飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(新しい順)

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菅首相は総裁選不出馬に関して〈新型コロナ対策に専任をしたい〉と「専任」を2回使ったように聞こえました。メディアの文字化では「専任」「専念」と分かれていました。「専念」とした社は「『専任する』とは言わないだろう」と判断したのでしょう。実際は、「専任する」の例は、あることはあります。
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おっしゃるように、「健康回復」「疲労回復」の両様があることは、「名誉挽回」「汚名挽回」の両様があることを説明するために役立つと思います。 twitter.com/Syun_Toki/stat…
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私の主張はごくシンプルです。「汚名挽回」に違和感があり、自分は使わないという自由は誰にでもあります。しかし一方、「誤用とは言えない」という筋の通った別の考え方がある場合、そのことばを使う人を一概に批判したり、さらには罵倒・嘲笑したりするのはおかしいということです。単純でしょう。
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「汚名挽回」についての指摘は、国語問題協議会監修『死にかけた日本語』(1976年)が早いと思います。読者の指摘を踏まえ〈「汚名をすすぎたい」とか「汚名を返上したい」とか言うべきであろう〉と述べます。その後、メディアの反応が早かったのは、同書で例示されたのが新聞記事だったせいかも。
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また、ことばの正誤に厳しい印象のある『明鏡国語辞典』の関連本的な位置づけの北原保雄編『問題な日本語』(2004)でも、〈「挽回」には、巻き返しを図る意があって〉〈「汚名挽回」を「汚名返上」に訂正する必要など最初からなかったのだ〉としています。その後、第2巻でもさらに詳述しています。
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まず、「汚名」と「挽回」が結びついて問題ないことをマスメディアで指摘したのは、私の知るかぎりでは高島俊男氏の「お言葉ですが」が早いです(『週刊文春』誌上で1999年、単行本は第5巻・2001年)。元になったのは高山盛次氏の説で、後の2003年に『赤いランプの終列車』としてまとまっています。
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「挽回」は「遅れを挽回する」(新明解)、「失点を挽回する」(明鏡)など、望ましくない状態を元に戻す場合に使われるので、「汚名挽回」も誤りではないといえます。この説は「飯間がソースである」「珍説の類である」という趣旨のツイートを見かけたので、説明しておきます。
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新著『日本語をもっとつかまえろ!』が刊行されます。仮名が生まれた経緯から、作文が途中で行き詰まらない方法、「看護婦さん」が「看護師さん」になった理由まで、ことばのことなら何でも扱います。挿画はもちろん金井真紀さん。子どもにも大人にも読んでもらえるように書きました。ぜひご一読を。 twitter.com/mai_tosho/stat…
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「考え深い(=思慮深い)」も、「感慨深い(=身にしみる)」も広く使われる語ですが、「先生の授業は考え深いです(=考えさせられる)」という用法は面白い。ただ「感慨深い」の意味で「考え深い」と書く例は以前から指摘があり、雑誌にも例があります。▽朝日新聞デジタル asahi.com/articles/ASP8G…
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2月にやむなく中止した「国語辞典ナイト」が、気持ちも新たにリモート配信の形で実現の運びとなりました。テーマはもちろん、前回のリベンジで『明鏡国語辞典』。コロナに打ち負かされた証のリモートではありますが、強い警戒感を持って安全安心なイベント開催に取り組みます。ぜひご視聴ください。 twitter.com/tokyoculture2/…
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流通の報道では「中間業者を飛ばす」意味の「中抜き」がよく使われます。一方、〈住専返済で1億数千万円「中抜き」、不動産会社元社長らを書類送検へ〉(毎日2000.3.14 西部)など社会面では「差額をだまし取る」意味で使われます。別分野で使われていたことばが、それぞれ一般化したのでしょう。
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「中抜き」は「中間業者を飛ばす」が本来で「中の者が中間マージンを取る」は誤用だという議論がSNSで盛り上がっていますが、2000年の時点での朝日・読売・毎日の記事を見ると、どちらもあります。「スリが財布の中身を中抜きする」の意味もあり、「昔からいろいろあった」と考えておきます。 twitter.com/IIMA_Hiroaki/s…
