飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(古い順)

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きょうの「ブラタモリ」で「離合」ということばが出てきて話題になっていると聞いて。狭い道ですれ違うことを言う方言ですが、方言と知らずに使う人も多いようです。タモリさんは以前にも番組で使っていて、国語辞典の資料になりました。私の著書で言及した箇所をお目に掛けます。
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「離合」のような漢語の方言なんてあるのか、と思いますが、けっこう多いんですね。愛知の「勘考する」(考える)、山陰などの「莫大(ばくたい)」(たくさん)、高知の「片時(へんし)も」(急いで)など。郷里・香川の方言では、荒っぽい人を「がいな人」と言います。「我意な」の意味です。
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うれしさのあまり突飛な行動で周囲を驚かせた人が、最後に祝福される――という話が、驚異的に感動を呼んでいるようです。私たちは、人を祝福したがっているのか、祝福されたがっているのか。実話というよりはパターン化された物語のようですが、元はどこまでさかのぼれるのでしょう。
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Hey! Say! JUMP「Come On A My House」に〈Love 彼〉〈Come 彼〉というフレーズ。「love him」などでなく、急に日本語が入っているのが目を引きます。これ、カレーのCMソングだそうですね。「curry」と何となくかけてあるということでしょう。「華麗にダンス」「House」もそうですね。
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Sexy Zone「ぎゅっと」では、今はつらくても自分を待ってる人がいることが歌われる。〈いまもぎゅっと抱いて/それをぎゅっと抱いて〉というのは、その人を抱くように聞こえますが、「それ」と言っているから、必ずしも人ではないのでしょうね。その人の横顔の思い出、なども含むわけだ。
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『広辞苑』の「爆笑」の項目は、旧版〈大勢が大声でどっと笑うこと〉→第7版〈はじけるように大声で笑うこと〉と手入れされました。「大勢が」をやめたのは、ことばの意味が変化したからではありません。本来、笑う人数は何人でもよかったという歴史的事実を踏まえたものと見られます。
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私には密かな黒い趣味がありましてね。「ことばは本来の意味で使うべきだ」「ことばの乱れは嘆かわしい」と言っている人のブログやツイートを熟読するのです。すると、最近の用法、いわゆる「乱れた」用法がいくらでも出てくる。私は架空の赤ペンでどんどん添削して満足しているというわけです。
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『三省堂国語辞典』第7版の阪神タイガース仕様ができました。な、なぜ阪神?と言われそうですが、シャレが分かる、お祭り好き等、こういう企画に乗ってくれるファンが多いと思います。本体の表紙は真っ黄色。中身も変えてあり、虎ファン、辞書ファン必携です。続報にご期待を。prtimes.jp/main/html/rd/p…
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『広辞苑』の説明の誤りが複数指摘され、ニュースになっています。これは悪いことではありません。指摘によって辞書の説明が改善されるからです。ただ、「辞書の誤り」について、一般には誤解もあるようです。「『広辞苑』に誤りがあるとは! もう買わない!」といった意見もありますが、短絡的です。
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「完全に正しいことだけを書いてある書物」を想定することは困難です。『広辞苑』を含む国語辞典も例外ではありません。高等教育で教えられる基本のひとつに、「書物には必ず誤りがある」ということがあります。ものごとを考える場合には、複数の文献を比較して判断することが必要になります。
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「あなたも辞書を作っているのでしょう、『書物には必ず誤りがある』などと澄ましているのはいかがなものか」と批判されそうです。辞書の不正確な記述、誤った記述は極力潰したい。それでも悔しいことに、潰しきれずに活字化されることがあります。辞書の改訂は、誤りの解消に努める作業でもあります。
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私が普段使っている感覚では、『広辞苑』は明確な誤りが少ない辞書のひとつです。それでも、おそらく編集部では、『広辞苑』新版の誤りを1か月以内に100は見つけるでしょう。約25万項目のうち、仮に100の誤りがあっても、それはきわめて少ないと言えます。報道される誤りに至っては微々たるものです。
