飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(リツイート順)

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「募る・募集」問題、どうも「もっと辞書を引こうね」で終わりませんね。ことばはそれぞれ意味が微妙に違い、「募る・募集」も同様ですが、誰も「新聞等に広告して募集したのでは?」とは聞いておらず、幅広く募ろうが募集しようが、ここでは同じでしょう、ということです。www3.nhk.or.jp/news/html/2020…
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金田一春彦は変化を肯定的に捉えました。〈静岡県の掛川では『読める』を『読めれる』と言い、『見られる』を『見れれる』と言っている。そう言わないと、しっかりと可能の気分が出ないと思っているらしい。〔略〕これはもう防げないことだと私は思います〉(『DENIM』1993.1)。この意見に賛成です。
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文語文を習得したいというのは、外国語を習いたいというのと同じ探究心によると思うのですが、友人の賛同は得られない。そんな時、新聞で「古典語を自由に操りたい」という高校生の投書を読みました。「いるじゃん、俺以外にそういう人」と嬉しくなり、思わずリプを飛ばしました。この画像がそれです。
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文化庁に恨みはないけど、毎回「国語に関する世論調査」については批判的な発言ばかりしています。今回、「~活」「~ハラ」について〈他人が言うのが気になるか〉を聞くという、その真意が分かりませんでした。すでに定着した言い方なのに、違和感を持たせたいのかな。昨年度はなかった聞き方です。
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「違う」は動詞であって形容詞ではありませんが、それを「形容詞としてとらえ」てできた「違くて」「違かった」などは、明らかに形容詞と同じ活用なので、分類するならば形容詞です。活用形の揃わない自立語の例はあります。「大きな」は「大きだ」とは言いませんが、形容動詞とする説があります。
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「大辞泉」の辞書アプリはすでに持っていますが、物書堂の辞書アプリは、他の辞書と串刺し検索(一括検索)ができて便利なので、改めて買い直しました。同社の新学期セールは終わっていますが、まだ5月10日まで1600円で買えるそうなので、この機会にいかがでしょう(回し者ではない)。 twitter.com/monokakido/sta…
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3月の日経記事審査部によるアンケートでは、「恣意的」を「意図的」の意味で使う人が多い結果になっています。でも、設問の例文(「記者会見で恣意的に質問者を選んだ」)の場合は、「意図的に」とも言えるし、また「自分勝手に」とも言えるので、設問が適切でない気がします。twitter.com/nikkei_kotoba/…
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「午前0時の森」の反省会動画②です。国語辞典はひとつひとつタイプが違う。「お持ちの辞書にさらに新しい辞書を加えて、比べてみてください」というのは私の願いです。村上信五さんに、私のシャツの色が「三省堂国語辞典色」だと気づいてもらえてうれしかったです。 twitter.com/gozenreijimori…
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野球中継を見て「なんでそんなボールが取れないんだ」と、ポテトチップスを食べながら無責任につぶやく。独りのときなら許されるかもしれない。それと同じ気分で、みんなが見ているSNSでついつぶやいてしまう。そういう人を「チップス君」と呼んだらどうか。ChatGPTに提案したらたしなめられましたが。
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ここで指摘したいのは、「ある用語について、ひとつの定義を、あらゆる時と場合に用いることは難しい」ということです。あることばが、ある定義に反するから使えないと考えると、言語活動がかなり限られてしまうことに注意が必要です。
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坂本冬美「ブッダのように私は死んだ」は、どういう状況を歌った歌だろうと思いましたが、〈この世から出て行くわ/魂が悟ったよ〉とあるように、歌の主人公は、文字どおり亡くなった(殺められた?)模様。「骨までしゃぶる」「イカせる」「捨てる」に二重の意味が込められているのでしょう。
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昔は「情報過疎」「情報格差」など、情報が得られないリスクが議論されました。今もそれはそうですが、広告や「おすすめ」など、いらない情報をシャットアウトする技術や能力が問われていると思います。「テレビは○時間以上見ない」を守る小学生のように、「見ない技術」が重要になっています。
