エリザ(@elizabeth_munh)さんの人気ツイート(古い順)

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余談だけどこのすぐ後に日本ブームが起きて、日本人は趣味がいいと脚光を浴びたのもこの辺の思想が絡んでると思う。たまたま、当時のヨーロッパ人上流の理想を体現する存在に見えたわけね。だから最初の方はエルフ・ランドなんて呼ばれてたみたい。まぁすぐに産業化したもんで嫌われたけど。
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フォリーはいろんな形があるけど、大体、ピカピカの新築ではなく、古ぼけた感じの古臭い様式や、田舎の農村風、パルテノン神殿のミニチュア版みたいな廃墟、果ては人工の洞窟なんかもフォリーのうち。今でもこうした装飾的な建物はあるわね。 さて、フォリーを建てたお金持ちは次に変な事を考える。
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「朽ちた廃墟や洞穴なんだから、隠者がいて欲しい」 古くはアレクサンドロス大王の時代、私財を持たず樽で寝泊まりして野良犬と今日の糧を争った狂気の哲学者ディオゲネス。 荒野で説法を繰り返し、廃墟でボロを身に纏った聖フランチェスコ。 最強のジェダイ、マスター・ヨーダ。
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とにかく昔からこういう廃墟には隠者(ハーミット)が付き物。 折角それっぽいフォリーを建設したんだから、隠者もいて欲しいと言う事で、さも隠者が寝泊まりしてるような仄めかしの装飾を貴族達はフォリーに施し出す。 それでも満足できない彼らは遂に隠者を連れてきた。
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勿論その辺をマスター・ヨーダや魔術師マーリンが歩いてるわけないので、年寄りの物乞いを雇い、生きてる置物としてフォリーに寝泊まりさせ、高額の給金を払った。職業ニート。 彼らは貴族達が思い描く隠者の姿のごとく、ボロを纏い、髪はボサボサ、爪は伸びっぱなしにさせららる。
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そして口を開けば意味ありげなラテン語の警句のみを喋るように要求された。 フォリーは雨風を凌ぐように出来てない。居住にも適さない。与えられるのは骨とか、ボロい、読めもしない本の形をした置物とか。 人権とは何かと思うけど、彼らからしたら乞食よりマシだろ、なんてなもの。
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お貴族様のお戯れに付き合えば確かに高額の報酬はあったけど、やっぱり耐えきれなくて逃げ出した人も結構居たみたいね。 病みがちな現代人なら、代わりたいと言う人も、いるかしら?
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おはよう。今朝のTIPS。 16世紀以降、主力の武器として定着した銃だけど、使用にあたっては当然、火薬が必要。 この火薬(黒色火薬)に必要不可欠なものが硝石なんだけど、この製造が中々厄介で、鉱山を見つけたり、製造法が分からなければ銃があっても硝石は輸入しないとならない。
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お昼のTIPS。 アルプス国家スイスはかつてヨーロッパ最貧国の一つで、これと言った産業もなく、余った男を国家ぐるみで外国に傭兵として売り飛ばして生計を立てていた。傭兵国家スイス。ハイジに登場するおんじさんも元傭兵ね。 しかし19世紀も半ばになると、流石に廃止の流れとなる。
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しかし廃止されても男達が傭兵に志願したがる構造そのものはそのままだった。代わり映えのしない山と山羊、長閑ではあるけど退屈な村。仕事も特にない。そして家庭は貧しい。 結局、彼らは傭兵をやることにした。他の生き方を彼らは知らなかった。
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金融と観光で栄えるまで、結局、スイスの男手は完全に余っていて、公式にであれ、非公式にであれ外国に放り出すしかなかった。スイスはあまりに小さく貧しい国で、人口が余剰だった。 スイスが傭兵国家であった事はよく知られてるけど、植民地経営にも暴力面で噛んでいた事はあまり知られてない。
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ムカデはその獰猛さと攻撃性から武士に好まれ、『前進しかできない』と信じられた事から日本では家紋や兜の前立てにも使われた昆虫。 ところがヨーロッパだと昆虫それ自体の人気が乏しく、紋章への採用例は稀で、いいとこ蜜蜂くらい。勤勉の象徴。