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パートナーの呼び方について、「日経xwoman」の取材に答えました。このテーマについてはこれまでも発言していますが、多少考えが深まったところもあり、また、一方で舌足らずになったところもあり、です。ご参考になれば。 woman.nikkei.com/atcl/column/21…
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『気持ちを表すことばの辞典』(ナツメ社)の監修を担当しました。発売早々重版が決まりました。ありがたいことです。自分の気持ちをどう表現すればいいか、迷うことは多いものですが、本書を眺めるうちにヒントが得られるかもしれません。252%さん、ツヅキエイミさんの絵がとてもかわいいです。
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この標題のつけかたは、作文やレポートの場合に最も適します。私も多くはこの要領で標題をつけています。でも、本の標題とか、ウェブで発表する文章の標題とかは、これだけでは魅力に乏しいようです。ではどうつければいいのか、経験不足でよく分からないのが正直なところで、毎回困っています。
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文章に標題をつけるときは、文章中の最も言いたい部分を抜き出し、要約してつけるのが基本です。「漢字の筆順について」など「~ついて」を使うのは曖昧でよくない。「漢字の筆順は厳密に教えるべきか」など問題提起の形にするか、「漢字の筆順は気にするな」など結論の形にするか、どっちかです。
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筆者案の標題は「伝わる読点(テン)の打ち方とは?」でした。地味なので、編集部と相談して「おじさん構文」を前面に出した標題となりました。おじさんが読点を多用するように見える理由にも触れているので、まあいいかと思いましたが、「標題がずれている」という反応も多い。申し訳ないことです。
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「文春オンライン」に久しぶりに文章を書きました。読点の打ち方に世代差はあるか、伝わりやすい読点の打ち方とは、についての考察です。文章を書き慣れた人にとっては今さら感があるかもしれませんが、お時間のある時にご覧ください。 bunshun.jp/articles/-/465…
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男子新体操部を描くフジ系アニメ「バクテン!!」第10話で、部員たちが図書館で『大渡海』という辞書を読む場面があります。そこに出てくる新体操関係のことばの説明を「辞書語釈」として担当しました。珍しいお仕事でした。本放送後のお知らせで恐縮ですが、よろしければネット配信などでご覧ください。
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ドラマに出てくる国語辞典と言えば、5月20日のフジテレビ「木曜劇場 #レンアイ漫画家」に辞書の一ページが映りました。どの国語辞典だろう、と手近のものを見たが分からない。どうやら、主な国語辞典の説明を組み合わせ、架空の辞書を作ったらしい。小道具さんのこだわりに脱帽します。
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春斗「『深酒』の前にあることばって何だったと思います?」 三省堂国語辞典「『深さ』かな」 明鏡・岩波・日本国語大辞典「『深さ』だ」 広辞苑・大辞林・大辞泉「いや、『深作欣二』だろう」 春斗「……」 ※ドラマのとおり「不可抗力」なのは、新明解国語辞典・新選国語辞典です。#コントが始まる
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コロナ禍で増えたカタカナ語について、インタビューに答えました。カタカナ語は必ずしも悪くないというのが私の考えです。漢語だって、「実効再生産数」とか、分かりにくいことばは多い。もっとも「リコンファメーション」はさすがにまずかったとは思います。▽NHKニュース www3.nhk.or.jp/news/html/2021…
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鈴木絢音さんとの辞書対談の後半です。「文章で伝わらないことが多くて悩む」という鈴木さん。私も偉そうなことを言いつつ、実は同じ悩みを持っています。▽乃木坂46・鈴木絢音がファンにも伝えたい辞書の魅力 幻冬舎plus gentosha.jp/article/18725/
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配偶者の呼称問題、もし時間があれば言おうと思っていたこと――「この呼び名はマルかバツか」ではなく、今話している相手が嫌な気持ちにならないか、自分は嫌な気持ちにならないか、それが大事な観点のひとつです。当事者がべつに違和感もなく納得していれば、何も問題はないわけです。#あさイチ
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番組では、昔と今の『三省堂国語辞典』の語釈を示し、男女の説明が変わってきたことを示しました。昔はイメージを浮かびやすくしようとするあまり、多様性に考えが及ばなかった。当時としてはやむをえなかったと思います。この話、詳しくは以前ツイートしました。#あさイチ twitter.com/IIMA_Hiroaki/s…