飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(新しい順)

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大臣の「がっかり」発言に関し、先日テレビの取材を受けました。結局放送されませんでしたが、問答の全文を読んでも、「本当にがっかりしております」はやはり不適切というのが私の考えです。質問者が金メダル候補の話に持って行ったせいもあるけれど、「その話はまた」と断ってもかまわなかった。
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『三省堂国語辞典』の阪神タイガース仕様を出した時は、阪神版特有の例文はあまり入れませんでした。国語辞典である以上「遊びは抑制的にしたい」と考えたから。その考えはファンに支持されなかった。「そんなら本気出したるわ」と、今回の広島仕様ではタガが外れた。カープ例文もようけえ入れました。
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3月上旬発売『三省堂国語辞典』広島東洋カープ仕様は、予約も多く、多方面で報道され、予想以上の関心を集めています。昨年の阪神仕様も好評でしたが、今回は国語辞典の領域から外れかねないほど、中身もカープ仕様にした。阪神仕様に対抗し、三省堂内のカープ勢が総力を挙げて挑戦をしかけています。 twitter.com/zousanseido/st…
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『サクっと書けちゃう! 文章レシピ60』は、「は? 私文章なんて書きたくないんですけど。でも仕事で書かなくちゃならない」と、困ってる人向けにまとめた本です。読み返してみると、「ほほう」と思うことがけっこう書いてあります。たとえば、こんなのどうでしょう。本来、学校で習うべき内容ですが。
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山田由佳さんとの共著『サクっと書けちゃう! 文章レシピ60』(新星出版社)は、文章をラクに書く小ネタを集めた本で、おかげさまで版を重ねています。今月から3か月、ローソンの全国4000店舗でも取り扱ってもらえるとのこと。お手にとってご覧ください。私の近所のローソンにはありませんでした。
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「婉曲」の「婉」は、古く「したがう」のほか「みめよい(=美しい)」「つづまやか(=控えめ)」などの意味があった(大漢和)。優雅で控えめというところから、今の「遠回し」の意味になったのでしょう。この店のコース名「婉」は古い意味か。何かを婉曲に断るための会食に利用するとよさそう。
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直前で恐れ入ります。明日2/7(木)のTBSラジオ「たまむすび」の3時台「おもしろい大人」に出演します。赤江珠緒さん、ピエール瀧さんとご一緒し、新著『ことばハンター』の内容も踏まえつつお話しします。最近集めたことばを通して、思うことをぶちまけます。お聴きください。tbsradio.jp/tama954/
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「かたい・やわらかい」アンケートへのご協力ありがとうございました。きっかけは、ある原稿で「硬い表現」と書いたところ、編集者から「普通『堅い』ではないか」と指摘され、意外だったからです。用語集の類では「硬い」で、私も「硬質・硬派の表現」のつもりで「硬」を使います。
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『三省堂国語辞典』広島東洋カープ仕様の発売が決まり、評判になっているのはありがたいことです。ところが、アマゾンの国語辞典のカテゴリーにはなぜか載っていない。よく探すと、各種辞典の中にありました。装丁がぶっ飛んでいるため、国語辞典とは認識されなかったのかも?
