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これは「分断」というよりも、パラレルワールドといったほうがよいのかもしれない。
同じ時間、同じ場所でありながらも「コロナの存在しない世界」と「コロナの存在する世界」があるらしいのだ。
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安楽死が許されるというのは、社会的支援を含む充実した緩和ケアが提供できているということの証でもある。
日本でも安楽死を制度化すべきという声があるが、それ以前に取り組まなければならないことがたくさんある。
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要介護2、一人暮らしの80代。
周囲に圧されてデイサービスに通っていたものの、残されたわずかな人生、時間つぶしのように過ごしたくないと通所を中止。
近隣の大学のオープンカレッジに通い始めた。
3年目。
車椅子を押してくれる若い友人たちもできて、映画や食事など「学外活動」も増えてきた。
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本当に酸素飽和度90%切っても入院先見つからない。救急車呼んでも、3時間探して搬送先見つからないから在宅医療でお願いって返ってくる。
でも明日まで酸素とステロイドで粘っても、明日は明日で新たに重症化する人がいる。
入院できるかはタイミング次第。
予想はしていたけど、予想以上に地獄。 twitter.com/qqdoctor18/sta…
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透析をしている同世代から、もう終わりにしたい、クリニックの近くに転居するから看取ってほしいと相談された。
彼が生きる希望を取り戻すことはできないか。
約1年、いろんな専門家や支援者とともに関わってきた。しかし、最終的に彼は透析を中止し、緩和ケアを受けながら旅立った。
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医療機関はその機能を守るために、陽性者には仕事をさせないし、院内感染を防ぐために、陽性者は隔離空間で診療・入院管理する必要がある。
検査で儲けてるとか、発熱に怯え過ぎとか、もはや個別に反論する元気はないが、それをしないという選択が何を意味するのか、今一度じっくり考えてみてほしい。
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『私のことをいろいろ考えてくれているみたいだけど、全然心配いらないのよ。死ぬことは怖くないし、なにしろ初めての体験だから、とても楽しみにしているのよ』
7年前にお見送りした(当時)95歳の女性が、亡くなる前に僕に語ってくれた言葉。
好奇心の強い素敵な方でした。
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東京は本当に厳しい。
やれるところまではやる。それでダメなら諦めてもらうことになるかもしれない。
そんな無責任な、と言われるかもしれない。
だけど、あなたの命の責任者は医療者じゃない。あなた自身だ。死にたくなければ、大切な人を死なせたくなければ、きちんと考えて行動してほしいと思う。
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今年に入って、既に1万人がコロナで死亡しているけど、あまり話題にならないのは、日本の社会がこれを許容しつつあるということか。
ブースター接種に対しては「もういい」的なスタンスの人が増えた。多少体調が悪くても「花粉かも」と、日常生活を継続する人も。居酒屋も賑わいを取り戻している。
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救急隊が到着したが搬送先が見つからない。救急車の酸素がもたないので、在宅医療で対応してほしいという保健所からの往診依頼が今日だけで3件。
路上で何時間も停まってる救急車はだいたいそんな感じ。本当に搬送できない。
東京でこんなことが起こるなんて。
23年の医者人生で初めての経験。 twitter.com/qqdoctor18/sta…
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キュブラーロスの5段階モデルは、こちらが詳しいです。
agingliteracy.lyxis.com/lists/5-stage-…
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首都圏のコロナ病床は1年半で5764床→11346床と2倍に増えた。病床を2倍にしても感染が10倍になったらベッドが足りなくなるのは当たり前。
コロナ問題最大の課題は、「検査が足りない」「病床が足りない」と問題の本質をぼかし続けたこと。
「経済回すために感染拡大許容」路線はもはや許されない。 twitter.com/HeizoTakenaka/…
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この夏、新型コロナに感染、往診した30代の女性。今も後遺症で外来通院中。