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あの駅名には納得していない面々が再び集結!「第2回 駅名向上委員会~高輪ナントカ駅開業残念会~」開催! (2020年2月20日) - エキサイトニュース excite.co.jp/news/article/R…
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10/16から全国ロードショーの映画「博士と狂人」の劇場用プログラムに文章を寄せました。辞書の作り方について説明しています。日本語学者の金田一秀穂さんも一文を寄せています。辞書マニアの人々は、どういう部分に関心を持たれるでしょうか。ぜひ劇場でお求めください。
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五段と上一段に活用する動詞は、「飽きる―飽く」「借りる―借る」「足りる―足る」「ほころびる―ほころぶ」「報いる―報う」などがあるぐらい。また、「射る」も上一段・五段の両方に活用します。「独りごつ」と「独りごちる」も、同じく五段と上一段のペアということになります。
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辞書に載るかもしれないことばを選ぶ「#今年の新語2022」の会場より。大賞は、今しがた「タイパ」に決まりました。「タイムパフォーマンス」の略。「コスパ」にならって作られたことばです。えっ?と思った方、詳しくはこの後、公式サイトから発表される選評をご覧ください。
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「羽鳥慎一モーニングショー」で『三省堂現代新国語辞典』第6版が取り上げられました。追加語・削除語にどんなのがあるか、ネット情報以上の取材があったのはよかった。「寝落ち」は「飲み屋で寝て、独りだけ取り残されるときに使う」という説明は、語源ではないにせよ、そういう場合もありそうです。
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学生時代からの愛読していた『井上ひさしの日本語相談』が、このほど朝日文庫として装いも新たに刊行されました。私は解説を担当しています。井上ひさしは、実例に基づき、ユーモアと愛情を込めて日本語を論じた作家でした。読んだことがない人、ぜひ読んでみてください。
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「そういう(情けない)とこ見られるのが、妻の特権」と言う陽子さんと、「その顔、見る権利、僕にはある気がするんですけど」と言うラストの晴太が重なる。相手が大事な人かどうかは、その弱さを知る権利があると思えるかどうかによるのかも。繊細なせりふの多い第5話でした。#じぞ恋
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辞書の形は紙でもデジタルでもかまわない、多様な辞書があることが利用者にとって望ましい、だからそれぞれの辞書は独自情報をたくさん載せるなど個性を発揮したい。私はつねづねこう話し、書いているのですが、反応の何割かは「飯間は紙の良さを訴えているが、無駄だろう」みたいになるの、謎ですな。
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「できるくない」などと使う終助詞「くない」の先祖として、「違うくない」がありました。たとえば、毎日新聞校閲部編『新聞に見る日本語の大疑問』に「ねえ、傘、ちがうくない?」とあります(1993年2月15日記事)。この「くない」はひとつの終助詞でなく、「違うく+ない」と分析されるものです。
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辞書編纂についてロングインタビューを受けました。日々、文章や会話の中で、適切な表現が見つからず、そのつど独自の表現を工夫することがありますよね。「昨日(既存)のことばで今日を語れない」というのはそういうことです。▽朝日新聞デジタル&M(アンド・エム) asahi.com/and_M/20200917…
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この「後で後悔する」が「そのうち後悔するよ」の意味であることは、『三省堂国語辞典』第8版の「後悔」の項目でも触れています。ただ、重言でも何でもないとまでは書かず、「重言だが」と書いたのは甘かった。「今、すごく後で後悔している」と言えば重言だが、とでも書けばよかったかもしれません。
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この際なので、駅のイメージとは真逆の、歴史ある高輪周辺の写真をお目にかけます。赤穂義士の墓所のある泉岳寺。モダンな高輪消防署二本榎出張所。寺社や老舗の並ぶ伊皿子坂・魚籃坂などの坂。江戸の風情を残す愛すべき街です。
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『つまずきやすい日本語』で感慨深いのは、先日引退したイチローさんのエピソードを入れたこと。もとは梶原しげるさんが著書で紹介し、私がとても気に入っている話です。インタビュアーの発言に対する、イチロー一流の答え方が、考えさせるのです。