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90代の要介護高齢者。
眼科に紹介状を書きつつ、いまさら白内障手術か・・・と思ってたけど、視力が回復したら、移動スーパーの支払いで小銭を使いこなせるようになった。歩容も安定し、室内をスタスタ歩けるようになった。ものづくりの趣味が復活した。そして笑顔が増えた。
視力って大切。
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東京では350人に1人がコロナで在宅療養中。
湾岸の大型タワマンなら8人くらい感染者がいる計算。しかもまだまだ増えている。
デルタは家族全員が感染しているケースが多い。みんな在宅療養していることを隠しながら、息を潜め、辛い症状に耐えながら、時間が経つのをじっと待っている。
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一人暮らし。自分で食べたいものを作り、お酒を呑み、着物姿で99歳まで外来通院を続けた男性。
100歳の誕生日を機に食事量が急激に減少。往診すると「大丈夫です!ありがとうございます!」元気に答えて下さったが、その1週間後、お風呂に入れてもらった後、お酒を一口、それから静かに旅立たれた。
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東京城東地域の救命医療の最後の砦、都立墨東病院はICU稼働率100%に。
東京都が確保した在宅コロナ患者のための酸素濃縮器500台も早くも枯渇。
現在、都民の500人に一人がコロナ療養中。
都内は他県ナンバーの車が増えてますが、ここはパンデミック被災地。ウイルスを持ち帰らないよう慎重な行動を。
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発熱外来も救急診療もキャパの限界です。
①基礎疾患のない若い人は、原則自宅で経過観察。
②陽性の同居者がいる人は、症状出たら陽性とみなし、検査の必要なし。
③学校や職場は、具合の悪い人やみなし陽性の人に陽性証明を求めない。
④とにかく重症化した人への医療アクセスの確保を最優先する。
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6年前、ひとりの乳がんの女性との出会いを思い出す。
ある書籍の影響を受け、手術も抗癌剤治療も絶対にしない、そんな強い意思で病気の進行を許し、厳しい状況に。
もうこのまま死にたい。
彼女が持参した紹介状には、本人は看取りを希望、在宅での緩和医療をお願いしたい、と記載されていた。
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コロナ診療も通常の保険医療に。
3割負担の人はパキロビッド、ラゲブリオ、ゾコーバで約3万円、入院は高額療養費を適用しても10~30万円前後。受診抑制が起こりそう。
5類にしたら重症化しなくなる、というわけではありません。ワクチン接種しておいたほうがいいと思います。
sankei.com/article/202301…
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健康な人にとっては、医療が崩壊しようがしまいが関係ない。たぶん今の東京はこれまでと同じく平和に見えていると思う。
しかし、ひとたび交通事故に遭ったり、心臓発作を起こしたら。その時、救急車を受け入れてくれる病院がなかったら。
助けが必要な人だけを選択的に殺す。これが医療崩壊だ。
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ある30代の末期がんの女性が「やっと大好きなサーフィンができる!」と病院を笑顔で退院してきた。黄疸と大量の腹水、24時間の持続点滴チューブともに。
せん妄もあったのだろう。
僕はあえて彼女の世界を否定しなかった。
36時間後、彼女は穏やかに旅立った。
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以前、外来診療していた足立区の小さな病院で。
土砂降りの夕方でした。
ぼろぼろの格好で、真っ黒い顔をして、強い臭気を漂わせながら診察室に入ってきた60代の男性がいました。
寝ていると息苦しさで目が覚めると。診察所見から心不全と診断し、入院が必要と説明したが、本人は頑なに拒否しました。
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オミクロンは、ワクチン未接種の場合、デルタより弱い(入院/死亡が1/3)が、インフルエンザより強い(入院/死亡が5倍)。ワクチン接種の場合はインフルとほぼ同等。
ただし感染力はデルタの2.5倍、インフルの5倍。感染拡大+感染・濃厚接触による医療者の隔離・離脱が重なると厳しい状況になりそう。 twitter.com/PaulGlasziou/s…
