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酸素の必要ないコロナ患者にステロイド投与すると90日以内の死亡率が約2倍に。
鼻カヌラからの少量酸素投与の患者でもステロイドで死亡率が上がる可能性がある。高流量酸素の必要ない(日本でいう中等症Ⅱ以下?)患者へのステロイドは死亡率を高める可能性がある。
medrxiv.org/content/10.110…
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それを受けて「未知の物質を体内に入れるよりも、打たないほうが安全」と考える人はいまだにいる。
中には「ワクチンで多数の死者が出ている」など、明らかに誤った情報をもとに接種を拒絶する人もいる。また妊婦さんやアレルギー体質の人など、接種のリスクを評価できず決断できないという人もいる。
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当事者になって初めて実感する非常事態。
僕の担当患者さんも重度細菌感染症で入院調整を試みるも22病院から断られて断念、在宅で抗菌薬投与行いつつ、翌々日、ようやく受け入れ先が見つかりました。
タイミングが悪いと救急車もこないし、搬送先もない。普通の人はこの状況を知らない。 twitter.com/qqdoctor18/sta…
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本人の納得もあり、がん治療拠点病院に再紹介した。
「先生、私まだ生きてる!」
3年半後、彼女は元気に歩いてクリニックに挨拶に来てくれた。
病気は治癒したわけではない。
だけど、生きた心地のしなかったあの頃よりはずっとまし。
娘の成人式に立ち会えた。
仕事にも復帰できた。
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要介護高齢者の多くがワクチン5回接種を完了している。しかしコロナに感染すると、10人中6人は軽微な症状で済むものの、4人は衰弱が加速、うち1人は酸素投与が必要な状況になる。4人のうち2人は回復するが、2人はそのまま衰弱が進行し、明らかに死期が早まる。インフルエンザはここまでひどくない。
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不都合な真実を受け入れず、自分を正当化できる世界を作り出し、その中で生きている人に出会うことがある。
残された時間、できるだけ悔いのないものにしてほしい。そう思う。そのために真実を受け入れる必要があるのであれば、それを納得できる形で受け入れられるように僕らは関わる。
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そして「ワクチンを打たない」ことのリスクを「ワクチンを打つ」ことのリスクと比較している人も多い。何もしなければ副反応なんて出ないのに、なんでわざわざ、と。
しかし「ワクチンを打たない」ことは「いずれ新型コロナに感染する」ということでもある。
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コロナの軽症っていうのは、症状が軽いという意味ではなく、肺炎にはなってない、という意味ですからね。
医学用語としての定義と、一般の人たちの受ける印象の乖離が大きすぎる。 twitter.com/invesdoctor/st…
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105歳。
そろそろ行くわ、と家族に手を振って、そのまま眠り、目を覚ますことなく息を引き取る。
死の間際まで寝付くことなく元気に過ごす。
その時を悟ったように医療を謝絶し、周囲を気遣い、最後はすっと旅立つ。
100歳を超える超高齢者のお看取りはこんな感じが多い気がする。
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今日は5人のコロナ患者さんを往診。
中等症Ⅱ以上の3人は在宅酸素をスタート、呼吸苦は速やかに緩和された。
しかし、在宅酸素のための酸素濃縮器は日に日に確保が困難になっている。
もし枯渇したら?息苦しさに悶え続けるよりも、モルヒネで穏やかな最期を?
