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キネマ旬報誌上での『Fukushima 50』の評価について、産経新聞に取材を受けました。「めったに見られない最低評価」とありますが、実はこの少しまえにも、僕を含む3人の評者が全員★1つをつけた映画はあります。 special.sankei.com/a/entertainmen…
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「愛は勝つ」を「それが大事」と一緒にされてはひじょうに困るし、さらにKANの音楽的才能に敬意を抱く者の一人として言わせてもらうが、「愛は勝つ」のイメージが先行しすぎたためにKANのあまたある名曲の数々が本来聴かれるべきひとたちに聴かれていない状況は日本のポップシーン最大の不幸である。
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だからあのとき、「一人で死ね」ということばが聞こえてきたら、それは確実にじぶんに向けられていると感じただろう。
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朝鮮人虐殺の史実を平然と歪める本がベストセラーになる現状は、まさしく「排他的鎖国精神を愛国と心得る」人間の多さを物語っている。しかもその一人がいま国葬にされようとしている元首相であったという事実を前にして「恥かしく無いだろう乎」。 asiapress.org/apn/2019/04/ja…
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「森友問題は朝日と野党がつくりだした冤罪」などと主張していた小川榮太郎氏や青山繁晴氏には言論人としての責任を厳しく問う必要があると思う。
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「その歴史的事実があやしいんだって!」とおっしゃる方には、河野談話以降、公文書(一部は政府認定済)をふくむ大量の資料が発見されていることをあらためて明示しておきます。反論なさりたい方は、これ以上の信憑性ある資料をお持ちになってご意見ください。 wam-peace.org/ianfu-koubunsh…
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松井大阪市長の性差別発言を指摘した記者はえらい、というかこれがあたりまえの姿勢になってくれなければ困る。たとえば麻生太郎のように他人を侮辱することで悦に入っている人間の話をハイハイと頷いて聞いていてはいけない。
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玉木さん、発言の内容以前に、貴方が「考え方を述べ」に行った場所は、性犯罪の被害に遭った女性を寄ってたかって侮辱し嘲笑したひとたちの溜り場です。そんな場所からまともな「議論」が始められると思いますか? 知らなかったなら知ってください。 twitter.com/tamakiyuichiro…
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『Fukushima 50』は、「原発に対する賛否関係なく」(つまり表現の主体を伏せて)「日本人なら観るべき映画」(すなわち全体化)と喧伝されていることにこそ見過ごせない欺瞞がある。
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草彅剛さんがYouTubeのご自分のチャンネルでアップされている、ジーンズについてただひたすら熱く語る動画を、空いている時間につい観てしまう。好きなものについて語りたい、語ろう、という原初的なよろこびに満ち満ちていて、とてもすがすがしい気分になる。
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昨夜(今朝)の「朝まで生テレビ」では田原総一朗氏が他の発言を遮って持論をまくしたてる場面が多々見られたが、ゲストの東国原氏は「黙ってろよ、オマエは!」とは言わなかった。要するにこのひとは権威主義と女性蔑視(さらに民族差別も)の立場でしかものを言っていないのである。
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マスコミがもちいる「魔性の女」というフレーズ。さまざまな人生の変転、愛のかたちをことごとく単純化し、週刊誌的文脈のなかに一人の女性の人生を収斂させようとする想像力の貧しさを感じる。
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戦前に「赤狩り安倍」として名を馳せた特高部長・安倍源基(小林多喜二を拷問死させた主犯格)は戦中には内務大臣を務め、戦後A級戦犯として逮捕されたが不起訴に。このとき同じく無罪放免となり、その後首相に就任した男は安倍を国家公安委員長候補として強く推した。安倍晋三の祖父・岸信介である。
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今回のキム・ギドク特別上映については、上映それじたいも問題だが、それ以上に悪質なのは企画配給をおこなう側が、キム・ギドクの性犯罪について意図的に(としか思えない)言及を避けていることだ。これは犯罪の隠蔽であると同時に、キム・ギドクという作家の「正確」な評価をも阻害する行為である。
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金属バットは、Aマッソとは違い、差別をめぐる文脈に対してどこまで意識的なのか判断を下せずにいたのだが、この漫才を観て、まったくなにも意識していないことがはっきりした。 buzzfeed.com/jp/ryosukekamb…
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吉田昌郎や伊崎利夫の「ドラマ」が描かれる一方で、官邸側の人間は劇中、役名すら付されていない。どのような人物解釈があってもよいが、特定の個人から名前を剥奪する手口はひじょうに不気味で、この映画における主体の決裂を象徴しているように感じた。いったいなにをおそれているのか。
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橋下氏は、政治について云々するなら(少なくとも一度は)政治家にならなきゃいかん、と本気で考えているふしがある。学者や評論家を「気楽な稼業」などと嘲るのもつまりはそういうことなのだろう。「発言する資格があるのは実行者だけ」というこの選民思想はとても危険だ。 twitter.com/TomoMachi/stat…
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良心の呵責に耐えかねて命を絶たれた方を「実行犯」呼ばわりし、能力がないくせに無理をするから追い込まれるのだと言って大笑い。地獄に落ちるぞ。 youtube.com/watch?v=kNkNzT…
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そもそも一昔前は左のように表示されていたわけです。それをなぜ右のような表示にしたか。なにもわかっていないのか、忘却癖がひどいのか、それともよからぬことをたくらんでいるのか。いずれにしてもありえない。 #出版物の総額表示義務化に反対します
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折角なので、今回の産経の取材に対して返信した内容を以下にアップしました。ここでも僕は、映画の評価が政治的対立にのみ落とし込まれる危険性を考慮し、慎重に問題点を指摘したつもりです。 note.com/torusano1124/n…
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しんゆり映画祭の運営側に対する批判は慎重にせねばならないと思っていたが、すみません、「上映しろという圧力に屈するわけにいかない」という発言には目の玉が飛び出そうになりました。 kanaloco.jp/article/entry-…
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戦時下の負の歴史を見つめなおすことと、単に稚拙で醜悪なだけの行為が同列なのですか? 広島や長崎の平和祈念像はアメリカの負の歴史を想起させて不愉快だから撤去してほしい、という声がもし上がったら、聞き入れねばならないのですか? twitter.com/shiraku666/sta…
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いやあ、酷い。 daily.co.jp/gossip/2019/08…
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観客はともかく映画評論家が、大林宣彦監督の映画について「尾道三部作、せつなくていいですよね」で済ませたり、宮崎駿監督の映画について「あのシーン、すごい迫力でしたね」で済ませたりしてはいけないと思う。映画を語ることは政治を語ることであり、政治を語ることは映画を語ることにつながる。
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主体を欠いたこの映画は、しかし吉田昌郎(渡辺謙)や伊崎利夫(佐藤浩市)ら特定の人物の感情にはいともたやすく同調し、全力で観客の共感を喚起しにかかる。そのためには、たとえば娘の結婚をめぐる父娘の確執といった手垢のついた人情劇までもが唐突に持ち出される始末。