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言うまでもなくこれはかなり温和な言い方をしてるのであって、そこには無自覚な同性愛嫌悪が底流にあるはずで、旧来より続いているこの日本の映画宣伝が抱えている宿痾をどこかで意識的に断ち切らないと、差別の再生産に加担し続けることになる。「その先」を目指したいなら、まずはそこからだと思う。
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映画の主人公がゲイ男性でかつ同性とのラブロマンスが描かれていることを伝えると、それによって一定数の観客を失ってしまうと判断している映画会社がもし存在するのであれば、それは大きな誤解だと思う。むしろそれをきちんと伝えることによって、さらなる観客層を見込めるのが今の時代のはずでしょ。
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性暴力の一連の描写について私自身けっこう不安をおぼえたこともあって、さらにここに補足しておくと、資料には「製作陣は性犯罪の被害者と連携するいくつかの組織からも助言を受けた」とある。人によっては十分トリガーになりえるでしょうから、注意したほうがいいかも。 twitter.com/tal0408mi/stat…
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10/15公開『最後の決闘裁判』は、脚本家の一人が『ある女流作家の罪と罰』のニコール・ホロフセナー。劇中では長めの性暴力シーンが繰り返されるけど、『セックス・エデュケーション』などのインティマシー・コーディネイターであるイータ・オブライエンが入っているみたい。
20thcenturystudios.jp/movie/kettosai…
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そもそもこの社会の仕組みが女性が一人で生きていけるように設計されてもいないのに、キラキラした物語で「結婚なんてしなくても幸せに生きていけるよね!」とメッセージを送られても、自分たちの心の持ちようだけでどうにかなる問題ではないし、空虚にしか感じられない。
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「結婚しなければいけないなんてプレッシャーを感じる必要ない」「女性は結婚しなくても一人で幸せに生きていける」みたいなメッセージ、2020年を超えて今この日本社会で生きる女性たちにそんなに強く響くものなのかどうか、わたしにはわからなかった。
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今を生きる女性達のリアル的な感じで公開されたら称賛されそうな邦画の試写みたけど、結婚する/しないの自由があることを一本の映画を使ってまで声高に主張しなければいけない現状に辟易したし、制度自体に問題がありすぎてそもそもする/しないの次元ではなさすぎると思ってしまって全然ダメだった…
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『ユンヒへ』が来年1/7に公開とのこと。無事公開日が決まって良かったです。 twitter.com/tal0408mi/stat…
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『映画評論家への逆襲』で『ミッドナイトスワン』が「泣かすためのマイノリティの便利使いでしかない」「無自覚な差別のオンパレード」と評されていたけど、その後に続く「でもそんな批評を誰も書いていない」の一文を読んで、自分一人は非力でも何度でも同じ事を言ったり書いたりすべきだと反省した。
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日本の映画界、曖昧さと脆さと儚さの代名詞としての女性同性愛か、過激さとセンセーショナルとエロの代名詞としての女性同性愛ばかりで、その二極化の構造から抜け出した実在を感じられる生身の人間同士のそれをあまりに描けてなさすぎる。
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最近、セクシュアルマイノリティやトランスジェンダーの話をすると「もう"ジェンダーレス"が当たり前だもんね」という返答に遭遇することが多すぎるんだけど、しぶとい「"LGBT"って流行ってるもんね」勢とたたかってもらって、どちらもいなくなってほしい。
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25日から映画祭で配信のユダヤ人とドイツ人の女性同士のカップルを描く『国境を越えてキスをして!』、ローゼンブラットの過去のレズビアン映画『赤い子牛』は宗教的な抑圧の厳しい作品だったけど今回はスチールみる限り難しい問題を扱いつつもポジティブな作品そうで楽しみ。
skipcity-dcf.jp/films/intl04.h…
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「レズビアン映画」と形容すると、決まって「作品の可能性を狭めている」「レッテル貼りをしている」というような言明が湧く。そのとき見落とされているのは、異性愛的な表象が支配的なこの異性愛規範社会において、どれだけ非異性愛的な表象に数の格差と可視性の不均衡があるのかという実態だと思う。
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今日から配信の『さよなら、私のロンリー』は、(届くべき人のために届くようにあえてこの言葉を選ぶと)レズビアン映画。窃みを働いて生計を立てる一家で生きていたヒロインが、一家に仲間入りする自分とはかけ離れた女性の存在によって人生を切り開いていく物語が描かれる。
amazon.co.jp/gp/video/detai…
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フェミニズム映画を批評する場で男性たちが皆低評価のなか私だけが高評価だと、私の属性が女性だから擁護してるだけとか贔屓目で観てるとかプロパガンダとか思われてしまうんだろうなとか色々考えてしまって、頭ではわかってても目の当たりにしてしまうと、やっぱりちょっとつらくなったりした。
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現実と乖離していると判断できる部分が含まれるとして、それを「ファンタジー」なる言葉で表現するのを避けたいのは、作り手が現実とは異なると分かった上で、そこに未来の似姿なり希望なりを託している可能性が頭を過るからで、その想いや表象を「ファンタジー」と言ってしまうのに抵抗があるから。
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性的マイノリティを描く作品を、「これはファンタジー」「これはリアル」みたいに、単純な二項対立のみに基づいてそれごとジャッジし切ってしまう身振りそのものがまず苦手。ひとつの作品には想像的な部分と現実的な部分が不可分に混在しているし、フィクションはもっと複雑なものとしてあると思う。
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BL=ファンタジー、「LGBT作品」(?)=リアル、のような単純な図式ではもうまったく捉えきれないと思うし、その作品にリアリティがあることを褒めるためにわざわざ「これはBLではない」なんて言う必要ない。BLを否定形でばかり持ち出して何かを褒めるのはやめてほしい。
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最近台湾クィア映画についての原稿を書いていたこともあって、台湾BLドラマはどんな感じなのかなと思ってとりあえず『We Best Love』を観てみたら、王道中の王道で人気あるのがよくわかる。空気中の滴が視認できるほど男性が衒いなくぼろぼろ泣くのが良かった。3期ください。
amazon.co.jp/-/en/dp/B0981C…
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高校生の女子がプロ野球選手を目指す『野球少女』。男性だけにしか門戸が開かれていなかった世界で女性が道を拓こうとするときに遭遇しえるあらゆることが、とりこぼさないよう緻密に織り込まれた脚本によって描出されていく、優れた韓国映画。今日からNetflixで配信開始。
netflix.com/jp/title/81442…
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『アワ・ボディ』('18)
韓国の競争社会に疲弊した三十代の女性が、ランニングと作家志望の女性に出会い変化を迎える。そこに映るのは友情や憧憬というよりも深層心理にある欲望で、同化願望と性愛が入り混じる女同士の関係性か。伏線を綺麗に昇華させる結末が素晴らしい映画。
jaiho.jp/video/detail/D…
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韓国の映画研究者Kelley Dongが韓国クィア映画の歴史について記した記事「Queer Korean Cinema」を、透明ランナーさんが翻訳してくれています。韓国クィア映画を語る上で重要な情報が詰め込まれており、必読だと思います。
──韓国クィア映画の過去、現在、未来
note.com/k18/n/n9b30aad…