飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(新しい順)

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事後報告ですみませんが、けさ(5/24)のNHK「#あさイチ」の夫婦の関係性特集で、配偶者の呼び方についてコメントしました。リモート出演だったので、スタジオとのやりとりが不安でしたが、ウェルカムな雰囲気で助かりました。スタッフの皆さんにも助けられ、とても感謝しています。
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読書案内。ディズニーの内部で、女性アニメーターたちが、屈辱に耐えつつ作品に貢献してきた様子が分かります。読書中、参考に昔のアニメを見たり、当時の写真を眺めたりしていたので、昔のアメリカにしばし幽体離脱したような錯覚を覚えました。▽アニメーションの女王たち bookbang.jp/review/article…
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乃木坂46の鈴木絢音さんとの「国語辞典対談」が公開されました(前半)。鈴木さんは、つとに知られる国語辞典ファン。じっくりと心置きなくオタク話ができて、とても楽しいひとときでした。先日『小説幻冬』5月号に採録されたのとは別の部分が紹介されています。▽幻冬舎plus gentosha.jp/article/18714/
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「させていただく」は長く嫌われてきたことばです。私は、ほどほどに使えばとても効果的なことばだと考え、愛用しています。なぜこうも使われるのか、本書を読めば分かります。ガチな研究書ですが、読みやすい所からでもどうぞ。▽椎名美智『「させていただく」の語用論』yomiuri.co.jp/culture/book/r…
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「ご一緒します」は「お供させていただきます」と言うべきだという主張もありますが、べつに自分は家来じゃないですからね。謙遜の程度は後者が大きいけど、前者も「間違い敬語」ではありません。ただ、乃木大将の殉死に夫人が付き合う場合は「お供」がいいそうです(丸谷才一『日本語のために』)。
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「大変参考になりました」はだめで「勉強になりました」が正しいとの主張があります。前者は「あなたの話は参考に止める」ことになってだめだと言うのですが、べつに全部あなたの話に従わなくたっていい。「先生のお話は、とても参考になります」(森博嗣『εに誓って』)のように普通に使われます。
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「なるほどですね」は「おっしゃる通りですね」が正しいと言う人がいます。でも、「おっしゃる通り」が失礼な場合もあります。応仁の乱の原因を説明されて「おっしゃる通りですね」と答えると、自分の知識のほうが上みたい。むしろ「なるほど」と感嘆し、丁寧に「ですね」をつけるのは合理的です。
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リアルな若い世代では、そもそもどちらも言わず、「とんでもないです」と言う人が多いと思います。「暑いです」「面白いです」と同じく「とんでもない」に「です」をつけるのは簡単な敬語で、若い世代はもう「とんでもございません問題」をクリアしているともいえます。
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「とんでもございません」は「とんでもないことです」が正しいと言われます。でも、文化審議会の「敬語の指針」(2007)では、「とんでもないことです」は「許し難い」の意味、「とんでもございません」は謙遜の意味で、用法が違うとされ、後者でも〈問題がないと考えられる〉と記されています。
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「若者がよく使う『間違い敬語』の解説をしてください」といった依頼をよく受けます。この時点で私は「協力できるかな?」と疑問を持ちます。取り上げられる「間違い敬語」が、そうとは決めつけにくいものであることが多く、また、「若者がよく使う」かどうか断定しがたいことも多いからです。
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現在に話を戻すと、普通の社交上のメールでは「取り急ぎお礼まで」で十分でしょう。一身上のことで非常に世話になった場合は、ややもの足りないかもしれず、前述のように「何とぞよろしくお願い申し上げます」と続ける方法はあります。これも常用すると重いと感じる人もいるかもしれませんね。
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私は夏目漱石の手紙文を調べました。漱石から見て非常に目上への人への手紙、というのは少ないのですが、少し年上の狩野亨吉には〈右御れいまで 早々拝具〉だけだったり、〈右御礼まで勿々如此に御座候 草々不一〉と長く続けたりしています。「如此に御座候」があると収まりがいいのは確かです。
