飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(新しい順)

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米津玄師「Lemon」は(機会がなかったので)聴きたかった曲のひとつです。ラブソングと言っていいのでしょうが、明示されない「言えずに隠してた昏い過去」が気になります。漢字辞典を見れば「暗い」「昏い」などの違いは一応分かりますが、歌詞では別の意味を込めているかもしれませんね。
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椎名林檎・宮本浩次「獣ゆく細道」は、旧仮名遣いで意味を取るのに一苦労。あとで確認しようっと。「本物」に「モノホン」、「贋物」に「テンプラ」、「無意味」に「ナンセンス」など、ルビもすごい。たしかに授業にもぐりこんでいる偽学生のことを「テンプラ学生」と言ったりします。
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Superfly「Gifts」の「いつか 眩いあなたに気づくといいね」という歌詞の「眩い」は読み方が難しいですね。「まばゆい」です。「眩しい」は読めるとして、「眩む」「眩めく」「眩う」なんかも読むのは難しそう。それぞれ、くらむ・くるめく・まうです。
1004
EXILE「Heads of Tails」の歌詞では、「半座を分かつ 運命を今生き急ごう」の「半座」というのも難しいですね。『大辞林』では「半座を分く」を「浄土で一つの蓮の台(うてな)に一緒に座ること」と説明しています。仏教的な歌詞なんですね。
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EXILEのメドレーのうち「Heads of Tails」で、「ステージだけが真実」の「ステージ」に「ここ」とルビ。カタカナにひらがなで振り仮名というのは珍しい。活字でこう書いてあった場合、「ここ」と音読するか「ステージ」と音読するか迷います。この曲では「ここ」と歌っていました。
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乃木坂46「帰り道は遠回りしたくなる」は、曲がったことのない横丁を曲がって帰るのが好きな私も共感します。「行きたい 行きたい……」は「ゆきたい」と発音してますが、「生きたい」と区別するためですね。斉藤由貴「悲しみよこんにちは」も「悩んでちゃ 行けない」を「ゆけない」と歌ってました。
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西野カナ「トリセツ」は、2015年の紅白の実況ツイートでも取り上げましたが、改めて読むと、夫として配慮しなければならない項目が多く、震えが来ます。これ、さだまさしさんの「関白宣言」のような曲に対するアンサーソングなんでしょうね。
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「歌や踊りの後に拍手をする理由」について専門家の説を紹介しつつ、「諸説あります」と言い添える場面がありました。私はテレビでこれを見るたびに残念に思います。諸説あるなら有力説を放送すべきだし、専門家が名前を出して説明しているなら、「あくまで諸説のひとつ」と軽く扱うのは失礼です。
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King & Prince「シンデレラガール」は、一般に言うシンデレラガール(若くして認められた女性)とは違い、門限の時間にシンデレラのように去って行く女性を描いた。一般に言うシンデレラガールは、もとはシンデレラボーイ(ボクシングの若いヒーロー、西城正三選手を呼んだことば)から出たものです。
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AKB48の歌唱中に内村光良さんが「指原放牧」という看板を持っていました。意味分からなかったけど、メンバーの指原莉乃さんが卒業することを指したんですね。「いきものがかり」が使った表現を踏まえたもの、というとでいいでしょうか。とすると、「放牧」の新しい意味が一般化するかもしれないわけ。
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DA PUMP「U.S.A.」は、私としては2018年を振り返るインデックスになるヒット曲でした。どうしてアメリカの歌なのかと思ったら、原曲が洋楽なんですね。英語を外来語の形で「オールドムービー」「サクセス」とカタカナで書く一方、「Inspired」と英字のまま使ったり、わちゃわちゃして面白い。
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おげんさんが「紅白もこれからは性別関係なく混合チームで行けばいい」。深い発言です。昔、紅白が驚異的な視聴率を誇り成功したのは、男女が互いに張り合う気持ちが今より強かったからだと、私は見ています。昔の紅白の録画を見ると、男女がマジでけなしあってるんです。今は意識は変わったかな?
