飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(いいね順)

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1/16頃、ポプラ社から『ことばハンター』という本が出ます。ことばを観察する面白さ、辞書づくりの喜び苦しみ、また、私が成長する中でどんなふうにことばに関心を深めていったかなど、子どもにも楽しんでもらえるように書きました。子どもさんも大人さんもご一読ください。poplar.co.jp/book/search/re…
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日向坂46「ナゼー」のMVの背景に『大辞林』の語釈が使われています。どこに何という項目が書かれているか、把握したくてたまらない方々のために、検証画像を作成しました。自由にご利用ください。▽「ナゼー」MVは→ youtube.com/watch?v=KVawEc…
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辞書を作る上で、他の優れた辞書に対する嫉妬の感情は大事なものだと、私は考えています。嫉妬によって相手の足を引っ張る、なんてのは論外。逆に、自分のやる気を高める燃料にするのです。今年は、『広辞苑』第7版が出たときも、「どないしてこましたろか」と、私は嫉妬に狂っておりました。
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私が「ことばの間違い」を指摘しないので「優しい」とよく言われますが、べつに詭弁を弄して「間違い」を「正しい」と言いくるめているわけではありません。ことばの観察者として事実を提供するだけです。ことばを安易に正誤に分ける考え方については、むしろ厳しく批判していきたいと思います。 twitter.com/nagi9_14/statu…
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DAOKO「打上花火」。「足元をよぎり何かを攫う」「曖昧な心を解かして繋いだ」など、画数の多い漢字をルビを振らず使っています。「繋(つな)ぐ」はよく使いますが、常用漢字には入っていませんね。「心を溶かす」でなく「解かす」と書くのも注目されます。
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「KY」(空気読めない)は2007年からのことば。『三省堂国語辞典』に入れましたが、その後頻度が下がり、「流行語だったか」と反省。それでもSNSなどでたまに目にします。定着はしていると思う。特にメディアの大見出しにあると「健在だな」と思います。ただし、空気を読むのがいいかどうかは別問題。
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乃木坂46の鈴木絢音さんと、三省堂の編集者・校正者・印刷会社・デザイナーといった方々との、辞書をめぐる対談集です。私も国語辞典編纂者として、鈴木さんと対談させてもらっています。刊行されるのが楽しみです。 twitter.com/ayane_gentosha…
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新刊『つまずきやすい日本語』(NHK出版)が、きょうあたり書店に並ぶはずです。ことばというものは、相手に必ずどこか不正確に伝わる頼りない道具ですが、それを使って意思疎通を図るしかありません。一体どうすりゃいいのか、約100ページで考えましょう。今日のお帰りにでもお求めください。
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「感染」は「ウイルスが子どもに感染した〔=うつった〕」とも「子どもがウイルスに感染した〔=侵された〕」とも言うが、両方あるのか、という趣旨のご質問。面白いですね。たしかに両方使います。質問者の方は自動詞・他動詞の違いと考えたようですが、ここでは両方とも自動詞です。(続く)
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文法学の近藤泰弘さんが「ことばの正誤」に関する私の発言に触れてくださいました。ご指摘の点は2つかと思います。第1に「文法に『正しい日本語』はあるか」、第2に「学校教育で『正しい文法』を扱わずにすむか」。以下、専門の方には自明のことも含めて、私の考えを述べます。twitter.com/yhkondo/status…
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「ことばの変化のすべてがよいとは限らない」。日本語学者の方がそうコメントした記事を読みました。「思えれる」(「思える」でなく)のような可能表現を取り上げ、「意味も分からない」「変な表現」とのこと。でも、これは可能の意味を明確にしたいという心理から現れた形と考えられます。
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古来の実名敬避は、呼び間違いを避ける、などという単純なものではないです。実名を呼ぶことは相手を支配すること。中国では君主の名と同じ字を使うことを忌んだし、日本でも中世からは天皇などとの同名を避けたといいます。女性は親や恋人以外には実名を知らせなかったというのも有名ですね。
