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「古典は必要だ」というと、どうしても古典文学の魅力、といった話になります。私は古典文学が好きで、大学で「万葉集」、大学院で「源氏物語」を扱いましたが、べつに皆が万葉・源氏を読めなくてもいいと考えます。一方、明治やそれ以前の文語文がそれなりに読める能力は、たぶん多くの人に必要です。
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話はそれますが、コーラを飲んだという話をしたら、「男の人ってコーラが好きですね」と言われたことがあります。なぜ男全体の話になるのか、僕が男だからコーラを飲んだわけじゃないよ、と思ったものです。以来、私は「男(女)とは」「○大生とは」「○○国の人とは」をコーラ論法と呼んでいます。
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「ネギトロ」は、とりあえず「葱(ねぎ)+トロ」と考えられます。葱以外にアサツキなども使うこと、マグロのいわゆるトロを使わないことから、「本当の語源は?」と疑問が生まれたのでしょう。でも、部位としてのトロではなくても、トロっとした肉、と大ざっぱに捉えて差し支えありません。
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「あなたに仕事を頼もうかと思います。まだ最終決定でなく、別の人に頼むかもしれませんが、ご都合どうですか?」みたいな依頼が来たら、断ったほうがいいです。「あなたでなくてもいい」という相手とは、ベストの仕事はできません。よほどお金に困ったら分かりませんが、私は原則、断る方針です。
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3月上旬発売『三省堂国語辞典』広島東洋カープ仕様は、予約も多く、多方面で報道され、予想以上の関心を集めています。昨年の阪神仕様も好評でしたが、今回は国語辞典の領域から外れかねないほど、中身もカープ仕様にした。阪神仕様に対抗し、三省堂内のカープ勢が総力を挙げて挑戦をしかけています。 twitter.com/zousanseido/st…
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「『的を得る』は本来は『的を射る』だった、でも最近は『的を得る』も認められた」というのは誤解で、「本来」を言うならば「正鵠を得る」でした。戦後、「的を射る」がやや先行して増え、「的を得る」が追う形ですが、どちらか一方が正しい、間違いとは言えません。このことは強調しておきます。
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「あなたの言うことなら信じますよ」と言ってもらえることが時々あります。ありがたいことです。でも、「信じる」とは「根拠は(分から)ないけど、本当だろうと推測する」ということ。私としてはむしろ、誰にも分かる根拠を示し、「あなたの言うことは当然ですね」と言われるよう努めたいです。
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BABYMETAL「イジメ、ダメ、ゼッタイ」はイジメを傍観するのをやめ、〈君を守る〉ことを決めた、友人と思われる人の歌。内容は真剣だけど、イジメとキツネでリズムを揃えたりして、リズムの上では遊び心があります。タイトルも薬物乱用防止の標語を踏まえていますね。
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「分かる」「判る」「解る」の使い分けについてですが、「分かる」は常用漢字表にあって、学校で教えます。「わかる」全般に使える表記です。「解る」は理解・了解できる場合、「判る」は判別・判読・判断できる場合に使いますが、学校では教えない表記です。
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『精選版 日本国語大辞典』のネット無料版により、「日本語は、意味も歴史も、ネットでだいたい分かるね」という時代に入りました。すると問題は「他の国語辞典は、はたして必要なのか」。今年の『三省堂現代新国語辞典』の人気を見れば、「必要」なのは確かですが、もっと新しい動きを起こしたい。
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三省堂が『明解国語辞典』刊行80周年を記念して販売開始した三省堂国語辞典・新明解国語辞典のLINEスタンプですが、ウザい説明が受けているようですね。私もダウンロードしました。
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「なんで最後の人を『トリ』と言うか」について「みんなの出演料をまとめて取る」からと、チコちゃんの解説。これは暉峻康隆『すらんぐ』にある説とのようです(当夜の収入を全部取り、芸人たちに分けていたところから)。ファクトチェックの暇はないけど、とりあえずお知らせしておきます。
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「○○推し」ということばは、21世紀のゼロ年代になって、ハロプロファン関係の文章に出てきます。8年前のツイートで「AKB発」のことばのひとつに挙げたのは誤りで、謹んで訂正いたします。AKBファンを含めて一般化したのは2010年代になってからです。twitter.com/IIMA_Hiroaki/s…
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私の経験からは、テレビ番組がどう考えても無理な(しかしウケそうな)説明を用意して、解説者にそのとおりしゃべらせようとすることがあります。筋書きが最初からできているわけ。「※諸説あります」のテロップは、そんな制作者の隠れ蓑としても使われるので、その意味でもやめたほうがいいです。
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「大変参考になりました」はだめで「勉強になりました」が正しいとの主張があります。前者は「あなたの話は参考に止める」ことになってだめだと言うのですが、べつに全部あなたの話に従わなくたっていい。「先生のお話は、とても参考になります」(森博嗣『εに誓って』)のように普通に使われます。
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ああ、正確には「お父さん」という読みが入ったのは、音訓表の「付表」のほうです。この「付表」には「田舎(いなか)」「五月雨(さみだれ)」など、公に使って差し支えない当て字・熟字訓の類がまとめてあります。
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議論の方法として、Aが「Bの遅刻」について問題にしているとき、Bは「Aの忘れ物」を同時に持ち出すべきではない。もし持ち出したら、Aは「よし、私の忘れ物の話は次に議論しよう」と述べ、議論を戻すのがいい。その際、「ホワットアバウト論法は避けよう」などと短く指摘できる用語があれば便利です。
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星野源「喜劇」は、〈劣ってると 言われ育った〉自分が、君となら楽しい生活を送れるという歌。〈あの日ほどけた 淡い呪いに〉の「呪い」が、先ほどの「おもかげ」と同じ用法ですね。自分を縛る「呪い」をほどいて自然体で生きられたら、素晴らしい。
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いずれにしても、「だろう」「でしょう」では強い語源説にならないので、私もごちゃごちゃ言わず「真相は不明」とするのが穏当だと思います。ただ、「ねぎ取る」説が「通説であり」などと言われる資格がないことは言っておきます。証拠もなく、考え方にも無理があって、通説になりようがないのです。
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「外来音」というのは、「フューチャー」の「フュ」などがそうで、他の言語の語彙とともに入ってきた音を指します。本来の日本語では、「落花(らっか)」など語頭のラ行音は普通でない一方、「さくら」のように語中語尾には普通にあります。語頭のラ行音のみを指して「外来音」とは言いにくいですね。