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辞書に誤りがあるのは困るし、作り手も必死で誤りを正します。それでも誤りはなくならない。なぜか。弁明めきますが、「人間が作っているから」としか言えません。読者が誤りを指摘し、それが訂正されるのは健全です。ただ、一部の誤りによって辞書全体を否定することのないよう、願うばかりです。
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タレント夫婦で、浮気をされた側が、取材陣に対し「大ごとじゃないよ」とばかり、にこにこ気丈に振る舞うことが「神対応」と言われます。大ごとだと思うからこそマイクを突きつけているはずの取材側が、その「神対応」を褒めて記事にする心理は、いまだにわかりません。
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日本語同士のやりとりでも、なかなか話が通じないことがあります。インタビューをまとめていただきました。▽SNS上で起きる日本語のすれ違い:「言葉が通じない」のはどんな人? nippon.com/ja/features/c0…
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「バットマン」のカラーリングを変えてみました。
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「日本語には川上から桃が流れてくるとき専用の擬態語がある」と紹介されたりしますが、当たらずといえども遠からずです。「どんぶらこ」を使うときは、まず「桃太郎」が頭に浮かぶからです。でも、元来〈生田川あつたらものをドンブラコ〉(柳多留)と、水に飛び込む場合などにも使われていたんです。
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伊藤園「お~いお茶」の商品名についての議論が、何年か前にありました。当時「男尊女卑的か否か」をめぐって応酬があり、それだけで終わってしまった感じがあります。しかし、この商品の広告を振り返ると、イメージチェンジ戦略の成功例と言うことができます。資料が一部揃いませんが、論じてみます。
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伊藤園の新しいCMでは、若い女性が、晴れた茶畑に向かって「おーいお茶」と爽やかに呼びかけていました(この映像を探しているのですが、出てきません)。「おーい」と人を呼びつけていたことばが、お茶に爽やかに挨拶することばに変わったのです。商品名のコンセプトの鮮やかなシフトが行われました。
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以前の「お~いお茶」に関する論争で、男尊女卑的か否かで紛糾してしまったのは、発言者の世代ごとに、商品名のイメージが異なったためと考えられます。まとめると、元のコンセプトのままでは難しくなった商品名が、鮮やかなコンセプトシフトによって長寿ブランドになったのです。参考にすべき例です。
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「了解」「承知」の区別は、べつに相手が目下か目上かには関係ない、ということを、私は何度かツイートしています(特にこれ twitter.com/IIMA_Hiroaki/s… )。ところが、その私は2013年、大学のセミナーで「相手には『了解いたしました』より『承知いたしました』を使ったほうがいい」と述べています。
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念を押しておきますが、「了解」に敬意が入っていないのは確かです。「了解です」は目上に失礼です。だからといって「『了解』は目上に使うな」は論理が飛躍しています。謙譲を表す「いたしました」をつけた「了解いたしました」ならば、べつに失礼ではありません。
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現在、「『了解』は目上に使うな」という説は根拠がなく、2010年代にメールのマナー本から広まったことが明らかになっています(参考・菊池良さん liginc.co.jp/246919 )。私はこれらマナー本の説に当初から疑問を持ったのでなく、むしろ当初は無批判に紹介していました。不明を恥じます。
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最近、「やぶ医者」の語源についてのフェイク情報が広がり、テレビでも放送されているようです。調べ不足ならまだしも、「時代的に合いませんよ」と指摘したのに、なぜか放送されてしまった事例があったので、報告します。私としては、「面白ければ何でもいいらしい」と残念な感想を持ちます。
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この番組の名は、画像では無意味にぼかしましたが、「この差って何ですか?」です。番組からはこれまでも質問を受けましたが、「まず辞書をご覧ください」と回答することが多かった。今回の放送の後も、何事もなかったように「○○についてお教えください」とメールが来ましたが、お断りしました。