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もうひとつお教えください。 「『ながめ』は『眺望』よりもやわらかい表現だ」 という文の「やわらかい」を漢字で書く場合、あなたはどの字を使いますか。感じたままお答えください。 1. 柔らかい 2. 軟らかい
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お教えください。 「『眺望』は『ながめ』よりもかたい表現だ」 という文の「かたい」を漢字で書く場合、あなたはどの字を使いますか。感じたままお答えください。 1. 固い 2. 堅い 3. 硬い
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以上、かりに古典文学が必須科目でなくなっても、広い意味での文語文は必須科目に組み込んだほうがいいという主張です。もっとも、古典文学も、実学としてはともかく、教養としては知っていたほうがいい。「枕草子」などの名文を知らずに終わるのはもったいない。要するに、私は結局、現状維持派です。
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戦前までの文章は文語文で書かれたものが多く、ちょっと古いことを調べようとすると、すぐに文語文の知識が必要になります。自然科学でも社会科学でも、昔の日本はどうだったかを調べる機会は多いはずです。そのための基礎知識を形成するには、文語文の授業は選択ではなく必須とするのが妥当です。
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「古典は必要だ」というと、どうしても古典文学の魅力、といった話になります。私は古典文学が好きで、大学で「万葉集」、大学院で「源氏物語」を扱いましたが、べつに皆が万葉・源氏を読めなくてもいいと考えます。一方、明治やそれ以前の文語文がそれなりに読める能力は、たぶん多くの人に必要です。
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「国語の古典は本当に必要なのか」という議論では、文語文=古典文学と考えると、話が混沌とします。文語文の中には、文学も論説も公文書もあります。現代のわれわれに必要なのは、「源氏物語」を読み解く能力ばかりでなく、広く過去の文献を読み解く能力です。文学と文学以外を分けて考えるべきです。
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もっとも、議論の一部を見るかぎり、「国語で古典を教えるな」ではなく、「古典は選択科目だけにせよ」ということのようです。だとすれば、現在すでに選択科目である「古典B」が、文学部などの入試では重視されているので、たとえ制度が変わっても、古典好き受験生に不利益はないという気はします。
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高校の頃の私のみならず、古い時代の文章が異常に好きで、それを読解することに喜びを感じる生徒は一定数いるはずです。そういう生徒は、文学のみならず、歴史学、文献学など、広く歴史を扱う研究や業務に携わる可能性があります。生徒たちの進路を狭くしてほしくないという希望は強く持ちます。
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学校の国語で「古典は本当に必要なのか」という議論がネット上にあることを知りました。大学受験で古典が最も貴重な得点源だった高校生の私にとっては、かりに古典の配点が減らされるようなことがあれば、悪夢でしょう。志望校に通らなかったかもしれない。そうなると非常に困るのは事実です。
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(前の続き)それにしても、自分の昔の文章で「この言い方は違和感がある」と、ことば批判をしているのは意外で、変な感じがします。今はそんなにことば批判はしなくなりました。辞書の仕事を続ければ続けるほど、「どのことばにもそれなりの理由がある」という考えが強くなってきたからでしょう。
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(前の続き)2017年の発言の直後、両者の矛盾について指摘があったのですが、私がそれに気づいたのは2019年の今になってからです。改めて「○○年が明けた」は差し支えないと、元の文章に追記しておきました。実に15年経ってからの訂正ということになります。asahi-net.or.jp/~QM4H-IIM/k040… (続く)
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お恥ずかしいご報告をひとつ。○○年の始まりを「○○年が明けた」と表現することについて、私は2004年に「違和感がある」と述べました。その後ずいぶん経った2017年、今度は「問題ない」と逆の見解に達しました。ところが、昔書いた文章を忘れ、両方の発言の矛盾を放置してしまいました。(続く)
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「読書」というと、まじめな本を読むイメージがあるけれど、どんな本でも読めばいいのです。漫画だって小説だって、ノンフィクションだって学術書だって、「読む」という楽しみの本質は同じで、区別する必要なんかない。そんなことを思いながら、『ことばハンター』を書きました。
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新刊『ことばハンター』がポプラ社から刊行されました。「天扶良」という謎のことばを話のきっかけに、子どもの頃から今に至る、私とことばの関わりについて書きました。国語辞典作りの楽しみ、苦しみも、もちろんたっぷり語っています。読んだ後は、ことばにいっそう親近感を持ってもらえるはずです。
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私の経験からは、テレビ番組がどう考えても無理な(しかしウケそうな)説明を用意して、解説者にそのとおりしゃべらせようとすることがあります。筋書きが最初からできているわけ。「※諸説あります」のテロップは、そんな制作者の隠れ蓑としても使われるので、その意味でもやめたほうがいいです。
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「サウスポーの語源は分かりません」という放送は、「諸説」を丁寧に吟味し、不明は不明として示したところがよかった。勉強にもなりました。「分からないなら放送するな」という声も多く届いたでしょう。だとしても、ひるまずに、その番組がその後も同じ姿勢を貫いてくれていればいいな、と思います。