飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(リツイート順)

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三省堂「今年の新語」を募集中です。過去、何度か「老害」が投稿されています。人事での弊害が言われるためでしょうか。このことば、実は1970年代からあるのですが、おそらく長い年月の間には使用頻度に波があって、今また若い人に目新しく映っているのかもしれませんね。#今年の新語2020
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『三省堂現代新国語辞典』は、主幹の小野正弘さんの創意に満ちた辞書です。「カレーライス」の説明が、他のどの辞書よりおいしそうなことにご注目を。「とろとろに」のようにオノマトペを入れたのは、小野さんの専門が反映されています。私もこの辞書に編集委員として参加できたことを光栄に思います。
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1988年、児童書『ちびくろ・さんぼ』が黒人差別との指摘があり、版元が相次いで絶版にしました(その後、別の版元から復刊)。当時学生だった私は、幼い頃から親しんだ本書を、差別図書とまでは言えないと考えました。その考えは2010年代半ばまで変わりませんでした。今も絶版の必要はないと思います。
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「I love you」を「月がきれいですね」と訳させた教師の話は1970年代に現れた都市伝説と考えられ、『三省堂国語辞典』第8版の「愛する」でも説明しました。ただ、誰が言い出したかさえ問わなければ、なかなかうまい言い回しであり、ことばに関心のある人同士で、符丁として実際に使えると思います。
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山内惠介「恋する街角」の〈惚れたね ほの字だね〉の「ほの字」は「惚れた」ということですが、こういう言い方はけっこう古く、江戸時代からあります。ほかには、たとえば「すの字」で「好き者」を、「との字」で遊郭に「泊まる」ことを表しました。
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谷川俊太郎さんとの対談が「AERA dot.」に転載されました。短いながら、「言葉を信用していない」といった、谷川さんのことばに対する考え方が端的に表れた対談だと思います。「変わり採る夢」に言及した部分は、関ジャニ∞ファンの間でも話題にしていただいたようです。dot.asahi.com/aera/202205250…
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ニュースサイトで、「注目記事」などの形で過去ニュースが表示されることがあるでしょう。何の気なしに見ていると、実は数年前の記事。日付をぼかして注意を引いているのかな。これは明白に過去記事と分かるようにすべきです。でないと「以前あったのと似たような事件がまた起こった?」と混乱します。
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このことは、たまたま書いたことがありましたっけ。ご参考になりましたら。 twitter.com/kiliya/status/…
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グーグルで熟語などを検索したときに出てくる語釈は『岩波国語辞典』のものですが、なぜか「Oxford Languagesの定義」と表示が出ます。不審に思い、Oxford Languagesのサイトを見ると、あたかも独自に解説したかのような文言がある。誤解を招き、『岩波』にとっても不名誉ではないでしょうか。
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「その言い方は変だから使うな」と断定的に言うべきでないのは、各人の考える「変」がそれぞれ異なるからです。書き手は周囲の人やネット、辞書などの記述も参考にしつつ、最終的には自分の言語感覚に基づいて書く自由があるし、責任があります。
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読書案内。ステイホームの間に、大長編の、古典中の古典を現代語訳で読んではどうでしょう。「角田源氏」は、現代語すぎる部分もあるほど、現代小説のことばで訳しています。古典の知識がなくても「源氏」が読めます。▽源氏物語 上・中・下 角田光代訳 河出書房新社 yomiuri.co.jp/culture/book/r…
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「なんでかしらん」というのは「なぜか」とか「なぜか分からないが」とかいう意味で西日本などで使われていると思うんですが、ツイッターで探すとあまり例がないですね。古い、とも思えないのですが。
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■おわびと訂正■ 5月30日に投稿した「二の舞を踏む」に関する一連の文章の中に不正確な部分がありました。多くのリツイート、いいね、コメントを裏切る結果となり、深くおわびいたします。元の投稿は拡散を避けるため削除し、赤字で訂正した画像をこのツイートに添付します。
