飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(いいね順)

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「国語学者は一般的に言葉の正誤を言いたがりません」との岩佐さんのご指摘。これは「言いたがらない」というより、言いようがないのです。何しろ「正誤」の客観的な基準がないから。客観性を欠いた調査研究は、当然評価は低くなります。自分が主観で研究していると「言いたがる」研究者はいません。
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「毎日ことば」で「行かれません」について〈現在では「行ける」という可能動詞を使って「行けません」とするのが普通です〉と書いているのは、『三省堂国語辞典』の説明に拠ったのでしょう。あることばを「普通」と言うと「他は異常なのか」となる。辞書の表現も見直すべきかもしれません。 twitter.com/yukikonosu/sta…
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戸籍氏名に読み仮名をつけることを法制化するにあたって、どの範囲の読みを認めるか3案が出ているとのこと。私としては、届け出られたものはみな受理するのが公平でいいと考えます。非常識な名前が増える可能性はありますが、すでに昭和の常識で読めない名前は大量に生まれています。
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「できるくない」などと使う終助詞「くない」の先祖として、「違うくない」がありました。たとえば、毎日新聞校閲部編『新聞に見る日本語の大疑問』に「ねえ、傘、ちがうくない?」とあります(1993年2月15日記事)。この「くない」はひとつの終助詞でなく、「違うく+ない」と分析されるものです。
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石川さゆり「天城越え」には作詞者の造語かなと思われることばが多いですね。「隠れ宿」「揺れ墜ちる」……など。調べたら他に用例があるかもしれず、興味が深まります。「隠れ径(みち)」は辞書にありました。
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編集者の方からネット記事の「似つかわない」ということばをご教示いただきました。「似つかわしくない」ではないのかと。私も見慣れませんが、辞書には古い例があり、「青空文庫」の作品にも出てくるので、昔から脈々と使われているのかもしれません。現代語の辞書での位置づけには悩みますが。
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嵐「カイト」は洋凧のカイトを歌ったものですね。そのカイトを「思い出よりとても古く 小さい姿でいた」と描写します。カイトを擬人化して「小さい姿でそこにあった」でなく「いた」を使ったのでしょう。「駅前にタクシーがいる」のように乗り物に使うこともありますが、これともまた微妙に違います。
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昔の絵日記で、超ナゾの漢字を見つけました。どなたか読み方を教えてください。
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Aという人気商品に対抗し、新規参入の会社がBという新商品を作ったとする。その際、「Aはダメダメ。Bを買って!」という宣伝方法もあるが、これではAのファンを取り込めない。「Aもいいけど、Bには独自のこんな特長がある」とやれば、Aのファンも集まってくる。議論の方法も同様でしょう。〔続く〕
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イタリア公共放送で『三省堂国語辞典』の新規項目「マリトッツォ」が話題になった件。ラジオで「KOKUGO!」と盛り上がっていたそうですが、書名が「Sanseido Kokugo Dictionary」と紹介されているので、「Kokugo」がウィズダム とかジーニアスに相当する名称と思われているのかもしれない?