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氷川きよし「限界突破×サバイバー」でキーワードとして出てくる〈オッタマゲ~!!〉ですが、『三省堂国語辞典』では「たまげる」しか載っていません。説明の末尾に「おっ―」はあるのですが。さて、どうしましょう。
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現在の『三国』では、男は「人間のうち、子種を作るための器官を持って生まれた人(の性別)。男子。男性。〔法律にもとづいて、この性別に変えた人もふくむ〕」としています(長いので女は省略)。これで十分とは言えませんが、なるべく当てはまる範囲を広くしたいという姿勢で執筆しています。
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「柊」は1990年に人名用漢字に入った字ですが、辞書にある「シュウ・シュ・ひいらぎ」以外に「トウ」と読ませる名前も多いようです。たしかに、明治時代の本を見ると、「柊」を「トウ」と読む例はあります。これは読み誤りかというと、そうでもなく、それなりに根拠があると考えられます。(続く)
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フレンチトーストは1660年初版の『The Accomplisht Cook』という本に「French Tostes」として出てきます。「フランスパンを切り、網でトーストし、ワインに砂糖、オレンジ果汁を加えたものに浸して供する」というので、卵には浸していませんが、現在のそれの原形と思われます。google.co.jp/books/edition/…
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不意打ちで、『新明解国語辞典』の新版第8版が発売というニュース。なんか、えらいアカウントができてます。とりあえずフォローしておきます。 twitter.com/shinmeikoku/st…
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高齢者を「シルバー」と言うことは、座席の「シルバーシート」以前からあったのでは、という杉村喜光さんの指摘。私がテレビでコメントした際は、過去の辞書類の記述の変遷なども参照して、通説には十分根拠があると判断した次第でしたが、杉村さんはそれ以前の例を指摘されました。脱帽します。
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「忖度」の新用法が話題になった頃、私はネガティブな意味が加わった(「言葉が汚れてしまった」)とコメントしましたが、その意味で使うなとかも使えとも言っていないんです。辞書の作り手は「こういう用法が広まってきたな」と観察し、必要に応じて辞書に記述するだけです。buzzfeed.com/jp/kotahatachi… twitter.com/SugiShine/stat…
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もし、Cがクラスで一番低い場合、2番目に低い人を「Cの次に背が低い人」と言うことはできました。例、「組で一番小さいジュンちゃんの次に小さいのが邦子ちゃんである」。また、「松江は(中国地方の人口規模で)山口、鳥取の次に小さな市だ」という例もあります(実際の文章をやや改編しました)。
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今年はスマホ決済(キャッシュレス決済)関連の話題が多く、あちこちの店舗で「**ペイ使えますか?」という声が聞かれました。誰が決めるともなく、大半のスマホ決済サービスが「‐ペイ」になったのは、ことばのできかたとして興味深い。サービス識別に役立つ接辞が自然に成立しました。#今年の新語
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辞書の形は紙でもデジタルでもかまわない、多様な辞書があることが利用者にとって望ましい、だからそれぞれの辞書は独自情報をたくさん載せるなど個性を発揮したい。私はつねづねこう話し、書いているのですが、反応の何割かは「飯間は紙の良さを訴えているが、無駄だろう」みたいになるの、謎ですな。
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坂本冬美「お祭りマンボ」。美空ひばりソングは昔から歌っていますが、〈火事は近いよ スリバンだ〉とか、今ではなじみのない語句もありますね。「スリバン」は擦り半鐘で〈近火の時、続けざまに半焼を鳴らすこと(音)〉(『新明解国語辞典』)。現代語重視の『三省堂国語辞典』には載ってないです。
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フェイクを無責任に流す識者には実績なんかないだろう、と思って調べると、過去には堅実ですばらしい仕事をしている人も。ならば、事実に基づき、丁寧に論証する必要性は分かっているはず。無責任な発言は、つき合いとか人気取りとか、他の理由を想定しないと理解できない。というのも世間知らずか。
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『三省堂国語辞典』(三国=さんこく)は、1960年に初版が出て以来、改訂を経て、60年以上にわたって親しまれてきました。同じ三省堂の『新明解国語辞典』とよく混同されますが、別の辞書です。『三国』の表紙はオレンジ色、『新明解』の表紙は赤色など、と覚えてください。 twitter.com/IIMA_Hiroaki/s…