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紋章で最も人気があったのは動物で、特に鳥類の猛禽類や獅子などの肉食獣ね。 具体的にはワシ、タカ、ライオンの人気がとても高い。北の国だとクマも人気ある。 こうした人気者は紋章かぶりが発生するので、ポーズで変化をつけたり、色合いで変化をつける。だから細かなバリエーションがあるわ。
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意外なところだと鶏も人気が高かった。今だとチキンと言ったら臆病者だけど、闘鶏はどこの国でも盛んだし、実は勇猛さの象徴でもあるし、また警戒心が強く抜けめない事をも意味してたのね。 また、犬も人気が高い。忠実さや賢さを最も身近で感じる動物だしね。猟犬は強いし。
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残念ながら猫はほぼなし。ない事はないけど、家名にキャットと付く家が猫繋がりで使うなど、象徴的な意味はない。勇猛さや忠実さアピールに猫は流石に不適ね。 気まぐれさんは武人にはなれんわ。
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おはよう。今朝のTIPS。 壮麗な宮殿ヴェルサイユだけど、ルイ14世とその同時代人達にとってここはあまり宜しくない住処だった。 何故なら建設に半世紀もかけたヴェルサイユは常に工事現場であり、威厳を示すために美観を重視した宮殿は快適さとは程遠かった。宮廷人達は根性で住んでた。
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読んでると現場猫案件が数多あるヴェルサイユ。 ・度々行われる気まぐれな仕様変更。 ・工事しながら住んでる。しかも高慢な貴族が。 ・生活の不便に耐えかねて素人が個人的に改造する。 ・寒いからと冬場は皆が一斉に火鉢を使うし、照明はロウソク。 ・人口過密で、あちこちに可燃物が放置されてる。
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オランダなど、ヨーロッパでは安楽死が合法化されてる国が多いけど、スイスは特に変わってて、自殺幇助団体がある。 これは度々ヨーロッパ主要国からも批判されるんだけど、国民投票で一度も否決された事がなく、スイス人は比較的自殺のハードルが低いみたいね。
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お昼のTIPS。 和歌山県は山だらけで工場が少なく、県民も総じて保守的なので誘致も昔から捗らない。ためにパナソニック創業者松下幸之助も出身地ながら和歌山を重視しなかった。 代わりに手付かずで残された自然遺産が豊富で、観光地としては地味に強い県でもある。
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お昼のTIPS。 これはクールベの焼失してしまった絵画、『石割り人』。道路の材料にするためにひたすら石を割り続ける仕事に従事する貧しい労働者の姿を虚飾抜きに描き出したもので、社会主義者プルードンからも絶賛された。 石割り人は岩を一円玉くらいの大きさまで割り続ける重労働。
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救貧院に落ちたら最後だと知る人達は何としてもここに入る事だけは拒否し、子供たちにしろ大人にしろ、ここに入るぐらいならと犯罪にまで手を出したので、救貧院は却って治安悪化の一因となった。 貧困者の最後のラインが機能しないなら、それは彼らを反社に走らせる事になるわね。
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話題の『底辺』企業、見てみたら『Fラン大学』とかも平気で使ってて、多分日頃からこういうやり取りを身内とやってて、危険領域が分からなくなってたんだろうな。
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スペイン人による南米征服は同国の暗黒史だけど、コンキスタドール、征服者達と言われた人達による侵略に関して、近年は少々変わった見解が出されてるみたいね。 シャルルマーニュの時代のヨーロッパ人でもさして変わらぬ事が出来たのではないかと。
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おはよう。今朝のTIPS。 ピカソの代表作『ゲルニカ』。スペイン内戦の最中、ドイツ軍による無差別爆撃に遭う地方都市ゲルニカの悲惨を描いた大作で、戦争の恐怖の象徴となってる。 ただ、ゲルニカ爆撃の内実は少し複雑なところがある。
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おはよう。今朝のTIPS。 ヨーロッパの被差別民だったユダヤ人は長らく姓を持つ事が許されなかった。 そもそもユダヤ人には姓を持つ習慣がなかった(これはゲルマン人も同じ)のだけど、アラブ人の影響で姓を持つようになる。ところがヨーロッパからアラブが駆逐されると、彼らは姓を失った。