飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(リツイート順)

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京葉線新駅が「幕張豊砂」に決定、カタカナでなくてよかったとの声が報道されています。本来の地名や地元の施設にちなむ駅名は望ましいです。「高輪ゲートウェイ」決定の後、京急が4駅の名を公募で「大師橋」などに決めましたが、その頃から潮目が変わったと受け止めています。chibanippo.co.jp/news/local/844…
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「分かる」に限らず、漢字よりひらがなのほうが柔らかくなります。また、読み誤りを考慮すれば、「下(おりる・くだる・さがる)」など、仮名で書くべきことばは多くなります。でも、よりによって「分かる」の場合だけ、仮名にするよう、複数の編集部から求められたので、不思議に思いました。
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「字の間違い」か「字の間違え」か。「言い間違い」か「言い間違え」か。私は「間違い」と言いますが、一般に「間違え」とも言います。『三省堂国語辞典』の見出しは「間違い」のみですが、「間違える」の項目には名詞形「間違え」もあります。つまり両方OK。では、昔はどうだったか。
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『三省堂現代新国語辞典』は、おかげさまで驚異的に売れています。22日に都内のある大型書店に行くと、『現新国』の場所だけ陥没していました。店の人の話では、すでに3冊売れたよし。まさしく快挙です。写真は公開しないで、とのことなので、イラストによってその衝撃的な光景をお届けします。
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「誹謗と中傷を一緒にせず、それぞれの違いを説明してほしい」という意見もありました。両者は重なりますが、違いもあります。「誹謗」は要するに人の悪口を言うこと。「中傷」は、時として不当な(根拠がない)という感じも加わります。「誹謗中傷」全体では、あることないこと悪口を言うことです。
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「反社会的勢力」について、しつこいようですが、ウィキペディアに「その時々の社会情勢に応じて変化し得るもので…」という文言が消えては現れるので、「それは事典の説明ではない」と念を押したい。「いじめ」の定義でも何でも、その時々に変わるのは当然。現在の使われ方を説明すべきです。
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ことばというのは、本人が使いたいことばは使う、使いたくないことばは使わない、というのが原則です。作家が「誤用」とされることばを使いたいと思えば、誰も止められません。でも、主要駅の名前は、皆が使わざるを得ない。だから、使いたくない人が極力少ない(=多くが支持する)名前が適当です。
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私は「ことばには絶対的な正誤はない。どのことばを使うかは本人の責任で選ぶべきだ」と考え、常々発言しています。「それなら、山手線新駅の名称も、JR東自身の責任で選んだんだから、文句を言う筋合いはないのでは」という疑問が生じそうです。2つは一見似た論理ですが、それぞれ異なっています。
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以前の補足となりますが、「中抜き」の本来の意味は何かといえば、まさに「中を抜くこと」であって、そこからいろいろな意味が派生しています。「仲介者がピンハネすること」「仲介者を抜かすこと」ともに新しい意味なので、本家争いをしてもあまり益がないわけです。
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ウィキペディアの「反社会的勢力」の項は短時間に記述が変動し、「その時々の社会情勢に応じて変化し得るものであり…」「明確な定義は不明」とも記されました。しかし、事典は「この役所の解釈はこう」「一般的な用法はこう」と記すべきもの。不明と記しては項目を立てる意味がありません。
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ちなみに、「□肉□食」の穴埋めで「焼肉定食」と書く話は、確例としては『週刊文春』1977.12.1に載ったのが最古で(小学校の女の子の話)、見坊豪紀が『ことばのくずかご』に引用しています。後に、漫画家はらたいらが高校の試験でそう書いたと述べていますが、これは間接的な資料にしかなりません。
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舞台に登場した竈門炭治郎が「大泉さん、全集中、してますか?」。「全集中」は、国会で首相がまねて使ったこともありましたが、今のところ、まだ鬼滅用語というところかな。そのうち一般語として定着するかどうか、関心を持って見ています。
