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『三省堂国語辞典』に関して、ツイッター上の発言が一時的に急に増えました。3月9日0時からの番組「#乃木坂工事中」で、鈴木絢音さんが『新明解国語辞典』とともに「オススメの本」として紹介してくださったんですね。ありがとうございます。〔以下連投〕
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おしりたんていの「ププッとフムッとかいけつダンス」は、「くさいセリフ」「におい」「スッキリ」「ご解決」「しつれいこかせて」と、軒並みお尻関係のことばになっているのですね。これを和歌用語で「縁語」と言う。古典もこうやって理解すれば簡単です。
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ネットの誹謗中傷の問題について、ハフポストのインタビューに答えました。「批判と誹謗中傷を区別しよう」といった学校のホームルームみたいな答えで恐縮ですが、私なりに考えを整理しました。▽誹謗中傷と批判はどう違う? huffingtonpost.jp/entry/story_jp…
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「お母さん食堂」問題について、鎌田和歌さんが論説記事を書いています。情報が多く勉強になります。最後に私のツイートも引用され、お恥ずかしい限り。ことばに携わる多くの人々の意見を聞きたい気はしますが、たしかに発言しにくい雰囲気はあるかも。▽DIAMOND online diamond.jp/articles/-/259…
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ところで、この一件は、私が小1の1974年のこと。前述のように、実はこの前年に「お父さん」の読みは音訓表に入っていたのです。先生はその新情報を知らなかったのだと思う。このように、ルールなんてすぐ変わるもの。子どもが知っている知識を「使うな」と制限をかけないほうがいいです。〔続く〕
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毎日校閲・岩佐さんの論。「違くて」を校閲者として「認めがたい」のは当然で、高い職業意識の表れです。報道に「違くて」とあったら大変。一方、若者同士で「違くて」と言うのは、認めがたいも何も、現実の話しことばです。批判の範囲をそこまで広げるのは無理です。〔続く〕mainichi-kotoba.jp/blog-20200502
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>RT
「※諸説あります」というテロップ、関係者の中にも気になる方はいらっしゃるでしょうね。私も以前から、あれは「諸説」の妥当性の吟味を放棄した表示だと思っています。あの表示はやめて、番組内容に責任を持ってほしいです。
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ツイッターのAPI制限と、「TweetDeck」などの閲覧アプリが使えなくなったことで、ことば観察の作業に大きな支障が出そうです。これまで、たとえばツイッターで「普通の」「普通な」のどちらが多く使われているか、一定時間のツイートをすべて取得して調べたりしていました。これができくなりました。
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辞書のことばの説明(語釈)は、その語が世の中でどう使われているかを観察してまとめるのが基本です。ただ、公式の定義があれば、もちろん尊重します。「反社会的勢力」「反社」を辞書に載せるに当たり、参照すべき2つの相矛盾する政府見解があるのは迷惑であり、政府には整合を図ってほしいです。
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「誤ったことを言わない」のがいかに難しいかは、身にしみてよく分かっています。でも、テレビ番組によっては、リサーチ段階で「それはガセです、明確な誤りです」と指摘されても、平気で放送するものがある。事実をないがしろにて打ち切りになった番組は多いです。その轍を踏まないよう希望します。
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「恋」を『広辞苑』第7版で引くと、まずは〈一緒に生活できない人や亡くなった人に強くひかれて、切なく思うこと〉と出てきます。つまり「恋」は「恋い慕う」で、自分の手元にいない存在に対する感情が原義なんですね。お互い離れない安心感が生まれると、「恋」とは別物になるというわけです。#じぞ恋
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「酒池肉林」は、単純に「非常にぜいたくな酒宴」という用法がある一方で、性的に乱れたニュアンスで使われることも知っておかないと、文学作品の読解もできない場合があります。ことばは複数の意味用法、ニュアンスで使われることが普通であり、いつも単一の意味でしか解釈しないのでは不十分です。
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他の部分について。「おいしゅうございます」を「おいしいです」と拍数を節約するのは〈発音の経済効率〉だし、古代(放送では平安時代とあったがむしろ奈良時代)のハ行の子音pが後にf→hとなったのも労力節減のためでしょう。でも、だから現在〈会話から「い」が消える〉とする構成は無茶です。
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タレント夫婦で、浮気をされた側が、取材陣に対し「大ごとじゃないよ」とばかり、にこにこ気丈に振る舞うことが「神対応」と言われます。大ごとだと思うからこそマイクを突きつけているはずの取材側が、その「神対応」を褒めて記事にする心理は、いまだにわかりません。
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これもうみんな言ってるのかもしれませんが、朝ドラ「#おかえりモネ」には『広草苑』なる辞書、それに『千言万辞』まで出てくるんですね。『千言万辞』は以前ドラマ「相棒」に出てきた架空の国語辞典ですが、それがなぜここに。辞書関係者を惑乱させるための小ネタでしょうか。
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従来は、序列でCよりも一段階低いBを表現するときは「Cの次に背が高い人」と言えば通じました。ところが、Cよりも一段階高いDを表現する言い方がありませんでした。たとえば「Cの次に背が低い人」などとは言いにくかったのです。これは日本語の欠陥と言われてもしかたがありません。
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また、「役不足」は、その人の能力が高い場合(役目が軽くて不足)に使うのが「正しい」と言われます。「役不足ですが…」と謙遜する場合は、機械的に「力不足」に修正されることが多い。でも、小説で、客が「君では力不足だ、上司を呼べ」と言う例があり、これは過剰に修正していると思いました。
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「ひとりごちる」が現代語であるのは動かないと思います。ところが、『岩波国語辞典』では「ひとりごちた(て)」は(「ひとりごちる」でなく)「ひとりごつ」のイレギュラーな連用形である、といった意味の説明をしていて、どうも気になります。でも、この説明はやはり苦しいでしょう。
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「なるほどですね」は「おっしゃる通りですね」が正しいと言う人がいます。でも、「おっしゃる通り」が失礼な場合もあります。応仁の乱の原因を説明されて「おっしゃる通りですね」と答えると、自分の知識のほうが上みたい。むしろ「なるほど」と感嘆し、丁寧に「ですね」をつけるのは合理的です。
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神永さんは、尾崎紅葉「多情多恨」にある「独語(ひとりご)ちたので」という例も「ひとりごつ」の連用形と解しています。でも、「ひとりごつ」の連用形なら、「勝つ―勝った」と同様「ひとりごった」になるはず。「ひとりごちた」は「ひとりごちる」の例で、すでに明治時代にはあったのです。〔続く〕
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Suchmos「VOLT-AGE」は英語とモザイクになった歌詞が特徴的ですが、「弾む星の音」など表現も独特。「月さびの世界」の「月さび」は辞書にもありません。ネットでカンニングしたら「月さびよ明智が妻の咄せん」という芭蕉の句があるんですね。俳語でしたか!
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辞書編集者の神永曉さんも以前、「ひとりごちる」という語形はあるかと疑い、国語辞典に載っていたことに衝撃を受けたと言います。神永さんでさえそうなのだから、「ひとりごちる」に違和感を持つ人は多いのかもしれません。〔続く〕japanknowledge.com/articles/blogn…