その後、工場に転用されたと聞いたが、それも昔の話。小さな建物の周りは北海道の離農廃村地帯でよく見かけるルピナスの花が咲き乱れていた。2階は教会だった頃の雰囲気が色濃い。「神は細部に宿りたまふ」か…。
昨年2022年は明治維新から太平洋戦争終戦の期間と戦後の期間が77年間、ちょうど釣り合う年だった。昭和17年に受診したトラさん…ちょうど私たちが戦中に生まれた人を見るような感じだったのかなあと思うが、たった150年ちょっと前が江戸時代だったと思うと不思議なような恐ろしいような気がする。
・徴兵保険の話 ある川沿いの民家に残るブリキ板には「徴兵保険」なる文字が書いてある。かつて日本には徴兵保険という民間保険があり、入っておくと被保険者の徴兵時に保険金が下りた。これはその当時の看板というわけだが、つまりは少なくとも70年は経過しているというわけで…。 110/365 #斜陽暦
これアレだ。山の中で遭ったら「もー、だから『気をつけてね』って言ったじゃないかあ」って満面の笑み浮かべながら襲ってくるタイプのヤツだ。
古い郵便局舎っていいよね…。
神棚に「雲」の字が貼られた旅館。玄関に神棚がある造りも興味深いが、神棚に雲の字を貼る風習を今も伝えているのも面白い。神棚の直上に階層や部屋がある場合、神様を怒らせないため「神棚が一番高い所ですよ」と言う意味合いを込めて「雲」「天」などの字を書いて貼ることが昔はよくあったのだ。
旅先の村落で、家にしめ縄が張られてたり旗が立っているのを見て「今日はお祭なんですか?」と地元の人に話しかけたとき、「あー今日は螳?Λ繧ィ繝ウ繝、繝シなんですわ」なんて耳慣れない、脳内で補完できない「たぶんそれがお祭の名前なんだろな」って単語が入った答えが返ってくる感じがかなり好き。
寝ている間自分が寝言やいびきしてるのかが気になり、就寝中の音声録音するようにして数週間が経ったが、今朝の5時過ぎに確かに私の声で「三島由紀夫も足捻挫するんだね」と言ってて「???」状態になってる。
「死体を恐れる」という風習はかなり古い。そこでは死体を生前のその人とある種同一視していしない。死体は「捨てる」ものであり、「腐り落ちて動かなくなる」まで見守るものであり、骨になってようやく葬るくらい危険視されていた。古の葬送儀礼の殯や沖縄の風葬はこの名残だという。
これらを作った方は斜向かいの家に住む男性(81)である。廃材アートから始め、引退後の暇つぶしがてら、老いてもなおあまりある創作意欲と衰えぬ性欲をぶつけ続けた結果がこの光景であるとのこと。彼自身が名付けて「アダルト保育園」 全国に謎の街角アートと化した家屋は数多いが…衝撃であった。
旧国鉄士幌線に残る鉄道橋梁跡。このような場所をかつて汽車が走っていたと思うと、北海道開拓の辛苦と自然の壮大さが偲ばれる。 112/365 #斜陽暦
グーグルマップに映っている「生きている人」が好き。
私が子どもの頃は北海道でエキノコックス教育や血液検査がされるようになっていた。中学の頃、「…待てや。だったらアイヌの人ってどうやって生きてたのよ。沢水飲んだり生の山菜食べたら感染して死ぬやん」と思ったが明治以前はエキノコックスそのものがいなかったんだからそりゃあ発生しないわけだ。
素敵な農村なのに、3割側の人間には情報量が多い既視感が脳内を襲う場所。2019年のそんな場所。
これ本当にそう。史上初レベルの大雪に見舞われた高知へ駆けつけた四国好き北海道民が見たものは、家やお店の前に雪だるまがあり、親子連れや老若男女が雪遊びに興じ、雪かきに金属スコップを駆使する高知県民の姿であった。雪を純粋に楽しむ北国の子供のような心の世界がそこにあった。落涙不可避。
ちなみに、長野県上田市内にはサマーウォーズ柄の自販機があったりします。…が、他にもっと切り抜くべき場面たくさんあっただろ。
いづれにせよ、慶応元年生まれのトラさんが受診した記録であるこのカルテも今は医院の跡ごと解体されてこの世にはない。時間の中では消えるものが多すぎる。ゆえに記録するのよ。ああ無常…。