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「#今年の新語2022」の選評はこちらです。ベストテンのことばが「よく分からん」という人も、こちらを読んで納得していただければ幸いです。執筆にはもちろん選考委員として私も関わりました。毎年、異様に詳しい選評ですが、どうぞ楽しんでお読みくださいませ。dictionary.sanseido-publ.co.jp/shingo/2022/be…
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辞書を編む人が選ぶ「#今年の新語2022」の詳細が公式から発表されました。大賞は、既報のとおり「タイパ」です。たこ焼きパーティーの「タコパ」とは関係ありません。「動画文化」の時代は活字文化の頃に比べてコンテンツ消費に時間がかかります。タイパが求められるわけです。dictionary.sanseido-publ.co.jp/shingo/2022/be…
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辞書に載るかもしれないことばを選ぶ「#今年の新語2022」の会場より。大賞は、今しがた「タイパ」に決まりました。「タイムパフォーマンス」の略。「コスパ」にならって作られたことばです。えっ?と思った方、詳しくはこの後、公式サイトから発表される選評をご覧ください。
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このことは、たまたま書いたことがありましたっけ。ご参考になりましたら。 twitter.com/kiliya/status/…
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「午前0時の森」の反省会動画②です。国語辞典はひとつひとつタイプが違う。「お持ちの辞書にさらに新しい辞書を加えて、比べてみてください」というのは私の願いです。村上信五さんに、私のシャツの色が「三省堂国語辞典色」だと気づいてもらえてうれしかったです。 twitter.com/gozenreijimori…
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「#午前0時の森」のトークでうれしかったのは、『三省堂国語辞典』第8版の「恋」の〈満たされない気持ち〉にうなずいていただけたこと。「飯間さんが書いたんですか」と聞かれましたが、文言は最終的に全員で判断します。個人の主観でなく、ことばの歴史的な変遷を踏まえた結果、こうなったのです。
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14日(月)23時59分から日本テレビ系「#午前0時の森」に出演し、「国語辞典の実力」について語ります。国語辞典の初心者の方向けに、おなじみのあの話題も取り上げますが、劇団ひとりさんと村上信五さんにかき混ぜていただけることでしょう。がんばりますのでよろしくお願いします。
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「#マツコの知らない世界」では「黒歴史」は「∀ガンダム」から出たと述べました。ただ、富野監督自身が「別作品に触発された」という趣旨のことも述べています。とはいえ、あらゆる語源には「そのまた語源」があります。「ガンダムから」という説明は妥当で、諸説割れているとみる必要はありません。
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「#マツコの知らない世界」で紹介された『三省堂国語辞典』の削除語に「タカラジェンヌ」が入っていて、ヅカファンの方々はご不満かと思います。これは、「タカラジェンヌ」が古いということではなく、今回の版で固有名詞の類(英語なら大文字で始まる語など)は大幅縮小したのです。ご容赦ください。
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「#マツコの知らない世界」の「国語辞典」の回、いろいろな人が見てくださってうれしいです。自分自身の活動を第三者の目で見ると、やはり変わったことをしていますね。それだけに他では味わえない面白さがあります。番組スタッフの方、ご覧くださった方に改めてお礼申し上げます。
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「おてんば」は『三省堂国語辞典』では「手早い」の意味の「てんば」からと説きますが、いずれにせよ「お転婆」は当て字。これがだめなら「麻婆豆腐」はどうなの、というリプライが本質を突いていると思う。「娑婆(しゃば)」「卒塔婆(そとば)」「湯湯婆(ゆたんぽ)」もありますな。 twitter.com/R1zZu/status/1…
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あす11/8午後8時57分からTBS系「#マツコの知らない世界 」で、ネット時代に国語辞典を作る苦労と楽しみを語ります。前半は絶品うなぎ、こだわりのうなぎの話です。こちらの話が弾んだ場合、辞書の話はカットになるかもしれません(それはないか)。どうぞご覧ください。
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記事中(そば粉を使わず)小麦だけで作る「沖縄そば」も「そば」と名乗れるとあって、なるほど。茶葉でなくても「昆布茶」、発酵食品でなくても「甘納豆」というのまで含めたら類例は多そうです。▽麦みそに「みそと名乗るな!」 老舗店あぜん、行政の不可解な指導 | 毎日新聞 mainichi.jp/articles/20221…
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「ご苦労さま」「お疲れさま」の用法がまた少し話題になっているようです。どちらも世代・職業などによって受け止め方が異なることばですが、礼儀正しく心を込めて使われてきた歴史があります。自分が使いたくないことばは使わないとしても、他の人の使い方は尊重するというのが平和な態度でしょう。
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〈本当にこのような意味なのか気になり、調べてみた〉(学生レポート)のような「気になる」の使い方、たしかに手元の例ではここ十数年で増えています。学生の気質の問題というより、こういう語法が勢力を延ばしているということかな。「現代日本語書き言葉均衡コーパス」では2000年以降の例が圧倒的。 twitter.com/gorotaku/statu…
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「毎日ことば」で「行かれません」について〈現在では「行ける」という可能動詞を使って「行けません」とするのが普通です〉と書いているのは、『三省堂国語辞典』の説明に拠ったのでしょう。あることばを「普通」と言うと「他は異常なのか」となる。辞書の表現も見直すべきかもしれません。 twitter.com/yukikonosu/sta…
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「『悩ましい』は『官能的だ』の意味が本来で、『悩ましい問題だ』という使い方は間違いだ」と、一時期、有識者が発言していました。ところが、歴史的には「悩ましい問題」のような用法のほうが本来的です。規範意識というのはあくまで「その人の規範意識」であることが分かります。
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「私が」の「が」は鼻濁音で発音するのが美しいと、年配のアナウンサーなど(一括りにできない)は言います。一方、鼻濁音にかえって違和感を持つ人もいます。人によって規範意識が違う典型的な例です。有識者が主張する規範は重んじられがちですが、その人の個人的な規範にすぎない場合もあります。
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先ほどの「SmartFLASH」の記事では、せっかく辞書の説明について真面目に語ったので、再リンクします。写真を別に用意すれば、元記事の派手な写真は表示されないのでは。▽「座り込みの時間を辞書は定義できない」“ひろゆき騒動”に国語辞典編纂者が感じた“違和感” smart-flash.jp/entame/204532/1
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このことは『三省堂国語辞典』第8版の「違和感」に注記をしました。けっこう簡潔な説明になっていると思います。「もう認められている」というよりは、昔からことばにうるさい言語学者も〈抵抗感が感じられない〉〈緊迫感を感じる事無く〉などと使っています。『三国』もぜひご活用ください。 twitter.com/maki_shippo/st…
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現在は「違和感」が多数派ですが、「異和感」を用いる作家としては三島由紀夫・田辺聖子・筒井康隆・井上ひさし・大江健三郎らがおり、日本語学者でも大野晋・山口仲美らが使っています。「差異」「差違」がどちらも使われているのと同様に考えて差し支えないでしょう。
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「座り込み」の意味について、ツイッターでどういう議論になっているのか、もはや全体像がつかめないのですが、少なくとも辞書に関わる部分については、すでに述べたところでほぼ必要十分だと思っています。辞書はことばを定義するのではなく、観察結果を説明するというのが原則です。
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何分以上を「座り込み」と言うかは現在の辞書にも書いていないので、修正ポイントにはならないと思います。手元の資料では1時間未満の例も結構あるようです。今回、「座り込み」はどういう意味で使えとも使うなとも私は言っていないので、もっとことばの意味を大切にせよとのご指摘には当惑します。 twitter.com/tanetokio/stat…