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渋沢栄一あてのこの手紙は「先ハ不取敢御礼迄如斯ニ御坐候(かくのごとくにござそうろう)」と下に文句が続いています。格式張った言い方としては、このように言い切りの形にするほうが端正な感じはします。でも、「まずは取りあえず御礼まで」で止めても十分丁寧です。
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近藤泰弘さんが指摘していますが、「取り急ぎ(取りあえず)御礼まで」は昔の手紙の決まり文句で、戦前までの手紙文ではふつうに使われました。渋沢栄一あてに年下の肥田景之から出された手紙にも「先ハ不取敢御礼迄(まずはとりあえずおんれいまで)」という部分があります。eiichi.shibusawa.or.jp/denkishiryo/di…
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過去5年間、私が受け取ったメールを調べると、研究者、編集者、記者など多くの人々が「取り急ぎお礼まで」を使っています(初めて仕事をする人を含む)。私も違和感を持ったことはありません。これで十分だと思いますが、後に「何とぞよろしくお願い申し上げます」と加えればなお丁寧ではあります。
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「取り急ぎお礼まで」というメールの結びは失礼という意見について。私も、失礼というのは可哀相だな、と思います。「略儀ながらメールにてお礼申し上げます」がよりよいとする意見の理由は、「~ます」と言い切る形だからでしょうか。でも、丁寧な礼状でも「取り急ぎお礼まで」は常用されます。
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物書堂などの努力のおかげで、好みの辞書をスマホに入れて比較できる「串刺し検索」の時代が来ました。各辞書の記述を比較して読むと、ことばへの理解が飛躍的に高まります。「辞書アプリは高い」と言う学生にも、自信を持って「高くても買ったほうがいいよ」と言える時代になりました。
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「大辞泉」の辞書アプリはすでに持っていますが、物書堂の辞書アプリは、他の辞書と串刺し検索(一括検索)ができて便利なので、改めて買い直しました。同社の新学期セールは終わっていますが、まだ5月10日まで1600円で買えるそうなので、この機会にいかがでしょう(回し者ではない)。 twitter.com/monokakido/sta…
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「フレンチトーストは1724年にニューヨーク州の居酒屋のフレンチさんが名づけたから」という説は、英語版ウェブサイトでも疑わしい説、せいぜい「諸説」のひとつとされているようです。それ以前に「フレンチトースト」と称する似た調理法もあり、フレンチをフランスと解して矛盾はありません。
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1843年が初版の『The Southern Planter III』では、フレンチトーストについて「この街(米国リッチモンド)のフランス人から次のレシピを得た」として、今とほぼ同じレシピが紹介されています。ネット辞書のMerriam-Websterで初出例1844年とされているのはこの例でしょうか。books.google.it/books?id=BfEjA…
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フレンチトーストは1660年初版の『The Accomplisht Cook』という本に「French Tostes」として出てきます。「フランスパンを切り、網でトーストし、ワインに砂糖、オレンジ果汁を加えたものに浸して供する」というので、卵には浸していませんが、現在のそれの原形と思われます。google.co.jp/books/edition/…
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衝撃なき事実。
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冒頭の『岩波国語辞典』の原文を添付しておきます。「ひとりごつ」を〈今も気取って言う人がある〉と言うのは、ちょっと厳しすぎるような。「ひとりごちた」などは「ひとりごつ」を活用させたものと捉え、上一段の「ひとりごちる」と区別しています。でも、「ひとりごちた」は上一段でいいでしょう。
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「満ちた」は「満ちる」の連用形です。同じく「落ちた」は「落ちる」の連用形。そして、「ひとりごちた」は「ひとりごちる」の連用形と考えるのがすっきりします。なるべくイレギュラーな説明をしないですませるのが、文法の説明としては望ましいはずです。
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「ひとりごちる」が現代語であるのは動かないと思います。ところが、『岩波国語辞典』では「ひとりごちた(て)」は(「ひとりごちる」でなく)「ひとりごつ」のイレギュラーな連用形である、といった意味の説明をしていて、どうも気になります。でも、この説明はやはり苦しいでしょう。