飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(いいね順)

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辞書を作る人間としては、クイズ番組をよく見て、事実を放送しているか、それともフェイクか、こまめにウォッチングしておきたいとは思います。とはいえ、明らかに間違いの説を(おそらくそれと知りつつ)放送している例に何度も出くわすと、メンタルをやられるんですよ。で、精神衛生上見ないことに。
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お教えください。 「『眺望』は『ながめ』よりもかたい表現だ」 という文の「かたい」を漢字で書く場合、あなたはどの字を使いますか。感じたままお答えください。 1. 固い 2. 堅い 3. 硬い
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このたびの大統領選では、米社会の分断が進み、なぜか日本のSNSでも罵り合いが激化したという印象があります。バイデン氏の〈暴言をやめて冷静になり、もう一度向き合い、双方の主張に耳を傾けるべきだ〉という発言に深く納得している次第です。
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ちょっと多い質問なのですが(全6問)、お教えいただけませんか。「どちらかと言えば」で十分です。 〔問〕次の文の(  )内に入る語句として、選択肢の中でどれが最も自然に感じられますか。 【1】今夜は忙しいので、テレビは(  )と思っていたが、つい見てしまった。 1. 見まい 2. 見るまい
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漢字のトメハネを過度に厳しく指導する必要がないことは、2016年の文化庁「常用漢字表の字体・字形に関する指針(報告)」でも述べられています。〈漢字の伝統や文化からすれば、同じ骨組みの中でいろいろな字形が生じるのは、自然なことなのです〉。でも、SNS上では時に厳密な指導の例を見ますね。
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昭和が終わる1月7日の午後11時59分、NHKでは松平定知アナがニュースの後に「昭和が終わります。平成元年が始まります」と静かに告げ、午前0時から「映像でつづる昭和史」が静かに始まった。平成を迎えた街の様子などの中継はありませんでした。喪中だったからか、報道価値はないと判断したのか。
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『たくさんのふしぎ』2023年2月号(福音館書店)として、デザイナーで習字の先生でもある井原奈津子さんの「字はうつくしい」が刊行。ご覧のように、全40ページにわたり独自収集の魅力的な手書き文字がいっぱい。詳しくはぜひ直接見て!としか。飯間が昔書いた文字も見開きで紹介していただきました。
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では、「お母さん食堂」の名称変更を会社に訴える署名活動は、方法として適当かどうか。平和的に再考を促すという趣旨であれば、意見表明の方法としてありうるでしょう。前述のように、「お母さん食堂」だけが問題ではありませんが、いろいろな事例の代表として取り上げる手法はありです。〔続く〕
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〈私はネットでは「どんな言葉も許す優しいおじさん」みたいに思われているようですが〉と、『ユリイカ』8月号で述べました。私にとって「間違ったことば」とは、自分だけで納得していて、人に伝わらないことば。ただし、その言い方が自分だけのものか、けっこう広まっているかの判断は難しいですね。
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ニュースサイトで、「注目記事」などの形で過去ニュースが表示されることがあるでしょう。何の気なしに見ていると、実は数年前の記事。日付をぼかして注意を引いているのかな。これは明白に過去記事と分かるようにすべきです。でないと「以前あったのと似たような事件がまた起こった?」と混乱します。
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発言の問題点とは別に、最後が〈的を射たご発信〉だったのか、〈きちっと的を射ており〉だったのか、〈お話もシュッとして、的を射た〉だったのかも気になります。「的を得た」だったかもしれない。「得た」「射た」のどっちが会話で主流か、関心を持つ身としては知りたい。一般にはどっちもあります。
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「微に入り細を穿つ」は、べつに古い漢文などに典拠があるわけでもなさそうです(「入微」という漢語はありますが)。日本語で独自に生まれた表現で、ほかにも「微を闡(ひら)き細を明らかにし」など、いろんなバリエーションがあります。雑学本は、きわめて無責任に正誤を認定しているわけです。
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「四字熟語」とは何か、考えれば考えるほど、「□肉□食」を「焼肉定食」と書いた答案をバツにはできないな、と感じます。「伝統的でないから」といっても、戦後に広まった四字熟語も多い。試験では「○○という意味を表す四字の熟語を書きなさい」と問うしかないかも。新著のまえがきもご覧ください。
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つまり、悟空の口調をまねたののではないか、というのは分かるのですが、そうだとしても、「てぇてぇ」の変化は特筆すべきだということです。
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Togetterにまとめてもらいました。ホットコーヒーを「ホット」と当たり前に略す世代・地域と、「ホット」では意味が分からない世代・地域の言語感覚のズレを、私は純粋に興味深く思うのですが、「客と店員のどっちが悪いか」というような趣旨のコメントが多いのは草ですな。▽togetter.com/li/1953287
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それだったら、私も話題にしてやろうじゃないか。というわけで、1/15の「おちょやん」から、「だんボ」の例を紹介しましょう。「だんご」と書きたかったのは分かりますが、「こ」の変体仮名(「古」をくずした仮名)の形がおかしく、「ボ」になっています。昔の人もこうは書かなかったと思います。
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この whataboutism の日本語訳は難しい。ウィキペディアでは「そっちこそどうなんだ主義」と見出しを立てていますが、これは長いし、Bが「Aこそよく忘れ物するじゃないか」と逆襲する場合だけがイメージされます。でも、実際は、「第三者のCのドタキャン」を持ち出す場合も多い。他の訳語が必要です。
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ある調査によれば、女より男のほうがコーラを飲む本数が多い傾向があるのは事実です。ただ、コーラ嫌いの男もいれば、コーラ好きの女もいます。「男はコーラが好きだ」「男は度胸を持つべきだ」というコーラ論法は、それに当てはまらない人を無視したり、不当に評価したりすることにつながります。
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考えてみれば、定収を得て食べていける漢字って、全体からするとごく一部ですよね。「彁」なんて、どうやって生活しているんでしょうね。
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どなたか、作曲してくださらんでしょうか。 twitter.com/hacosato/statu…
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三浦大知「Blizzard」の「期待を詰め込む圧が乱反射」というのは、周囲からの期待の「圧」(圧力、重圧)ということでしょうか。「圧」は最近、「顔の圧がすごい」などと、インパクトの意味でも使われます。このあたりも、辞書の説明は物足りないかも。
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私は『NHKわかる国語読み書きのツボ』という本で「ですます体」「である体」の違いは「聞き手を意識しているかどうか」と書きました。これはもともと橋本進吉の「対話体」「独語体」という表現に触発されたのです。この表現は橋本の著書にメモ的に出てくるもので、ほとんど知られていないと思います。
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山田由佳さんとの共著『サクっと書けちゃう!文章レシピ60』(新星出版社)はおかげさまで重版出来となりました。新装版となり、読んでほしい人々に届いた実感があります。お知り合いの中に「文章書きたくないけど、仕事で書かざるをえない」という人はいませんか。本書をご紹介いただければ幸いです。
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平井大さん、インタビューに答えて〈愛するパートナーと一緒に生活する上で〉〈最愛のパートナーと生活する日常というのは〉。恋人、配偶者をひっくるめてごく自然に「パートナー」というのは普通になってきた感じがありますね。
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三浦友和さんの著書『相性』はお気に入りの一冊です。10年近く前のベストセラーですが、後に読んで感服しました。芸能界という華やかな世界にいながら、誠実に徹する人柄が伝わってきます。たとえば「浮気はしない」と自分に誓った話。国民的に愛される女性を妻としたゆえの覚悟もあったのでしょう。