飯間浩明(@IIMA_Hiroaki)さんの人気ツイート(いいね順)

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山手線新駅の名称について、能町みね子さん・今尾恵介さんほか、ことばや地名、地理の専門家と会を作って意見交換しています。3月27日にはJR東日本に「高輪ゲートウェイ」撤回を求める署名を提出予定で、13時から国交省記者クラブ、15時から渋谷LOFT9で記者会見します。cek.hatenablog.jp/entry/2019/03/…
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こたえ ラーメンの「かやく」は「加薬」と書くよ。加えた薬味からという。薬味の意味から転じて、主に関西で具を言うようになった。「かやくご飯」の「かやく」も同じ。『松屋(まつのや)筆記』などでは「加役」とも書いているよ。辞書ではあまりていねいに説明していないね。ごめんね。
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「キュンです」は2020年代になって若い人が多く使い出しましたが、そもそも「きゅんとする」は緊張・寂しさ・懐かしさなどによる反応を広く指しました。それが1980年代にYMO「キミに、胸キュン。」で恋愛の要素が強くなった。最近、それがリバイバルしたわけです。#じぞ恋
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平成年間は私のほぼ20代から40代に相当します。50代になった今、「次の令和年間に自分は何歳になるだろう、ことによると、次の元号を見ることなく終わるかもしれないな」としんみりした気持ちになります。これは平成を迎えたときにはなかった心境です。平成元年、やはり私は若かったのです。
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このことは、たまたま書いたことがありましたっけ。ご参考になりましたら。 twitter.com/kiliya/status/…
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「ご一緒します」は「お供させていただきます」と言うべきだという主張もありますが、べつに自分は家来じゃないですからね。謙遜の程度は後者が大きいけど、前者も「間違い敬語」ではありません。ただ、乃木大将の殉死に夫人が付き合う場合は「お供」がいいそうです(丸谷才一『日本語のために』)。
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「お茶をいれる」の漢字のアンケート、ご協力ありがとうございます。圧倒的に「淹れる」が多く、7割を超えました。学校で習う字でないけど、よく見るからでしょう。語源的には「湯を注ぐ=入れる」で、国語辞典でも〈今は[入]が一般的〉とするものもありますが、実際には一般的とも言えなそうです。 twitter.com/IIMA_Hiroaki/s…
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「終息」「収束」については先日ツイートしましたが、NHKニュースで、同じ文脈で両方が使われていて興味深かったので紹介します。どちらでも意味は通ります。話し手・書き手の込めたい意図によって選んでいいわけです。twitter.com/IIMA_Hiroaki/s…
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以上は「世の人々は簡単に意見を変えるのか」ということに疑問を持って調べた、きわめて雑な調査です。かく言う私は、この裁判の量刑に関しては「よく分からない」というのが本心です。事件の背景は複雑らしいけど、報道で分かることはあまりに少ない。判決が確定するのを待ちたいと思います。
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「あなたも辞書を作っているのでしょう、『書物には必ず誤りがある』などと澄ましているのはいかがなものか」と批判されそうです。辞書の不正確な記述、誤った記述は極力潰したい。それでも悔しいことに、潰しきれずに活字化されることがあります。辞書の改訂は、誤りの解消に努める作業でもあります。
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ところが、Cがクラスで中ぐらいの背の高さだった場合、それよりも一段階高いDのことを「Cの次に背が低い人」とは言えませんでした。つまり、Dのことを指す言い方がない。言いたいことを言えない(言いにくい)とすれば、それは日本語の欠陥と言うしかありません。
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国語辞典の改訂は、何年もかけて、旧版の説明を直す作業です。今度の『三省堂国語辞典』第8版のためにも、ざっと数万の項目に手を入れています。ところが、いったん直した箇所が、1年後に見るともう不適切に感じられたりする。その繰り返しです。改訂作業の終わりは永遠に来ないのでしょう。
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お恥ずかしいご報告をひとつ。○○年の始まりを「○○年が明けた」と表現することについて、私は2004年に「違和感がある」と述べました。その後ずいぶん経った2017年、今度は「問題ない」と逆の見解に達しました。ところが、昔書いた文章を忘れ、両方の発言の矛盾を放置してしまいました。(続く)