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ああ、「ウルトラマンティガは世代なので(=私はティガを見ていた世代に属するので) 投票1位になってうれしい」のような使い方ですね。気づきませんでした。「〇〇地区は学区なので(=私は〇〇地区を含む学区に属していたので)詳しい」のような語法でしょうか。類例はほかにもありそうに思います。 twitter.com/yashiro_with_t…
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「狂う」などのことばが漫画でNGになって困るという趣旨のツイートを読みました。出版社は対象読者、偏見防止などを考えて用語を決めているはずで、必ずしも「ことば狩り」とは思いませんが、出版社と作家とで意見が違う場合は話し合ってほしい。発言力のある作家さんには特にお願いしたいです。
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読書案内。「ことば警察」の人々は各国にいるらしい。そんな人々が根拠にするのが辞書。でも、英語辞典の作り手である著者は、辞書に番人の役割を求めるのは〈勘違い〉と述べます。同意する人は多いはず。▽ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険 鴻巣友季子他訳 左右社 bookbang.jp/review/article…
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今月、新著2点を刊行します。13日に『知っておくと役立つ 街の変な日本語』(朝日新書)、23日に金井真紀さんとの共著『日本語をつかまえろ!』(毎日新聞出版)。前者は『朝日新聞』土曜be連載の「街のB級言葉図鑑」、後者は『毎日小学生新聞』連載の「日本語どんぶらこ」に手入れしたものです。
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milet「Fly High」はウィンタースポーツ応援ソングですが、〈見たことのない景色まで〉飛べる、というのはスポーツらしい表現ですね。『三省堂国語辞典』第8版では「景色」の項目に「優勝して、見てみたい―がある」の例文を入れました。
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『三省堂国語辞典』に載った「漫画発のことば」についてインタビューを受けました。「黒歴史」「斜め上」のほか「正ちゃん帽」などという古い例も。この帽子は今もありますが、「ポンポン付きニット帽 」などとも表現されているかな。▽集英社オンライン shueisha.online/entertainment/…
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「国語に関する世論調査」の報道は、最近、抑制が利いています。文化庁も注意してるのでしょう。「間違った言い方をする人がこんなに!」みたいな記事は減りました。調査結果でも「国語が乱れている」と思う人は若干減った。自分と人とのことばの違いに寛容になっているとすれば、けっこうなことです。
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「私が」の「が」は鼻濁音で発音するのが美しいと、年配のアナウンサーなど(一括りにできない)は言います。一方、鼻濁音にかえって違和感を持つ人もいます。人によって規範意識が違う典型的な例です。有識者が主張する規範は重んじられがちですが、その人の個人的な規範にすぎない場合もあります。
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それはないです。性俗語を他の語と同様に「使われているから」という基準で国語辞典に取り入れていくと、性俗語辞典の様相を呈してくるので(何しろいくらでもあるので)、それは別の辞書に任せるということです。 twitter.com/cryptrhythm/st…
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歴史用語としての「ペレストロイカ」を載せるなら、「インティファーダ」「大躍進」その他、知っておきたいことばは山ほどあります。それを載せていくと、結局歴史辞典になる。そのへんはもう小型辞典の役目ではないということです。『三国』の目的は日常語を簡単に説明することです。
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25日に「国語に関する世論調査」が出て、私も取材にコメントしました。特に「〇活」「〇〇ハラ」ということばが今の日本語にどんなに貢献しているかを力説しました。その部分は有料会員でなくても見られると思います。▽朝日新聞デジタル asahi.com/articles/ASN9T…
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「お茶をいれる」の「いれる」を漢字で書くとすると、あなたにとって一番自然なのはどの漢字ですか。教えてください。なお、以下の選択肢の字は、当て字も含め、どれも歴史上は例があるようです。 1. 入れる 2. 淹れる 3. 煎れる
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プランニング会社からの仕事依頼で「執筆の承諾をいただいた後、クライアントに提案し、承認されれば改めてご依頼します(承認されない場合もあります)」的なものがあります。執筆者よりクライアントの決定権を優先している感じなので、お断りします。よくあるパターンですが、執筆者には失礼ですね。
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関西方言の女性語「ウチ」(=私)が、関東の少女に広まったという指摘があります。あなたの身近にいる関東出身の少女は、自分のことを「ウチ」と言いますか。 1. 以前からずっと「ウチ」と言う 2. 最近「ウチ」と言う 3. 以前「ウチ」と言ったが、今は言わない 4. 以前も今も「ウチ」と言わない
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英語の whataboutism をそのまま「ホワットアバウティズム」とするのも現代風ですが、10字を超えるのは長いですね。「ホワットアバウト論法」という例もあり、やや分かりやすい。単に「ホワットアバウト」「ワッツアバウト」もあります。訳語が定着すれば、すり替えもしにくくなるでしょう。