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作文には、何も本心を書く必要はないので(!)、ひたすらきれいごとを並べるのも、文章の訓練法としてはアリです。「思ったことを書きなさい」と言われて困る子に、「じゃあ、いかにもいい子ちゃん的な文章を書こうか」と、いい子キャラになりきらせる方法もある。これで成功したこともあります。
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過去5年間、私が受け取ったメールを調べると、研究者、編集者、記者など多くの人々が「取り急ぎお礼まで」を使っています(初めて仕事をする人を含む)。私も違和感を持ったことはありません。これで十分だと思いますが、後に「何とぞよろしくお願い申し上げます」と加えればなお丁寧ではあります。
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訂正です。〈昭在位50年〉→〈在位50年〉。失礼しました。
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こどもの日なので、香川県のRNCラジオで、子どもに国語を好きになってもらうには、という15分の話をしました。要点は3つで、
・漢字の書き方(トメハネなど)をうるさく言わない
・本は読まなくても漫画を読めばいい(語彙力はつく)
・子どもの使う新語や新しい言い方を否定しない
ということです。
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若い世代ではご存じない方もいるかも。レベチの実力差がある場合、昔は「優秀な彼は、私とはダンチの差がある」なんて言ったわけです。「ダンチ」とは段違いのこと。一昔前の俗語っぽいですが、実は江戸時代からあることばです。
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「中年は何歳から何歳まで」というのは、国語辞典によって記述が違う。つまりは、確定できない情報です。テレビ番組でのセクハラの材料程度にしかならないなら、はたして辞書にそんな情報必要か、と考え込みました。むしろ、このように確定できないと記したほうが親切です。〔続く〕
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「了解しました」がべつに失礼でないというまとめがトゥギャッターにできて、私の過去のツイッターも引用してもらっています。反応を見ると、「了解しましたを使うな」という意見に対して、疑問を呈する意見が並びます。私も疑問を呈する側です。〔以下連投〕togetter.com/li/1608681
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影響力ある前澤社長の発言なので、私も一言。物事の区切りの「一段落」を「ひと段落」と読むのは、誤りと考えてもいいし、正しいと考えてもいいでしょう。『岩波国語辞典』のように誤りとする説明もあれば、『大辞林』『三省堂国語辞典』などのように「いちだんらく」の同義語とする説明もあります。 twitter.com/yousuck2020/st…
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この番組の名は、画像では無意味にぼかしましたが、「この差って何ですか?」です。番組からはこれまでも質問を受けましたが、「まず辞書をご覧ください」と回答することが多かった。今回の放送の後も、何事もなかったように「○○についてお教えください」とメールが来ましたが、お断りしました。
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ことばの番組で「○割が誤用(文化庁調べ)」と説明することがあります。でも、文化庁(国語に関する世論調査)では「誤用」という表現は使いません。記者発表でも「本来の意味から派生した使われ方も誤りとまでは言えない」と強調しているとのこと。放送では注意すべきです。mainichi-kotoba.jp/blog-20190907
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テレビ番組で「※諸説あります」と言う件、たとえば、「邪馬台国は畿内にありました」と解説があって、「※諸説あります」とテロップが出たらどうか、ってことです。他に有力説があるなら紹介すべきだし、他の説はガセやこじつけと判断したなら、監修者が責任を負う形で、テロップはやめるべきです。
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辞書の話から「俳優のAさんはおじさんか?」「いや違う」みたいな話になり、男性アナが女性タレントに「じゃあ胸元に(Aさんの)手が入ってきたら?」なんて変な質問をする。女性タレントは「なすがままです」。令和のこの時代に、テレビでこんな会話が行われているとは、勉強になりました。〔続く〕
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「それが事実じゃないとしても、小さなことだ、誰も困らない」という発想から、フェイクを広める人々がいるのかもしれません。でも、小さな誤りが、どこかで問題を引き起こすかもしれない。そう思うからこそ、これまで私たちは、細かいミスプリでも何でも、すぐ訂正していたのではなかったでしょうか。
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たとえば、若者の会話を描写した小説で、「ガチで」「くっそ○○」「○○してたっぽい」などの言い方は出てくるのに、なぜか「見れる」を「見られる」、「出れる」を「出られる」と「ら抜き」を避けていることがあります。「正しい日本語」というより、小説的に加工された会話という印象を受けます。
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文章に標題をつけるときは、文章中の最も言いたい部分を抜き出し、要約してつけるのが基本です。「漢字の筆順について」など「~ついて」を使うのは曖昧でよくない。「漢字の筆順は厳密に教えるべきか」など問題提起の形にするか、「漢字の筆順は気にするな」など結論の形にするか、どっちかです。
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子どもの頃、「ゲーム ホントにホント?」や「クイズ面白ゼミナール」が好きで、毎週見て勉強していました。「クイズ日本人の質問」も、金田一春彦先生が解説する問題は安心して見ていられた。今は、クイズ番組も積極的にフェイクを流すことを知ったので、番組が始まるとテレビを消すことが多いです。
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「『れーわ』でも間違いではない」どころか、NHKの最新版のアクセント辞典では「経済」は「ケ\ーザイ」、「生命」は「セ\ーメー」で、放送の発音としては「レーワ」が標準形、「レイワ」でも間違いではないというのが正確です。仮名遣いは、当然「れーわ」は間違いで「れいわ」が正解です。
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『広辞苑』の「爆笑」の項目は、旧版〈大勢が大声でどっと笑うこと〉→第7版〈はじけるように大声で笑うこと〉と手入れされました。「大勢が」をやめたのは、ことばの意味が変化したからではありません。本来、笑う人数は何人でもよかったという歴史的事実を踏まえたものと見られます。
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一時期広く使われた「コギャル」「スッチー」などの俗語も、『三省堂国語辞典』では涙を飲んで削除しました。この類を時代の足跡として残すなら、「オペチョコガール」「トテシャン」「ワンサガール」(戦前のことば)なども収録するのが筋、となる。現代語辞書としては、どこかで線引きが必要です。
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