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日本にも安楽死は必要なのか。
毎年6000人以上が安楽死を選択するオランダ。これは日本に換算すると年間6万人相当。
がん患者が過半数を占めるが、要介護や認知症を理由とするものも増加しているという。
4年前、そんなオランダの安楽死の現状を知るべく、緩和ケア医のインゲン医師を訪ねた。
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みんなもう考えたくない。だけど、いまは第9波。
僕の担当している高齢者施設にもついにクラスターが発生した。
つい一昨日、定期訪問診察したときは元気だった高齢の患者さんたち。昨日からパラパラと発熱者が出始めた。往診で抗原検査陽性。… twitter.com/i/web/status/1…
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ついにデカドロン4mgも出荷調整に。
酸素も足りない、ステロイドも足りない、なんてことになるのか。
竹槍で戦ってきた在宅コロナ患者への医療支援、竹槍すら取り上げられてしまうのか。
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英国はまさに医療崩壊に直面。
19人が病院の廊下に、3日間そのままの92歳女性も。外には救急車が列をなし、車内で亡くなる人も。
これは「コロナとともに生きる」ではなく「コロナとともに死んでいる」だと医学誌BMJも指摘。
行動制限のない社会とは、この現実を受け入れるということ。 twitter.com/paulbranditv/s…
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今日往診した26歳のコロナ患者。
経口摂取不可での対応依頼だったが、酸素飽和度測定すると84~86%。聞けばここ3日、徐々に低下してきていたとのことだが、息苦しさの自覚は全くない。
在宅酸素開始し、96%まで上昇。
このまま一晩放置していたらどうなっていたか。
やはりコロナは普通じゃない。
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このパンデミック災害は建物を破壊しない。
人間だけをピンポイントで襲い、地域住民からは被災者の姿が見えない。風景はいつもと変わらず平和なのだ。
しかし、ドアを開けると、そこには陰鬱な被災地がある。長引く隔離による孤立感、医療のみならず、食事や衛生用品など日々の生活への困窮も。
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往診を依頼されても、近隣にばれないように来てほしい、というリクエストが多い。
玄関ドアを開けると生温かい風が抜けてくる。僕らはレッドゾーンである玄関にシートを拡げ、その上で感染防御具を装着し、室内に。
換気のために室内には外の蒸し暑い空気が充満。
僕らは汗だくで医療処置を行う。
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片側不全麻痺、脳梗塞の疑い。
119番は20分以上かけて結局つながらず。タクシーで行こうと病院に何カ所電話かけても受け入れ不可。初動から脳MRIまで4時間以上かかってるのは、やっぱり異常事態だと思います。
Twitteriにはそんなはずないって言う人がけっこういるんですけど、実際そうなんです。
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旅行の支援もいい時思いますが、生存権すら脅かされている人たちへの支援を、もう少し丁寧にできないものでしょうか。
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新型コロナの在宅医療。
実は中等度以上に増悪している患者のほとんどがメタボの男性。
糖尿病があると、感染症+ステロイドで一気に血糖コントロールが悪化し、重篤な状況を招く危険もある。
なので、持病がないという人も念のために耐糖能をチェックしている。すると4人に1人に糖尿病が見つかる。
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認知症やうつに伴う症状と思われていたものが、実はただの難聴だった、というケースは少なくないけど、視力の低下も同様だなと思いました。
難聴や視力低下は入院時のせん妄のリスクファクターでもある。補正できるものはケチらずに補正しておいたほうがよいですね。
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日本はどんな「ウィズコロナ」を目指すのか。そろそろ具体的なビジョンを共有すべきではないか。
●コロナ感染は自己責任。
●コロナによる重症化・死亡、後遺症を受け入れる。
●それ以外の疾患や事故でも、コロナの影響により、適切な治療が受けられない可能性があることを受容する。