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ちなみに、『三省堂国語辞典』は「微に入り細をうがつ」の項目に「微に入り細にわたる」「微に入り細に入る」も示しています。昔の辞書は表現のバリエーションを見落としていましたが、最近は複数の言い方を載せる辞書が多くなりました。誤用だったのを新たにOKにしたわけではないのです。
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『三省堂国語辞典』第8版のiOS版をApp Storeで探したが見つからなかった、という話をよく聞きます。辞書アプリは「辞書by物書堂」などの本棚アプリをまずダウンロードし、そのオプションとして買う方式が主流ですが、この方式が知られていないし、本棚アプリ自体も検索しにくい。周知が必要です。
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「月がきれいですね」という婉曲表現が、漱石うんぬんと関係なく、現に存在するのは事実です。しかもその返し方もあるみたい。「あなたと一緒に見るからでしょう」というのはいいですね。これで「I love you」「Me too」になります。6の女さんの動画で知りました〔2:13~〕。youtu.be/0c39iUSz4hA
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すみません悪ノリです。辞書は詩。
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本日放送の「第73回NHK紅白歌合戦」は、昨年より10分早い19:20からとのことですね。例年どおり、この機会に番組で歌われる歌詞や交わされる会話の中から、辞書作りの上で参考になることばを採集し、ツイートしていきたいと思います。よろしければお付き合いください。
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高橋洋子「残酷な天使のテーゼ」の「テーゼ」というのは〈はじめに立てられた命題〉。難しい哲学用語ですが、天使には残酷な運命が待っているものである、ということでしょうかね。私はエヴァンゲリオンに詳しくないので、残念ながら詳しいことは説明できません。
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ことばの使い方は、人によって、また時代、地域によって違いがあります。なので、「こう使うのが正しい」と断じる説明のほうがむしろ不正確で、「こう使っても、ああ使っても、まあどっちでもいいっす。ただ、後者は比較的新しいです」という、いい加減っぽい説明のほうが「正確」なこともあるのです。
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新刊『つまずきやすい日本語』(NHK出版)が、きょうあたり書店に並ぶはずです。ことばというものは、相手に必ずどこか不正確に伝わる頼りない道具ですが、それを使って意思疎通を図るしかありません。一体どうすりゃいいのか、約100ページで考えましょう。今日のお帰りにでもお求めください。
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〈暦としては「ウサギ年」ではなく「卯年」と呼ぶのが適切〉とのことですが、これはやはり報道の内規レベルのものと思います。現に「うさぎ年」でニュースを検索すると普通に出てくるし、会話では「うどし」より「うさぎどし」が伝わりやすい。二者択一という印象を与えるのは好ましくないでしょう。 twitter.com/mainichi_kotob…
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乃木坂46「帰り道は遠回りしたくなる」は、曲がったことのない横丁を曲がって帰るのが好きな私も共感します。「行きたい 行きたい……」は「ゆきたい」と発音してますが、「生きたい」と区別するためですね。斉藤由貴「悲しみよこんにちは」も「悩んでちゃ 行けない」を「ゆけない」と歌ってました。
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「○○様(よう)の」という言い方については、『三省堂国語辞典』第8版でわりと分かりやすく説明しています(宣伝)。「熊様の動物」は、たしかに「熊さま」とも読めますが、警察発表などの硬い言い方で使われることは知っておきたい。「バールのようなもの」は「バール様のもの」ですね。
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一方、弁護人による控訴の時点(12/25)で、メディアのツイートにはさほどリプライはつかず、反応は静かでした。ところが、やがて控訴を批判するインフルエンサーの発言が現れ、リプライが100を超えることもありました。それを見ると、1対9ぐらいで控訴を批判する意見が多くなっています。
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10/31「相棒」で大鷹先生の名言。 「ことばというのは、石ころみたいなもんなんだよ。最初は手触りが悪いが、使い込んでいくうちにだんだん角が取れて光り輝いていくものなんだ」 脚本の神森万里江さんの見方かな。最初は俗語、乱れていると言われつつ、いつしか日常的に使われるようになります。