飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(いいね順)

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こどもの日なので、香川県のRNCラジオで、子どもに国語を好きになってもらうには、という15分の話をしました。要点は3つで、 ・漢字の書き方(トメハネなど)をうるさく言わない ・本は読まなくても漫画を読めばいい(語彙力はつく) ・子どもの使う新語や新しい言い方を否定しない ということです。
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「反社会的勢力」の定義に関する政府見解が複数出される事態は、辞書の作り手として大変困ります。「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して…」という法務省の定義と、「定義は困難」という今回の決定は両立しないはずですが、はたして従来の定義は上書きされたのか。▽毎日新聞 mainichi.jp/articles/20191…
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『大辞林』第4版を手にしてすぐ気づいたのは「なんだか薄くなってない?」ということでした。見てはっきり感じられる。しかし、実際は約200ページ増えています。紙が薄くなったのです。めくる感じは旧版と同じ。旧版は裁断面に筋が見えますが、第4版には筋がなく、きれいに裁断されています。
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椎名林檎・宮本浩次「獣ゆく細道」は、旧仮名遣いで意味を取るのに一苦労。あとで確認しようっと。「本物」に「モノホン」、「贋物」に「テンプラ」、「無意味」に「ナンセンス」など、ルビもすごい。たしかに授業にもぐりこんでいる偽学生のことを「テンプラ学生」と言ったりします。
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「パセリ」ということばは、英語のparsley(パースリ)が日本語の「芹(せり)」の影響でなまったものらしい。このことはよく言われますが、ほんまかいなと思っていました。ところが、大正時代の料理本を見ると、「葉芹」「ハセリ」「パセリ」などが混在していて、確かに「芹」の意識があるようです。
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「させていただく」についての議論の盛り上がりを、ツイッターで目にしました。くしくも『文藝春秋』1月号の「日本語探偵」に書いたばかりです。動詞の中には、謙譲語の形にできない動詞が非常に多くあります。「させていただく」は困った時のお助けマンなのです。詳しくは雑誌をご覧ください。
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『広辞苑』を持ってる人でも『大辞林』が必要な理由。『広辞苑』は古典語重視、『大辞林』は近現代語重視なんです。例文も、『広辞苑』は古典の文章が、『大辞林』は近代の文章が多い印象です。画像の「安慰」の項目は、『広辞苑』では古典の「古今著聞集」を、『大辞林』では漱石の例を使っています。
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「エモい」よりもさらに漠然とした感情を表す語(意味が広い)を挙げれば、たとえば、感動詞「ああ」です。気がついたとき、落胆したとき、安心したとき、悲しいとき、うれしいとき……全部「ああ」ですます。「ああもう、現代人は何でも『ああ』だな。語彙力の低下を憂えるよ」「ああ、そうですね」
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刀剣男子は「~人」でなく「~ふり」で数えるのか。「おれたちは刀剣だからこういう数え方になるんだよね」とのこと。刀は1本、2本でいいのかと思ったら、玄人っぽい数え方があるんですね。『新明解国語辞典』によると、一口(ひとふり・いっこう)または一本と数えるとのこと。1本でもOKです。
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過去5年間、私が受け取ったメールを調べると、研究者、編集者、記者など多くの人々が「取り急ぎお礼まで」を使っています(初めて仕事をする人を含む)。私も違和感を持ったことはありません。これで十分だと思いますが、後に「何とぞよろしくお願い申し上げます」と加えればなお丁寧ではあります。
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言語学の初歩を学ぶと、「それは誤用だ」と断定することが難しくなります。「変化することこそがことばの本質だ」というのが基本だからです。「飯間さんはことばに対する姿勢が優しい」とも言われますが、べつに姿勢とか主義とかの問題ではなく、学問の基本に忠実に考えると、誰でもそうなります。
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辞書がことばを後追いする例。飲料の「茶」は本来、茶葉に湯を差した飲み物でした。紅茶もウーロン茶もそう。ところが、麦茶や梅茶やグアバ茶がある。そこで「植物を煎じた飲み物」と修正してみる。それでも「昆布茶」が漏れる。アジの骨茶なんてのもある。さあ、辞書はどうしますか、というわけです。
