飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(いいね順)

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「斜め上」の新用法の由来については、「レベルE」以外にも説があることは承知しています。ただ、他の説は裏付けがなく、語源説として採用できませんでした。この語の由来を探るにあたっては、ネット上の議論をかなり遡って探索しました。結果、「レベルE」以外に証拠を示すものがなかったのです。
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私の「了解」関係でバズった発言は以下のものです。〈「了解しました」は「分かりました」とほぼ同等で、もう少し敬意がほしい〉として〈「了解いたしました」と言えば、何ら失礼ではなく〉と述べています。ただ、現在の私は単に「了解しました」でも気にならなくなりました。twitter.com/IIMA_Hiroaki/s…
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辞書に載るかもしれないことばを選ぶ「#今年の新語2022」の会場より。大賞は、今しがた「タイパ」に決まりました。「タイムパフォーマンス」の略。「コスパ」にならって作られたことばです。えっ?と思った方、詳しくはこの後、公式サイトから発表される選評をご覧ください。
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「恣意的」は「意図的」と意味的に重なる部分があります。「恣意的に選ぶ」という場合、自分に都合のいい判断が入り込むので、「意図的」と言い換えることができます。ただし、「恣意的=意図的」ではありません。「文字を意図的に大きく書く」は「文字を恣意的に大きく書く」とは言わないでしょう。
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『三省堂国語辞典』第8版では〈②大きく育ったようす〉として「たわわに実ったスイカ」を示していますが、不十分かもしれない。文学作品には、髪(三島由紀夫)や身体(石原慎太郎・開高健)の例もあります。〈湧き出る水もたわわ〉という文例もあり、総じて「豊か」という意味で説明できそうです。
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まとめると、こういうことです。「1年前に迫った東京五輪」は、理屈は分かるものの、ごく少数派の言い方ではある。私自身が書くなら、やはり多数派の言い方で、「1年後に迫った東京五輪」とするだろう。あるいは「東京五輪まで〈ちょうど/あと〉1年」とか。報道ではこの表現も聞かれましたね。
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「多忙」は本人の能力が低い意味合いがあるのでNG、「多用」はその意味合いがないのでOKと聞いた、というリプライも多いです。私に言えるのは、歴史的にそういう区別はなかったということのみ。個人的にはどんな語感を持つ自由もありますが、それをルールとして発信している論者がいるならば問題です。
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時間の前後を表すことばは、時として逆の意味になります。「母は3年前に亡くなった」を、昔は「母は3年あとに亡くなった」とも言いました。また、「先のことを考える」の「先」は未来、「先に行われた選挙」の「先」は過去です。「1年前に迫った東京五輪」と聞いて、そのことを連想しました。
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「羽鳥慎一モーニングショー」で『三省堂現代新国語辞典』第6版が取り上げられました。追加語・削除語にどんなのがあるか、ネット情報以上の取材があったのはよかった。「寝落ち」は「飲み屋で寝て、独りだけ取り残されるときに使う」という説明は、語源ではないにせよ、そういう場合もありそうです。
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ネットでの主な指摘は、要するに「『1年前に迫った東京五輪』ではなく『1年後に迫った東京五輪』と言うのが普通だ」ということだと思います。私も同意見です。どちらが正しいか、と裁くことはできませんが、実例では、「6日後に迫った」「1か月後に迫った」など、「~後に迫った」が大多数です。
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「若朽」「除霜」「人乳」など、『三省堂国語辞典』の古い版から何となく受け継がれてきたことばです。「こんなことばもあるんかな」ぐらいの気持ちで見過ごしてきましたが、現在ではほぼ使われない。心を鬼にして削除しました。「除霜」は私も何となく昔の記憶がありますが……。 twitter.com/kawasakinousao…
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大学で、学生に1冊の国語辞典を選んで発表させています。学生のほとんどは、ネットの「大辞林」か「大辞泉」を選択します。「ほかにも辞書はあるよ、『三省堂国語辞典』の有料アプリをダウンロードして」とも言いにくい。今後の辞書は、一部でもネットで無料で使えなければ、勝負にならないでしょう。