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刀剣男子は「~人」でなく「~ふり」で数えるのか。「おれたちは刀剣だからこういう数え方になるんだよね」とのこと。刀は1本、2本でいいのかと思ったら、玄人っぽい数え方があるんですね。『新明解国語辞典』によると、一口(ひとふり・いっこう)または一本と数えるとのこと。1本でもOKです。
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Suchmos「VOLT-AGE」は英語とモザイクになった歌詞が特徴的ですが、「弾む星の音」など表現も独特。「月さびの世界」の「月さび」は辞書にもありません。ネットでカンニングしたら「月さびよ明智が妻の咄せん」という芭蕉の句があるんですね。俳語でしたか!
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丘みどり「鳰の湖」は琵琶湖のことだそうです。平安時代からあることばです。たとえば「源氏物語」を見てみると、「にほの湖(みづうみ)に漕ぐ舟」という和歌のフレーズも出てきます。「鳰」は万葉集にも出てくる鳥で、カイツブリ科の水鳥。慌てて調べました。
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Hey! Say! JUMP「Ultra Music Power」では「せつないこの地球(こころ)」というルビが特徴的でした。「地球」は「ほし」などとも読まれるし、サザンの「ピースとハイライト」では「ふるさと」と読んでいました。
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DAOKO「打上花火」。「足元をよぎり何かを攫う」「曖昧な心を解かして繋いだ」など、画数の多い漢字をルビを振らず使っています。「繋(つな)ぐ」はよく使いますが、常用漢字には入っていませんね。「心を溶かす」でなく「解かす」と書くのも注目されます。
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裏トークのサンドウィッチマンは、私が好きな芸人さん。『三省堂国語辞典』では昔、「サンドイッチマン」の項目があったのに、その後「もう見かけないから」という理由で削除された。でも、最近あちこちで見かけることと、芸人のサンドウィッチマンに敬意を表して?項目が復活しました。
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坂本冬美「夜桜お七」の「置いてけ堀」。『三省堂国語辞典』では「置いてきぼり」で項目を立てています。この語形が現代では普通かな。もともとは「(釣った魚を)置いてけ~」という声がする堀のこと。錦糸町の公園に「ここが発祥」という説明が書いてあります。私も行ったことあります。
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このあとは「紅白歌合戦」を視聴しつつ、番組中に出てくる歌詞や発言から、新語・新用法などを拾う「用例採集」を行います。その様子をツイートしていくつもり。日頃、歌番組を集中して見る機会が少ないため、私にとって「紅白」は歌のことばを採集する貴重な機会です。素人的発言でもお許しください。
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ネットで嫌なこと言われたら、まずその人の過去の発言(リツイートとかでなく)を多く熟読することをお勧めします。「この人あちこちで喧嘩売ってんな、気の毒に」「最低限の常識ないな」と哀れんだり、「おっ、いいこと言ってんじゃん、同類じゃん」とわかったりして、いずれにせよ戦意が消えます。
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「受け付け」「受付」が曖昧になるのは、基準になる内閣告示「送り仮名の付け方」の例示が不十分なせいもありますが、送り仮名というのは結局、書き手の趣味や言語感覚によって微妙に異なります。ただ、原則はお示しした感じでいいでしょう。▽送り仮名の付け方:mext.go.jp/b_menu/hakusho…
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「受け付け」「受付け」「受付」の区別について、ネット上に不正確な情報が広まっているようなので、より正確なところをまとめました。なぜか暮れも押し詰まってからの発言です。「受付け」は「受け付け」の単なる送り仮名節約であって、用法の区別を考える場合は無視してもけっこうです。
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「到着し次第」を「到着次第」と言うのは俗用、というような話も最近ネットで見ました。これも「そんなことはない」という文章を『PHP』1月号に書いています。江戸・明治時代にも例があり、私の見るところ、むしろ「到着次第」式のほうが普通です。『PHP』にも連載してますんで、ご覧ください。
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「させていただく」についての議論の盛り上がりを、ツイッターで目にしました。くしくも『文藝春秋』1月号の「日本語探偵」に書いたばかりです。動詞の中には、謙譲語の形にできない動詞が非常に多くあります。「させていただく」は困った時のお助けマンなのです。詳しくは雑誌をご覧ください。