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福山雅治「桜坂」はバラードですが、リズムのよさがあるのは、〈愛と知っていたのに/春はやってくるのに〉〈君よずっと幸せに/風にそっと歌うよ〉と、一種の対句表現が多いからですね。〈揺れる木漏れ日 薫る桜坂〉もそう。対句表現はノリがいい。
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イタリア語は分からないのですが、『三省堂国語辞典』に「マリトッツォ」が載ることがイタリア公共放送のサイトで紹介されたようですね。『三国』もイタリアデビュー。記事では国語辞典がKokugo Dictionaryとなっていて、なるほどこの辞書名は翻訳しづらいのかと思いました。 rainews.it/dl/rainews/med…
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坂本冬美「夜桜お七」の〈すげてくれる手ありゃしない〉。「すげる」も現代では難しいことばになったかもしれませんね。鼻緒を刺し通してつけることですが、今ではそういう状況が少ない。ちなみに、「ひしゃくの柄(え)をすげる(=はめ込む)」のようにも使います。
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10/31「相棒」の「辞書の神様」で、作り手の思いを、右京さんが代弁してくれました。 〈右京 『千言万辞』を読むのが、寝る前の楽しみのひとつなので。 伊丹 辞書が? 芹沢 どれも一緒でしょう。 右京 とんでもない。辞書によって、見出し語、語釈、全く違います〉 だから辞書は複数使ってほしい!
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「自分の言い方だけが正しい」という一択の論理は、「それ以外の言い方をする人を批判してもいい」という、ひどく不寛容な考え方につながります。ことばのことで対立するのは不毛です。「自分は好まないが、好む人もいるんだな」というスタンスが望ましい。この態度は、ほかのことにも応用できます。
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返答するときに「とんでもない」を「とんでもありません/ございません」と言うことは戦前からありまして(例、宮沢賢治「月夜のけだもの」〈ご馳走なんてとんでもありません〉1921年)、戦後も例が多いです。むしろアウト扱いする主張が現れたのは、その後のようですね。 twitter.com/fudesakisanzun…
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ことばの番組でありがたいのは、独自取材で「今の人々が、どんなことば遣いをしているか」を報道してくれることです。でも実際は、「写メったりしていました」を若者ことばとして紹介したりもする。「写メる」はむしろ若者が分からないことばと指摘されており、取材してないのでは、と疑問を持ちます。
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#マツコの知らない世界」で紹介された『三省堂国語辞典』の削除語に「タカラジェンヌ」が入っていて、ヅカファンの方々はご不満かと思います。これは、「タカラジェンヌ」が古いということではなく、今回の版で固有名詞の類(英語なら大文字で始まる語など)は大幅縮小したのです。ご容赦ください。
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何事も断言調で言うのは難しく、「ねぎ取る」という動詞が「ない」という不存在の証明はできません。しかし、「こそげ取る」の意味で使った「ねぎ取る」の確実な例がなく、「こそげる」を「ねぐ」「ねぎる」と言う例も見当たりません。実例がない動詞を基に語源説を立てるのは無理があります。
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「『的を得る』は本来は『的を射る』だった、でも最近は『的を得る』も認められた」というのは誤解で、「本来」を言うならば「正鵠を得る」でした。戦後、「的を射る」がやや先行して増え、「的を得る」が追う形ですが、どちらか一方が正しい、間違いとは言えません。このことは強調しておきます。
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『三省堂国語辞典から 消えたことば辞典』(三省堂)が刊行されます。辞書マニアとして著名な校閲者・見坊行徳さんが、三省堂編修所とタッグを組み、『三国』からこれまでに削除された項目を徹底解説します。退場したことばたちを惜しんでくださる皆さま、ぜひお手元にどうぞ。dictionary.sanseido-publ.co.jp/dict/ssd36624
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東京の大きなターミナル駅で「LADYS」という表示を見かけました。「LADIES」だろうと思います。米グーグルで検索すると、「LADYS」も出てきますが、俗用じゃないでしょうか。"ladys clinic"で検索すると、日本のサイトが上位に来ます。"ladies clinic"ならそういうことはありません。