701
くらげさんのご労作。バズっているのを存じませんで、失礼しました。「恵比寿ガーデンプレイス」という使い回しできるのが、すでにありましたね。twitter.com/kurage60/statu…
702
藤井風「死ぬのがいいわ」で〈死んでも治らな治してみせますbaby〉の「治らな」に反応。「治らない」の「い」が取れたのではなく、「治らないなら」意味でしょうね。「そんなダサいこともうしたない(したくない)のよ」も方言的。藤井さんの出身地の岡山方言?
703
私もいくつか例を採集していますが、これは「反省すべきことがあれば反省する」という仮定法ですね。直接的な反省の表明を避けているのでしょう。とても便利そうなので、私も使うべきときがあれば使いたいと思います。 twitter.com/green_apple_xx…
704
『三省堂国語辞典』における「男」「女」(とりわけ「女」)の語釈の変遷について、1/5「NHKおはよう日本(首都圏)」および1/11「首都圏ネットワーク」で取り上げてもらいました。『三国』が昔から男女の性をどう説明しようとしたか、苦心の足跡を知っていただければありがたいです。(以下長文です)
705
Foorin「パプリカ」は子どもの歌のようですが、歌詞が比喩に満ちていて難しい。たとえば、〈夏が来る 影が立つ〉はどういう状況でしょうか。人影が立っているわけではなさそう。この直後に一番星を見つける描写があるので、夕方で長く伸びた影が、塀などに映って立ったように見えたのでしょう。
706
虹朗の母親から連絡が入って杏花と晴太のデートが中断する。「じゃあ、片しちゃいます」と敷物を片付ける晴太。これ言ってもいいでしょうか、決定稿では「片づけましょう」でしたが、田中圭さんの素のことばかなと思いました。「片す」は関東のことばで、田中さんは東京出身ですね。#じぞ恋
707
708
高齢者を「シルバー」と言うことは、座席の「シルバーシート」以前からあったのでは、という杉村喜光さんの指摘。私がテレビでコメントした際は、過去の辞書類の記述の変遷なども参照して、通説には十分根拠があると判断した次第でしたが、杉村さんはそれ以前の例を指摘されました。脱帽します。
709
ヤシロタケツグさんから「チコちゃん」の「湯船」では「諸説あります」とは言っていないとの指摘。私もNHKオンデマンドを見て文字起こししたところ、そのとおり。「諸説」で逃げている例には数えられませんね。失礼しました。「逃げてすらいない、明白な誤り」ということです。twitter.com/yashiro_with_t…
710
今年の「紅白」テーマは「カラフル」ということですが、男女に分かれて戦うというコンセプトから転換しつつあるということですね。ロゴも、紅白をグラデーションで表現しており、境界がないという考え方をビジュアルで表現したもの受け取りました。
711
『三省堂国語辞典』第8版の特設サイトが公開されました。新しい『三国』の特徴がビジュアルに分かります。こんなにネタばらししちゃって大丈夫なの!? と、著者の一人として心配になるレベル。でも大丈夫です。これらは新記述のほんの一部にすぎません。まずは小手調べです。
dictionary.sanseido-publ.co.jp/topic/sankoku8/
712
713
「一段落」の正誤の議論について言うと、「段落」という漢語の前には音読みの「いち」が来るべきだという主張があります。でも、「ひと安心」「ひと苦労」など、漢語の前に「ひと」が来る例は多いので、「ひと段落」は異例とまでは言えないことになります。
714
ビートたけし「浅草キッド」は、たけしさん自身の芸人らしいことば遣いが反映されていて興味深いです。「くじら屋」はクジラ料理屋、「ちょうたい」は蝶ネクタイですね。しみじみと聴き入りました。
715
お恥ずかしいご報告をひとつ。○○年の始まりを「○○年が明けた」と表現することについて、私は2004年に「違和感がある」と述べました。その後ずいぶん経った2017年、今度は「問題ない」と逆の見解に達しました。ところが、昔書いた文章を忘れ、両方の発言の矛盾を放置してしまいました。(続く)
716
イタリア公共放送で『三省堂国語辞典』の新規項目「マリトッツォ」が話題になった件。ラジオで「KOKUGO!」と盛り上がっていたそうですが、書名が「Sanseido Kokugo Dictionary」と紹介されているので、「Kokugo」がウィズダム とかジーニアスに相当する名称と思われているのかもしれない?
717
辞書好きの身としては、ドラマ「相棒」の「辞書の神様」の細部を観察して、トリビアを発見したいところです。でも、1回見ただけでは、「これは」というものは見つけられませんでした。ドラマ中の辞書『千言万辞』のゲラ(三校)が映っていましたが、これが『広辞苑』第7版らしいのは気づきました。
718
以上は「世の人々は簡単に意見を変えるのか」ということに疑問を持って調べた、きわめて雑な調査です。かく言う私は、この裁判の量刑に関しては「よく分からない」というのが本心です。事件の背景は複雑らしいけど、報道で分かることはあまりに少ない。判決が確定するのを待ちたいと思います。
719
坂本冬美「夜桜お七」の〈すげてくれる手ありゃしない〉。「すげる」も現代では難しいことばになったかもしれませんね。鼻緒を刺し通してつけることですが、今ではそういう状況が少ない。ちなみに、「ひしゃくの柄(え)をすげる(=はめ込む)」のようにも使います。
720
「微に入り細を穿つ」は、べつに古い漢文などに典拠があるわけでもなさそうです(「入微」という漢語はありますが)。日本語で独自に生まれた表現で、ほかにも「微を闡(ひら)き細を明らかにし」など、いろんなバリエーションがあります。雑学本は、きわめて無責任に正誤を認定しているわけです。
721
ある調査によれば、女より男のほうがコーラを飲む本数が多い傾向があるのは事実です。ただ、コーラ嫌いの男もいれば、コーラ好きの女もいます。「男はコーラが好きだ」「男は度胸を持つべきだ」というコーラ論法は、それに当てはまらない人を無視したり、不当に評価したりすることにつながります。
722
『三省堂国語辞典』(三国=さんこく)は、1960年に初版が出て以来、改訂を経て、60年以上にわたって親しまれてきました。同じ三省堂の『新明解国語辞典』とよく混同されますが、別の辞書です。『三国』の表紙はオレンジ色、『新明解』の表紙は赤色など、と覚えてください。 twitter.com/IIMA_Hiroaki/s…
723
駅の「ステーション」も昔は「ステン所」と解釈したようで、今でも落語などで「ステンショ」と言っています。でも、英語教育が普及すると、人々は「さすがにこれはおかしい」と原語に近く発音するようになる。「パセリ」は例外的に残ったというのが面白いです。
724
「朝の挨拶」についての興味深い調査を長野県の高校生たちが始めました。リンク先のアンケートフォームから、回答にご協力くださいませんか。学生でも一般の方でも参加できます。面白い結果が出るかどうか楽しみです。なお、設問に関しては、私も多少アドバイスしました。twitter.com/seiryo21235/st…
725
「紅白」で採集したことばが、ただちに『三省堂国語辞典』に載るわけではありません。ただ、Official髭男dism「Pretender」の「世界線」、星野源「うちで踊ろう」の〈重なり合うよな〉の「よな」、天童よしみ「あんたの花道」の「なりゃこそ」など、地味に改訂作業の資料となった歌詞は多いです。