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「国語辞典の説明はどの学説に基づくのか。誰に取材するのか」と聞かれることがあります。基本的には、ことばの使用実態に基づきます。ウサギは耳が短い種類もあるので、百科事典は「耳が長い」とは書きません。一方、国語辞典はことばの使われ方に基づき、「耳が長い」と書きます。ここが両者の違い。
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新語が得意と言われる『三省堂国語辞典』ですが、暮らしの中で不意に出合う、難しめのことばも広くカバーしています。ここに示した15語も、必ずしもマニア向けの漢字ではなく、知っておいてもいい熟語です。読みの腕試しをしてみてはどうでしょう。解答は数日中にリプ欄に示します。
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「元旦」には「元日の朝」の意味も「元日」の意味も昔からあります。私も何回かツイートしましたが、新たに画像をまとめました。「朝(あさ)」「旦(あさ)」はすべての始まりなので、「始まり」の意味も生まれたのだろうと推測されます。
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『三省堂国語辞典』に関して、ツイッター上の発言が一時的に急に増えました。3月9日0時からの番組「#乃木坂工事中」で、鈴木絢音さんが『新明解国語辞典』とともに「オススメの本」として紹介してくださったんですね。ありがとうございます。〔以下連投〕
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「中年は何歳から何歳まで」というのは、国語辞典によって記述が違う。つまりは、確定できない情報です。テレビ番組でのセクハラの材料程度にしかならないなら、はたして辞書にそんな情報必要か、と考え込みました。むしろ、このように確定できないと記したほうが親切です。〔続く〕
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「贅言(ぜいげん)」というのは、本来は「理由については贅言を要しない」のように、「わざわざ言わなくていい、むだなことば」の意味です。罵倒・嘲笑などを「贅言」というのはやや変かもしれませんが、「議論に必要のないことば」という意味で、そう名づけました。
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キラキラネームを積極的には勧めたくない、と思っていた10年前の私を論理的に叩きのめしたのは、大学のある授業で提出された学生のレポートでした。「名前らしい名前」はどの時代も常に変動しているのだという趣旨。たしかに「頼朝」は大昔のキラキラネームでした。▽毎日新聞 mainichi.jp/articles/20230…
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鈴木雅之「夢で逢えたら」は、ロマンチックな曲調で酔わせますが、あなたに会う方法が夢を見るしかないというのだから、とても悲しい歌とも言えます。〈あなたに逢えるまで 眠り続けたい〉なんて、絶望的な状態かもしれない。それを絶望的に捉えず、美しい曲にしたのが大瀧詠一さんの魔法です。
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乃木坂46「きっかけ」に〈ふいに点滅し始め〉とあります。「不意」はこのようにひらがな書きも多いですね。しかし『三省堂国語辞典』では漢字で書く場合しか想定していません。仮名でも書くことを示せばよかった。と、自分たちの辞書にとってはネガティブ情報ですが、そのために用例採集してるんです。
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敬語というと、教科書に厳密なルールが示されているようですが、実際には、ルールがなくて自分で判断しなければならない局面が多いですね。グレーゾーンが大きく、だからこそ「敬語の研究」という学問が成り立つ。「日本語の敬語ではこう決まっています」と言い切る発言を目にしたら、ご注意ください。
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省略語のような(「乱れ」とされる)言語形式を、言語学者は叱ったりしません、という川原繁人さんの発言を読みました。全面同意です。言語研究にあたっては、言語現象すべてを大切で貴重な例として取り扱うのが基本のはずだからです。辞書を作る私も同じ姿勢です。ところが一方、(続く)
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King Gnu「白日」は、犯した罪をつぐない、「青天白日」の身として生きたい気持ちを歌ったものでしょうか。「真っ新に生まれ変わって」「忙しない日常の中で」はルビもなく使っていますが、難読ですね。それぞれ「まっさら」「せわしない」です。辞書には載っている漢字です。
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このたびの米大統領選挙に関しては、明らかなフェイクニュースが日本のSNSでも出回り、実感としては4年前の前回選挙以上のすさまじさでした。驚いたのは、名の知れた識者、ジャーナリストといった人たちが、すぐ分かるフェイクを無批判に流すこと。こんなことに驚くのは、私が世間知らずなのかな。