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明日3月27日の山手線新駅の名称に関する記者会見、13時からの国交省で行う分は、「ニコニコニュース実況」で配信されるようです。「新駅名はイヤか、イヤじゃないか」というレベルを超えた問題提起ができればと思っています。 twitter.com/nico_nico_news…
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山手線新駅の名称に関する記者会見、15時から渋谷LOFT9で行う分は、記者クラブ非加盟社やジャーナリストの方々に向けたものです。駅名・地名や街づくりなどに関心のある広い範囲の報道関係者にご出席いただければありがたいです。cek.hatenablog.jp/entry/2019/03/…
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本日、能町みね子さん・今尾恵介さんとともに、JR東日本本社に署名を提出しました。早速報道してもらいました。▽「高輪ゲートウェイ」撤回へ4万8000人署名提出 nikkansports.com/general/nikkan…
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私は「ことばには絶対的な正誤はない。どのことばを使うかは本人の責任で選ぶべきだ」と考え、常々発言しています。「それなら、山手線新駅の名称も、JR東自身の責任で選んだんだから、文句を言う筋合いはないのでは」という疑問が生じそうです。2つは一見似た論理ですが、それぞれ異なっています。
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ところが、駅名の場合は話が別です。駅名は公共財であり、「名前を好まないから、その駅を利用しない」というわけにはいきません。公共物の名称はどうしても押し付けを伴います。そこで、なるべく多くの人に受け容れられる名称を選ぶ必要があります。今回の新駅名はそうなっていないということです。
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「ことばの選択の自由」についての私の平生の主張と、今回の提言との関係について説明しました。このほか、新駅名により、「高輪」が歴史の街としての集客を妨げられるなど、いくつかの問題点を提言では指摘しています。詳しくは、やはり全文をお読みいただきたいです。cek.hatenablog.jp/entry/2019/03/…
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「新元号が気に入らなかった場合はどうなるか」とご質問を受けました。駅名もそうですが、私個人の好みでは行動しません。また、元号は閣議決定を受けて天皇陛下が公布されるものなので、反対運動もなじまない。実際はいい元号が決まると思うし、西暦という選択肢もあるので、心配はしていません。
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新元号は「令和」と決定。ラ行音で始まるのは斬新でいいと思いました。元来、ラ行音というのは外来音で、大和ことばにはありませんでした。漢字の音読みのほか、ラジオとかレモンとか、カタカナ語に多い。過去の元号の音にも少なく、伝統の中に清新な風を感じます。
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「令和」は、最初「和せしむ」と訓むのかと思いましたが、「万葉集」が出典とのこと。慌てて文庫本を開いてみると、「令月(よい月)」と「風和(やわ)らぎ」を合わせたんですね。「このましく、やわらか」といったところか。「令」は「令兄」などの「令」ですね。
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当初、和書を出典としても、そこに使われている熟語は漢籍由来のものが多いから、漢籍も出典に挙がるのでは、と言われていました。でも、「令月」と「風和」の組み合わせは「万葉集」独特ではないでしょうか(主な漢籍をざっと調べたところでは)。提案者はうまい方法をお考えになりました。
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「令和」の作り方(構成法)は「昭和」などに似ています。「昭和」は「書経」の「百姓昭明、協和万邦」の「昭明」「協和」から上と下を取って組み合わせたもの。今回の「令和」もそうですね。「平成」は、「内平外成」または「地平天成」という一種の四字熟語から作ったものでした。
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官房長官が掲げた「令和」の文字は、「平成」の時と同様、美しい。「令」の字は、最終画が縦棒になっていますが、これは「マ」のように点にしてもけっこうです。というか、手書きはこちらのほうが普通です。学校の先生は、どちらもマルにしてあげてください。
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前回の新元号発表時は、NHKでは午後2時に元号関連のニュースが始まり、30分ほどで小渕長官から「平成」の発表がありました。当時TVを見ていた私も、あれよあれよという感じで、緊張の高まる暇もありませんでした。今回はタメにタメての発表なので、妙に緊張しました。街角の騒ぎもすごいようですね。
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↑私の発言はまとめサイトにも引用していただき、その後に言うのも何ですが、ラ行音云々はやや舌足らずです。ラ行音で「始まる語」が和語になかったということで、「さくら」など語頭以外に来る語は普通でした。さらに、擬音などで、語頭がラ行の語は昔もあったかも。今なら「るんるん」がそうですね。
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「万葉集」に先行する漢籍の文として、張衡「帰田賦」の「仲春令月 時和気清」があり、(「令月」「風和」ではないものの)これも出典に当たるという議論を知りました。なるほど。私はといえば、「万葉集」より後の薛元超の作品に「時惟令月 景淑風和」を見つけましたが、こちらは無関係でしょうね。
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ラ行音の件、「語頭のラ行音」と限定せず投稿したのは、まことに痛恨の極みでした。後の訂正もまだ不十分に思われますので、改めて訂正します。「古来の日本語では、原則として語頭にラ行音が立たない」という基本的な話でした。語頭音だけを「外来音」と表現するのも不適切です。申し訳ございません。
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「外来音」というのは、「フューチャー」の「フュ」などがそうで、他の言語の語彙とともに入ってきた音を指します。本来の日本語では、「落花(らっか)」など語頭のラ行音は普通でない一方、「さくら」のように語中語尾には普通にあります。語頭のラ行音のみを指して「外来音」とは言いにくいですね。
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「明和」「享和」など「○和」の形の元号は、私の場合、ほとんど平板アクセントで発音します。例外は「安和(あんな)」で、女性名の連想から「ア」を高く発音します。「昭和」も、少年の私は平板で発音していました。現在のNHKのアクセント辞典でも、「昭和」のアクセントは平板で載っています。
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さて、「令和」の話ですが、官房長官は新元号発表時「レ」を高く発音しました。私自身も、何となく「レ」を高く発音したい気分です。「レ」の音が元号として珍しいので、その部分を高くして「永和」「明和」などと区別しようとしてるのか……。これは無責任な自己分析です。
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「令和」のアクセントについては、松浦年男さんの信頼できる考察があります。平板で言うにせよ、「レ」を高く言うにせよ、どちらも根拠があるという結論です。私も納得、賛同いたします。researchmap.jp/jo79b9rew-2937…
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