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「反社会的勢力」について、しつこいようですが、ウィキペディアに「その時々の社会情勢に応じて変化し得るもので…」という文言が消えては現れるので、「それは事典の説明ではない」と念を押したい。「いじめ」の定義でも何でも、その時々に変わるのは当然。現在の使われ方を説明すべきです。
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2018年の新語に「ばえる(映える)」「モヤる」「わかりみ」「尊い」 三省堂、辞書のプロが選ぶベスト10 - ねとらぼ nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/18…
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「多忙」失礼論は、おそらく、まず「忙」が「亡」を含んで不吉なので使用は不適切という話が生まれ、それだけでは弱いので、「実は相手にも失礼なんです」という理屈が後づけで誕生したのだろうと推測します。そういう意味合いを感じる人がいてもいいのですが、マナーではないということです。
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ことばは誰でも自由に作ったり、変えたり、使ったりしていいものです。それで意味や感情が相手に届くならば。ただし、相手が嫌だというのに、そのことばを使うよう強いるべきではありません。高輪ゲートウェイ駅の場合、大多数の人が嫌だと言うのに、事実上使用を強いることになるのが問題の本質です。
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もうひとつお教えください。 「『ながめ』は『眺望』よりもやわらかい表現だ」 という文の「やわらかい」を漢字で書く場合、あなたはどの字を使いますか。感じたままお答えください。 1. 柔らかい 2. 軟らかい
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その後、菊池良さんが「了解は失礼」説が2011年からウェブ上で広まったと検証。髙橋・東泉・佐藤各氏が、2000年代のマナー本でOK説・NG説が拮抗、2011年にNG説が優位になったと考察しました。「了解は失礼」が最近広まったことが明らかになりました。liginc.co.jp/246919 pj.ninjal.ac.jp/corpus_center/…
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カープ仕様の『三省堂国語辞典』で選手の例文を探して楽しんでいただくついでに、ぜひ他の例文にもご注目を。たとえば、キャンディーズ「春一番」、岩崎宏美「ロマンス」、ウルフルズ「それが答えだ!」の歌詞を基に並べた例文があるんですが(つまり3つの歌に共通する語があるわけ)、分かりますか。
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「朝の挨拶」についての興味深い調査を長野県の高校生たちが始めました。リンク先のアンケートフォームから、回答にご協力くださいませんか。学生でも一般の方でも参加できます。面白い結果が出るかどうか楽しみです。なお、設問に関しては、私も多少アドバイスしました。twitter.com/seiryo21235/st…
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夏目漱石がI love youを「月がきれいですね」と訳した説はガセ?出典をめぐる検証が興味深い togetter.com/li/1948142 #Togetter
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そうは言っても、べつに『広辞苑』は近現代語が手薄とか、『大辞林』は古典語が苦手とかいうのではありません。どちらも全般に詳しいのですが、『広辞苑』は古典語の変な単語まで異様に詳しく、『大辞林』は近現代の硬質な語を異常に好むようだ、ということです。あくまで私の印象批評です。
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『明鏡国語辞典』第2版は、「恣意的」について〈「意図的」(=あるもくろみをもって行うさま」の意で使うのは誤り」としています。でも、これは断定しすぎです。もちろん「恣意的=意図的」ではないのですが、「恣意的」と「意図的」には重なる部分があるので、誤りとまでは言えません。
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「三省堂 #今年の新語2020 」の候補語を募集します。今年あたりから広く使われだして、将来国語辞典に載るかもしれない語を選びたいのです。まずはどうぞ気楽に、最近よく見る、よく聞くことばをお教えください。公式のツイートにもあるように、今年はコロナ禍関連のことばが多いですね。〔続く〕
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「高輪ゲートウェイ」と駅名表示板にあるのに、多くの人々が「高輪」と言うようになるかどうかは、予想しがたい問題です。「E電」(国電の新名称)は、駅構内にそういう表示板まで出ていましたが、結局廃れました。ただ、駅名のように公共性が高い名称が、結局浸透しなかった例があるかは知りません。