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「コギャル」が『三省堂国語辞典』から消えることに納得がいかないという人、ごもっとも。ただ、『三国』は8万語の範囲で現代語の地図を描こうとしています。「コギャル」は紙幅の問題よりも、現代の地図に旧地名を載せたくないという感じかな。社会風俗語は改訂時に消える傾向はありますね。
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五段活用と一段活用のふたつの形がある動詞はさほど珍しくないと書きましたが、そのうち多くは五段と下一段に活用します。「合わせる―合わす」「くらます―くらませる」「澄ます―澄ませる」(前者が優勢)など、辞書にはざっと数十あります。一方、五段と上一段に活用する動詞は比較的少ないです。
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「むつ市」や「いわき市」ができた時は、相当インパクトがあったろうと思います。その後、ひらがな市名が増え、今や群馬県みどり市、などもさして違和感はありません。類例が増えれば違和感は消えます。高輪ゲートウェイ駅も、山手線に類例ができればいいと思うのです。さもなくば「芝浜」がいいな。
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マッツァリーノさんの論考は私の認識と合います。いろいろな文献が紹介されていて勉強になりました。「『お疲れさま』はチャラい流行語」とはあえて書いていると思いますが、現在ではスタンダードと言えるでしょう。「ご苦労さま」が本来目上に使えることばなのも確かです。bunshun.jp/articles/-/419…
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「でも、男は度胸が、女は愛敬があったほうがいいのは当たり前でしょう」という感想があるかもしれません。もちろん「度胸のある男」「愛敬のある女」が高く評価されるのはいいことです。問題は、「愛嬌はあるのに度胸はない男」「度胸はあるのに愛嬌はない女」が不当に低く評価されることです。
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King & Prince「シンデレラガール」は、一般に言うシンデレラガール(若くして認められた女性)とは違い、門限の時間にシンデレラのように去って行く女性を描いた。一般に言うシンデレラガールは、もとはシンデレラボーイ(ボクシングの若いヒーロー、西城正三選手を呼んだことば)から出たものです。
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「政治的なことばをどこまで過激にしていいか」は議論の余地があると、私も保留をつけました。ただ、安易に「××(罵倒語)」などと言わず、むしろ「穏やかなことばで、鋭く事実をえぐる」のがベストだと思う。国会でも、事実を積み重ねて鋭く追及する質問が、大きなうねりを生むことは多いですね。
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「貴様」の価値がいつごろ下落したのかについて、疑問を持つコメントが複数あります。江戸時代後期には、すでに罵倒用法が現れていたようです。戦争中は同輩どうしで「貴様と俺とは同期の桜」と歌っていたわけですから、罵倒専用になったのはもっと新しいかもしれません。
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漫画で驚いたときの「ガーン」は1960年代からあるようですが(「巨人の星」が元祖と言われるがそれ以前にも)、以来何十年にもわたって「ガーン」は使われています。私にとっても普通のことばです。それが本当に減少しているということが、ツイッターの件数からも読み取れる、という話でした。
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星野源「不思議」は、本来他人同士の2人が一緒に暮らす日々を歌った歌と解釈しました。〈命込めて目指す〉は「命の限り心を込めて幸せを目指す」。〈二人をいま歩き出す〉は「2人の生活を始めていく」ということでいいかな。凝った表現に、いつも考え込んでいます。
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「分からないことばはスマホで引きゃいい」と言うブッコローを相手に、三省堂の山本さんが手を焼く様子が微笑ましい。新しい『三省堂国語辞典』第8版は、笑いはないかもですが、けっこう小ネタも仕込んでいます。辞書好きの方はにんまりされるかも。楽しみにしてください。youtube.com/watch?v=wY6rsB…
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ああ、「ウルトラマンティガは世代なので(=私はティガを見ていた世代に属するので) 投票1位になってうれしい」のような使い方ですね。気づきませんでした。「〇〇地区は学区なので(=私は〇〇地区を含む学区に属していたので)詳しい」のような語法でしょうか。類例はほかにもありそうに思います。 twitter.com/yashiro_with_t…
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ふぃっしゅっしゅ さんのアンケートでは、傾向が逆になっていますね。おやおや。ただ、解釈が二手に分かれるという構図はここにも見て取れますね。
twitter.com/kyodaisuu/stat…
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私がことばを誤用認定するのに慎重なのは、客観的基準がないこと、誤用認定された後に定着する例がいくらでもあることなどが理由です。加えて、「そのことばは誤用!」というせりふは、多く他人に向けられるものだということも大きいです。言われたほうは、客観的な基準もなく断罪されてしまうのです。
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私は「ことばの正誤についての意識は、昔は今よりずっと緩やかだった」と見ています。その私が、「戦前でも、公共の場では正字体の漢字を使っただろう」と考えたのは、まことにうかつな話でした。今回の一件で、「昔はことばのルールが緩やかだった」という実例を、新たに得ることになりました。
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RADWIMPS「大丈夫」の「僕にだけは見えて 泣き出しそうでいると」は、口頭語なら「泣き出しそうになっていると」などと長くなるところですが、音数の関係でこうしたのでしょう。「君の『大丈夫』になりたい」と「大丈夫」を名詞で使うところも自由さがあって、いい感じです。
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英語の whataboutism をそのまま「ホワットアバウティズム」とするのも現代風ですが、10字を超えるのは長いですね。「ホワットアバウト論法」という例もあり、やや分かりやすい。単に「ホワットアバウト」「ワッツアバウト」もあります。訳語が定着すれば、すり替えもしにくくなるでしょう。
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「#今年の新語2021」の大賞は「チルい」に決定しました。私としては至って妥当だと考えますが、予想した方は少なかったかもしれません。イベントはまだ続いています。
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江戸時代、人々の辞書(字引)に対する需要は、「文字を調べること」に尽きていました。ところが。明治になって、文語も俗語も網羅し、意味や発音などの情報を備えた「国語辞典」が現れ、支持を集めました。字引から国語辞典への脱皮。現代の辞書は、さらにその先に行くしかない状況になっています。
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総務省の有識者懇談会が「過疎」の代替語を検討とのこと。人口は少ないが自然があって住みやすくなることを表現する語はあっていいと思います。「自然化」(?)とか。ただ、「過疎」は「情報過疎」「このブース、過疎ってるね」など広い用法があります。「過疎」の語自体は今後も需要があるでしょう。
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14日(月)23時59分から日本テレビ系「#午前0時の森」に出演し、「国語辞典の実力」について語ります。国語辞典の初心者の方向けに、おなじみのあの話題も取り上げますが、劇団ひとりさんと村上信五さんにかき混ぜていただけることでしょう。がんばりますのでよろしくお願いします。
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きょうのおべんきょう
インスタントラーメンに入っている「かやく」(キャベツ・もやしなどのかんたんな具)は、漢字でどう書くのかな。「火薬」ではないよ。検索する前に自分で考えてみよう!
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「男(女)はAであるのが当たり前だ」という表現は、そのAという性質を幸いにして持つ人には何ら不都合を生じません。でも、それとは別のBというすぐれた性質を持つ男(女)が、Aの性質を持っていないからという理由だけで不当に低く評価される言い方でもあります。このことに深く留意すべきです。