飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(いいね順)

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私は少年の頃から筋金入りの朝ドラフリークですが、例外的に途中で興味関心を失って見なくなった作品もあります。それでも、その内容を攻撃する時間と体力はないので、単に見なくなるだけの話です。私がドラマに何か一言よけいなことを言うとしたら、それは面白く見ている場合に限ります。
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香港の黄之鋒氏ら3氏が禁固刑を宣告され、蘋果日報の黎智英氏も拘留された状況を憂慮しています。特に、日本の若者と同じ文化を共有し、正当な主張をした3氏が囚われた事態は衝撃的です。周庭氏は国安法違反での捜査も進行中とのこと(毎日12/3)。これが映画やアニメの出来事でないことが苦しい。
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大阪府知事の「ガラスの天井」の用法は、定着していない時点では誤用と判定すべきではないか、これが誤用でなければ、どんな場合が誤用なのか、と質問をいただきました。ごもっともです。私は日頃、誤用の基準はないと言っていますが、それでは議論にならないので、もう少し緩く考えましょう。〔続く〕
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「ぬいぐるみ」を「ぬい」と言ったのは、作家の新井素子さんが早いんでしょうね。『ひでおと素子の愛の交換日記4』(角川文庫)所収の「正しいぬいぐるみさんとの付き合い方」(1985年の文章)では、途中まで「ぬいぐるみさん」だったのが、途中から「ぬいさん」になります。「さん」がついています。
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King & Prince「シンデレラガール」は、一般に言うシンデレラガール(若くして認められた女性)とは違い、門限の時間にシンデレラのように去って行く女性を描いた。一般に言うシンデレラガールは、もとはシンデレラボーイ(ボクシングの若いヒーロー、西城正三選手を呼んだことば)から出たものです。
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「午前0時の森」の反省会動画②です。国語辞典はひとつひとつタイプが違う。「お持ちの辞書にさらに新しい辞書を加えて、比べてみてください」というのは私の願いです。村上信五さんに、私のシャツの色が「三省堂国語辞典色」だと気づいてもらえてうれしかったです。 twitter.com/gozenreijimori…
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ことばを専門に扱う人(編集者など)でも、辞書にないという理由で、原稿の語句を書き換えるよう求めることがあると聞きます。でも、辞書がことばを見落としている可能性もあるし、前述のように自明合成語と考えて載せていない、という場合もあります。辞書になくても使えることばは山ほどあります。
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新著『日本語をもっとつかまえろ!』が刊行されます。仮名が生まれた経緯から、作文が途中で行き詰まらない方法、「看護婦さん」が「看護師さん」になった理由まで、ことばのことなら何でも扱います。挿画はもちろん金井真紀さん。子どもにも大人にも読んでもらえるように書きました。ぜひご一読を。 twitter.com/mai_tosho/stat…
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私は「ことばの正誤についての意識は、昔は今よりずっと緩やかだった」と見ています。その私が、「戦前でも、公共の場では正字体の漢字を使っただろう」と考えたのは、まことにうかつな話でした。今回の一件で、「昔はことばのルールが緩やかだった」という実例を、新たに得ることになりました。
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国語辞典は「何が正しいか分からん」という人にとって頼れる存在になりたい、と書きました。ことばの説明は、トンデモ説もあれば、まあ妥当な説もあって、私は極力、後者を追求したいということです。これは「○○ということばは、こう使うのが正しい!」と正誤を断じるのとはちょっと違います。
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「この日本語は誤用」という認定と「この子はダメな子」という認定には共通するものがあります。客観的に「ダメな子」がいるわけでなく、単にレッテルにすぎない。同様に「誤用」も結局は一面の事実にすぎず、そのことばが通用する集団では「正用」となる。辞書が誤用を断言しにくいのはそのためです。
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岸田新総裁選出のニュースで、自民党本部総裁室の書棚が映りました。『講談社カラー版日本語大辞典』『大辞林』『広辞苑』と、1990年代後半の版の国語辞典が並んでいます。当時の総裁は河野~橋本~小渕の各氏。どんな辞書をそろえるかに、総裁の意向も入っていたのか。想像はふくらみます。