味覚は改善したものの倦怠感は続き、先月から毛髪の脱毛が顕著に。抗がん剤で治療中のように入浴たびにごっそりと抜ける。朝起きると枕に大量の抜け毛がある。鏡の前に立つのが怖いと。
本当に特異なウイルスだと思う。
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そんなの心配、という方は、
①いつでも自己診断できるように抗原検査キット(体外診断用医薬品として承認されたもの)を薬局で購入し、自宅に配備しておく。
自治体によっては「検査キット配布センター」から無料で届けてもらえます。ウェブサイト等で確認を。ただし、到着まで2日程度かかります。
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いまは透析後の生活のことを具体的に計画されている。
透析は中止したければ、中止することもできますよ、とお伝えしつつ、ご本人ももうしばらくこっちにいたいという新しい意志を尊重することにした。
治療の選択にあたっては、イメージだけで判断しないほうがよいですね。
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在宅医なんて、本当はいらないのかも。
世界各地の在宅ケアの現場を見てきて、そう感じた。
治らない病気や障害とともに人生を生きる人たちが求めているのは治療ではない。日々のくらしの継続だ。
そしてどの国も、その主たる援助者は医師ではなく、訪問看護師(地域看護師)だった。
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優秀な訪問看護師が1人いると、最期まで自宅で過ごせる人が大きく増える。
地域の幸せの総量も増える。
医学モデルと生活モデルをバランスよく織り交ぜながら、患者・家族の不安を先回りしてケアし、在宅医の足りないところを補いつつ、必要なタイミングで常にそこにいる。
彼女たちは地域の宝。
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中等症Ⅱ。
在宅酸素療法と同時にステロイド投与検討、基礎疾患なしとのことだが、念のために採血すると血糖400、HbA1cが13超。
コロナの規制緩和で在宅酸素もステロイド処方も電話でOKってことになってるけど、必要最低限の医療はやらないと、治療の合併症で人を殺しかねない。
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医療崩壊は、決して巷に死者が山積みになるわけじゃない。必要なときに必要な医療が受けられる。当たり前だと思っていた社会の機能がマヒするということ。
当事者にならない限りは関係ないし、気づきもしない。だけど、これで命を失う人が確実に出てくる。そして誰もが当事者になりうる可能性がある。
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入院しているのは自宅での治療継続が困難な方。軽症とは低酸素血症をきたしていないという意味で、症状が軽いという意味ではありません。実際、亡くなっているのは軽症〜中等症の方が大部分。
本当は森田先生も分かっているはず。
持論のために憶測を事実かのように発信すべきではありません。 twitter.com/mnhr_labo/stat…
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【安楽死で満たすべき6要件】
①患者の自由意思に基づくリクエストであること
②患者に耐え難く、解決し難い苦痛があること
③患者が状況を正しく理解できていること
④治療法がないこと
この4要件は、家庭医(主治医)と患者の関係性が基軸にある。
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経済活動は制限しない、子どもたちに普通の学校生活を。大変結構だ。その方向で進めてもらって構わないと思う。
しかし「コロナのない世界」のツケを医療介護の現場に一方的に後始末を押し付ける前に、それに伴う痛みについて国民にきちんと説明すべきだ。その方が医療介護の専門職も割り切れる。
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認知症の人が、買い物にいって会計をせずに出てきてしまう。
これは「善悪の判断ができない」とか、「理性がコントロールできない」とか、そういう話ではなく、記憶力の低下で会計というプロセスをうまくできなくなってしまったのではないかな。… twitter.com/i/web/status/1…
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酸素の必要ないコロナ患者にステロイド投与すると90日以内の死亡率が約2倍に。
鼻カヌラからの少量酸素投与の患者でもステロイドで死亡率が上がる可能性がある。高流量酸素の必要ない(日本でいう中等症Ⅱ以下?)患者へのステロイドは死亡率を高める可能性がある。
medrxiv.org/content/10.110…
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