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5月18日に辞書エンタメ「国語辞典ナイトin大阪」を、大阪市のロフトワンプラスにて行います。出演は私のほか、西村まさゆきさんら辞書マニア、辞書論客の方々。今国語辞典の世界はどうなってるのか、爆笑スライドで矢継ぎ早にプレゼンを行います。関西のみんな、来たってや~。loft-prj.co.jp/schedule/west/…
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テレビ朝日「相棒」の「辞書の神様」を見ました。辞書編集部の男が殺され、編纂者の先生が疑われる。辞書編纂の世界がドラマになり、大喜びです。先生の風体や、弟子との関係性は、井上ひさし『国語事件殺人辞典』のそれを髣髴とさせます。先生の造形には、見坊豪紀や山田忠雄を思わせる面もあります。
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「管見によれば」は「自分の見聞では」の謙譲語です。これを「トップクラスの人が使う表現」とする説明があるが、自分はトップだと思う人しか使えない謙譲語なんて形容矛盾だ、と昨年の国語辞典ナイトで述べたことがあります。ある程度勉強した人なら誰でも使っていいのです。mainichi-kotoba.jp/blog-20201227
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現在の『三国』では、男は「人間のうち、子種を作るための器官を持って生まれた人(の性別)。男子。男性。〔法律にもとづいて、この性別に変えた人もふくむ〕」としています(長いので女は省略)。これで十分とは言えませんが、なるべく当てはまる範囲を広くしたいという姿勢で執筆しています。
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不意打ちで、『新明解国語辞典』の新版第8版が発売というニュース。なんか、えらいアカウントができてます。とりあえずフォローしておきます。 twitter.com/shinmeikoku/st…
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高校の頃の私のみならず、古い時代の文章が異常に好きで、それを読解することに喜びを感じる生徒は一定数いるはずです。そういう生徒は、文学のみならず、歴史学、文献学など、広く歴史を扱う研究や業務に携わる可能性があります。生徒たちの進路を狭くしてほしくないという希望は強く持ちます。
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#今年の新語2022」の選評はこちらです。ベストテンのことばが「よく分からん」という人も、こちらを読んで納得していただければ幸いです。執筆にはもちろん選考委員として私も関わりました。毎年、異様に詳しい選評ですが、どうぞ楽しんでお読みくださいませ。dictionary.sanseido-publ.co.jp/shingo/2022/be…
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首相が29日、新型肺炎対策記者の会見で述べた文言が「誤読ではないか」との意見があります。〈不特定多数の人が接触するおそれが高い場所、けいたいでの活動も当面控えていただくとともに〉の「けいたい」が意味をなさないというのです。これは首相官邸サイトの文言のとおり「形態」でいいでしょう。
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「ご飯とか食べて」「カツ丼になります」という言い方についてコメントしました。どちらも特に1990~2000年代頃には批判がかまびすしかったのですが、今では定着が進んだのと、研究者などからも解釈が示されたのとで、議論は落ち着いてきた印象があります。▽J-CASTニュース j-cast.com/2023/02/254564…
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『三省堂国語辞典から 消えたことば辞典』(三省堂)が刊行されます。辞書マニアとして著名な校閲者・見坊行徳さんが、三省堂編修所とタッグを組み、『三国』からこれまでに削除された項目を徹底解説します。退場したことばたちを惜しんでくださる皆さま、ぜひお手元にどうぞ。dictionary.sanseido-publ.co.jp/dict/ssd36624
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このことは『三省堂国語辞典』第8版の「違和感」に注記をしました。けっこう簡潔な説明になっていると思います。「もう認められている」というよりは、昔からことばにうるさい言語学者も〈抵抗感が感じられない〉〈緊迫感を感じる事無く〉などと使っています。『三国』もぜひご活用ください。 twitter.com/maki_shippo/st…
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「ぬいぐるみ」を「ぬい」と言ったのは、作家の新井素子さんが早いんでしょうね。『ひでおと素子の愛の交換日記4』(角川文庫)所収の「正しいぬいぐるみさんとの付き合い方」(1985年の文章)では、途中まで「ぬいぐるみさん」だったのが、途中から「ぬいさん」になります。「さん」がついています。