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野球中継を見て「なんでそんなボールが取れないんだ」と、ポテトチップスを食べながら無責任につぶやく。独りのときなら許されるかもしれない。それと同じ気分で、みんなが見ているSNSでついつぶやいてしまう。そういう人を「チップス君」と呼んだらどうか。ChatGPTに提案したらたしなめられましたが。
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マッツァリーノさんの論考は私の認識と合います。いろいろな文献が紹介されていて勉強になりました。「『お疲れさま』はチャラい流行語」とはあえて書いていると思いますが、現在ではスタンダードと言えるでしょう。「ご苦労さま」が本来目上に使えることばなのも確かです。bunshun.jp/articles/-/419…
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探していた1950年代の新聞のコピーが出てきたのでご紹介。家の垣根に放尿している学生という、今なら間違いなくヤバい人の案件ですが、最初は軽蔑していた筆者の女性が、最後には学生の美しい心に打たれるという、まさかの美談展開。現代なら、筆者の女性は「勇気」「美しい」とは思わなかったのでは。
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■おわびと訂正■ 5月30日に投稿した「二の舞を踏む」に関する一連の文章の中に不正確な部分がありました。多くのリツイート、いいね、コメントを裏切る結果となり、深くおわびいたします。元の投稿は拡散を避けるため削除し、赤字で訂正した画像をこのツイートに添付します。
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妻を指す「奥さん」の語源について、林太郎が「本来、大きな家で奥の部屋をとりしきる責任者」と説明。商家や武家で、家族の住む「奥」と呼ばれる部分の責任者という意味で「奥さん」と言っていました。これは林太郎の説明のとおりです。#じぞ恋
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millennium parade×Belle「U」は漢字が難しい。〈さかしまな世界乗り熟して〉は「のりこなして」、〈御呪い〉は「おのろい」でなく「おまじない」です。「熟」が「こなす」なのは、この漢字に「物事が十分な状態になる」の意味があるからでしょうね。
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「専任する」について「『任』は『まかせる』の意で、首相が自分に使うのは明らかに誤用」という意見がありました。この主張はさすがに無理です。自分に使う「○任」は、「学級を担任する」「外相を兼任する」などがあります。「明らかに誤用」という表現は慎重に(と、ことばの本の著者に言いたい)。
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「感染者がずば抜けて多い」という言い方はありか、というご質問をいただきました。鋭いですね。「ずば抜ける」は、単独で「ずば抜けた成績」と言うと、ほかと比べていいほうに差が大きくなった状態です(『三省堂国語辞典』の①)。悪いほうに差が大きい場合には「ずば抜けた成績」とは言いません。
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「サウスポーの語源は分かりません」という放送は、「諸説」を丁寧に吟味し、不明は不明として示したところがよかった。勉強にもなりました。「分からないなら放送するな」という声も多く届いたでしょう。だとしても、ひるまずに、その番組がその後も同じ姿勢を貫いてくれていればいいな、と思います。
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「『悩ましい』は『官能的だ』の意味が本来で、『悩ましい問題だ』という使い方は間違いだ」と、一時期、有識者が発言していました。ところが、歴史的には「悩ましい問題」のような用法のほうが本来的です。規範意識というのはあくまで「その人の規範意識」であることが分かります。
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「○○推し」ということばは、21世紀のゼロ年代になって、ハロプロファン関係の文章に出てきます。8年前のツイートで「AKB発」のことばのひとつに挙げたのは誤りで、謹んで訂正いたします。AKBファンを含めて一般化したのは2010年代になってからです。twitter.com/IIMA_Hiroaki/s…
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JUJU「やさしさで溢れるように」の〈あなたを包むすべてが やさしさで溢れるように〉と同趣の歌詞を、先ほど、さだまさしさんも歌っていますね。〈大きな夢になりたい あなたを包んであげたい〉。同系統でもうひとつ思いつくのは、このあと歌われるユーミンの「守ってあげたい」です。
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私の経験からは、テレビ番組がどう考えても無理な(しかしウケそうな)説明を用意して、解説者にそのとおりしゃべらせようとすることがあります。筋書きが最初からできているわけ。「※諸説あります」のテロップは、そんな制作者の隠れ蓑としても使われるので、その意味でもやめたほうがいいです。