想像したくない未来が見える。
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福祉用具ってすごい。
がんの全身転移、薬物による疼痛緩和+入眠導入剤を様々試みるも、皮下の多発転移の圧痛が強くて眠れなかった方。
➡ウレタンハイブリッドのエアマットレスを導入したところぐっすりと熟睡できていると。
療養環境のプロ。
在宅医療の領域でもっとクローズアップされていい。
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もちろん、新型コロナに感染しても多くの人は重症化・死亡することはない。しかし、そのリスクが低いものであったとしても、ワクチンの接種によることをリスクはさらに低い。後遺症のリスクなどを考えると、ワクチンを打たないという選択はあまり合理的なものとは思えない。
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きっと来ないんじゃないだろうか。
そう心のどこかで思っている自分がいました。
それでも彼がどこに帰っていくのか、それを詮索しようともしませんでした。
湿度の高い待合室では迷惑そうな顔をした患者たち。医事課の職員が渋い表情で消臭剤をスプレーし、彼が座っていた長椅子を消毒していました。
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37歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断された。
相談にいった地域包括支援センターでは、福祉用具の分厚いパンフレットを渡され、40歳になったら会社をやめてデイサービスに行けばいいとアドバイスされた。
でも、月5万の障害年金ではとても生活できない。
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治療を強く勧めてくれてありがとう。
最後にそういって、彼女は帰っていった。
彼女が今どうしているのかはわからない。
だけど、少なくとも彼女にとって、集学的治療は、「がん放置」よりは納得のできる選択であったことは間違いないと思う。
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無治療の乳がん。
診断確定時のデータには詳細な情報が記載されていた。分子標的薬の効果が期待できるがん細胞だ。
時間をかけて本人とじっくりと話をした。
病気は怖い、でも治療も怖い。
そんな時、治療なんてしなくていい、そんな言葉にすがりたくなった。
でも、明らかに病気は進行してきて、
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オランダでは安楽死が合法と思っている人が多いと思うが、実は違う。
オランダでも安楽死は医療手段として認められていないし、合法でもない。安楽死は殺人または殺人幇助という刑法に規定された犯罪だ。
ただし、下記の6つ(4+2)の要件を満たせば追訴されない。
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今年のクリスマス。
イブ含め2日間で645人がコロナで亡くなりました。
楽しい時間を過ごした人もいると思います。
しかしそこで新たな感染が生じ、一定の割合で重症化と死亡が生じます。
「社会全体でコロナ死を許容する」という表現に批判をいただきました。しかしコロナに対し
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明らかに事実誤認。
コロナの「軽症」とは「症状が軽い」ではなく、動脈血酸素飽和度が93%保たれているという意味。中には嘔吐や下痢で重度脱水の人、心不全や腎不全が悪化する人、意識障害の人もいます。
コロナ患者は地域で優先順位つけて入院調整を行います。必要性のない人は入院できません。 twitter.com/lullymiura/sta…
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国が承認したキットが薬局やオンラインで購入できます。リンク先にないものは使わないほうがいいです。
地域によってはインフルエンザの感染拡大もあり、可能であればコンボキット(コロナとインフルを同時検査できる)を入手しておくとよいと思います。3製品が承認済です。
mhlw.go.jp/stf/newpage_27…
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このままじゃいけない、でも考えたくない、そんなことをしているうちにさらに時間が過ぎてしまったと。
確かに化学療法は怖い。だけど、あなたのがんには効果が期待できる薬がある。その薬はあなたが懸念しているような副作用は出にくい。いまからでも治療をすれば、時間を取り戻せるかもしれない。
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彼女には、現実を直視させるよりも、自分が作り出した世界に生きているほうが、残された時間を幸せに過ごせるのかもしれない。
そう考え、彼女の世界を肯定した。
これが正しい判断だったのかどうか、わからない。
だけど彼女には時間がなかった。冷静に対話できる状況を作り出すことも難しかった。
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脳腫瘍の小学生。
悪性度高く、手術・化学療法・放射線療法を重ねるも、病勢をコントロールできず、長くても2か月と言われて自宅に帰ってきてから、もうすぐ1年半。
頭痛・嘔気・めまいは消失、車椅子ではあるが、麻痺側も動かせるようになり、通学も再開。往診するといつも楽しそうに宿題している。
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厳格な制限は必要ない。だけど医療崩壊をさせない程度には感染拡大を抑制する。これが私たちが学んできたコロナ対応の基本でなかったか。
「コロナのない世界」のツケを払い続けているのはコロナから目をそらすことを許されない医療と介護。しかし現場はこれ以上の負荷には耐えられない。