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テレビに出ている俳優の女性を見て、老いただの老けただのを話題にしてトレンド入りしているのが、本当に嫌だなと思う。
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ジェンダー研究者Cassia Rothによる『燃ゆる女の肖像』の「中絶」表象について書かれた記事を、透明ランナーさんが翻訳してくれている。エロイーズとマリアンヌの二人だけでなく、ソフィーの存在(とソフィーの中絶の場面)を重要視するレビューはとても多かった。
note.com/k18/n/n9d7b73d…
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BLについては堀あきこ・守如子『BLの教科書』、ジェームズ・ウェルカー『BLが開く扉』、溝口彰子『BL進化論 』といった素晴らしい先行研究の数々がある。メディアで取り上げるのなら、BLなど専門知識がなくても大丈夫だろうと思わず、「勝手なイメージ」で話し出してしまう前に一通り学んで欲しい。
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宇多丸さんの『燃ゆる女の肖像』評の「性描写が消費されないバランスを保っている」というのは本当にレズビアン映画にとって由々しき問題で、『キャロル』公開時に朝の情報番組でとある俳優が「『アデル、ブルーは熱い色』って映画がすごいんだよ~」と嬉々として話し始めたことを未だに忘れてない。
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タイBLドラマはクィアの若者層をエンパワメントしてくれるコンテンツとしても素晴らしいものだった筈なのに、その層がアクセスしやすいYouTubeでの鑑賞ができなくなっていくのは悲しい。LGBTQ系コンテンツは、他のコンテンツとは事情が異なる側面があるのだということをほんの少しでも理解して欲しい。
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異性愛映画に対しては「異性愛映画であることを超えて/にとどまらず〜」と言わないのに、「LGBT映画」に対しては「LGBT映画であることを超えて/にとどまらず〜」と言われるのは、マジョリティに受け入れられることを前提としている上に、明らかにそれを下位の概念に陥れてる謂であって賛同できない。
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レズビアンの作家トーベ・ヤンソンを描く映画『TOVE(原題)』の公開が、2021年秋に決定したとのこと。今からとても楽しみな作品。
klockworx-v.com/tove/
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「女性監督ならではの繊細な表現」という決まり文句をいまだによく見かけるけど、女性監督だから繊細なのではなくて、その人だから繊細なの。
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この映画が心底恐ろしいと同時にものすごいと思うのは、「LGBT表象」に乗っかって脚光を浴びているマイノリティを演じるマジョリティと、虐げられているマイノリティを舞台装置を利用して対比/対面させているところで、ここまで真っ向からこのことを批判する映画は今のところごく限られているのでは。
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『燃ゆる女の肖像』の宣伝をご担当されている方が、性的マイノリティを描く作品を巡る昨今の様々な問題とも向き合いつつ、きちんと学びながら作品を届けていきたいとおっしゃられていました。とても誠実な姿勢でこの映画のことを大切にしてくださっているように感じます。その言葉に嬉しくなりました。
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日付変わって本日9月11日からいよいよ『窮鼠はチーズの夢を見る』が公開となります。私もまた、長い間この日を待っていた一人です。映画芸術とリアルサウンドに寄稿した文章も、ぜひ観賞後にもう一度お読みいただけたら嬉しいです。
realsound.jp/movie/2020/08/…
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製作陣のメディアでの無理解な発言は、当然そのまま作品の内容自体がそれ相応のものであると見做され得る。レズビアンカップルが「女性役」/「男性役」で成り立っているというような異性愛規範に基づく思い込みを広めるのはやめた方がいいと思う。
mantan-web.jp/article/202008…
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本作を監督したAam監督によれば、タイのBL産業自体は、製作陣に未だ同性愛嫌悪な人も多く、時代遅れだと感じるときがあると言う。カメラマンでさえ、男性二人のキスシーンが終わった後に吐くような身振りをしたりすると。
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GagaOOlala 『#BLBrokenFantasy 』
タイBL産業のドキュメンタリー映画。タイで起きているBLの流行がいかに実社会を変える力を持っているかはもちろんのこと、出演俳優が被る弊害や製作現場における同性愛嫌悪の現状など否定的な側面についても言及されている貴重な映像作品。
gagaoolala.com/en/videos/1707…
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