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コロナ診療も通常の保険医療に。
3割負担の人はパキロビッド、ラゲブリオ、ゾコーバで約3万円、入院は高額療養費を適用しても10~30万円前後。受診抑制が起こりそう。
5類にしたら重症化しなくなる、というわけではありません。ワクチン接種しておいたほうがいいと思います。
sankei.com/article/202301…
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僕はただそれを眺めていました。
自費で病院を受診する、それが彼にとってどれほどの決意だったのか。今思うと胸が苦しくなります。
あの時、自分の行動がもう少し違っていたら。
このことを思い出すたびに自身自身に対する情けなさなのか、不甲斐なさなのか、今更ながら涙が出ます。
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認知症やうつに伴う症状と思われていたものが、実はただの難聴だった、というケースは少なくないけど、視力の低下も同様だなと思いました。
難聴や視力低下は入院時のせん妄のリスクファクターでもある。補正できるものはケチらずに補正しておいたほうがよいですね。
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お膳立てされた課題の中から、都合のよい案件だけを選び出し、自分にとって快適な環境に相手を適合させ、相手を丸裸にした上で、医療という価値観に従わせる。
日本の医療は、Narrative・支える医療を自任する在宅医療においても、根本的にはこの行動パターンから抜け出せていないような気がします。
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「魔法のカードを手に入れた!」と外国人の友人から。
健康保険証のことだった。
彼の言葉を借りれば「驚くほど低額の負担で、世界最高品質の医療が上限なく受けられる。」
日本人には当たり前の医療制度。
これからガン治療が始まる彼にとって、日本で暮らしていたのは幸運だったのかも知れない。
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彼女には、現実を直視させるよりも、自分が作り出した世界に生きているほうが、残された時間を幸せに過ごせるのかもしれない。
そう考え、彼女の世界を肯定した。
これが正しい判断だったのかどうか、わからない。
だけど彼女には時間がなかった。冷静に対話できる状況を作り出すことも難しかった。
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彼らの世界には、すでに新型コロナは存在していないのかもしれない。
でも自宅で酸素を吸いながら、 救急搬送・入院できず、死の恐怖に怯えている感染者がすぐ近くにたくさんいる。
選択を尊重することは大切。
しかし、よりよい選択を共に考えるプロセスを省略してはならないとも思う。
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「誤嚥すると、誤嚥性肺炎が起こる」という理解は正しくない。
30代の健常者も50%は就寝時に誤嚥をしているが、誤嚥性肺炎にはならない。一方、摂食機能に問題がない高齢者にも誤嚥性肺炎は起こる。
誤嚥性肺炎の主因は誤嚥ではなく、低栄養と筋量減少(サルコペニア)というのが最近の考えだ。
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往診を依頼されても、近隣にばれないように来てほしい、というリクエストが多い。
玄関ドアを開けると生温かい風が抜けてくる。僕らはレッドゾーンである玄関にシートを拡げ、その上で感染防御具を装着し、室内に。
換気のために室内には外の蒸し暑い空気が充満。
僕らは汗だくで医療処置を行う。
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オミクロンは、ワクチン未接種の場合、デルタより弱い(入院/死亡が1/3)が、インフルエンザより強い(入院/死亡が5倍)。ワクチン接種の場合はインフルとほぼ同等。
ただし感染力はデルタの2.5倍、インフルの5倍。感染拡大+感染・濃厚接触による医療者の隔離・離脱が重なると厳しい状況になりそう。 twitter.com/PaulGlasziou/s…
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本人の納得もあり、がん治療拠点病院に再紹介した。
「先生、私まだ生きてる!」
3年半後、彼女は元気に歩いてクリニックに挨拶に来てくれた。
病気は治癒したわけではない。
だけど、生きた心地のしなかったあの頃よりはずっとまし。
娘の成人式に立ち会えた。
仕事にも復帰できた。
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英国はまさに医療崩壊に直面。
19人が病院の廊下に、3日間そのままの92歳女性も。外には救急車が列をなし、車内で亡くなる人も。
これは「コロナとともに生きる」ではなく「コロナとともに死んでいる」だと医学誌BMJも指摘。
行動制限のない社会とは、この現実を受け入れるということ。 twitter.com/paulbranditv/s…
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ワクチンについては新しい情報が次々アップデートされ、接種の妥当性をより強固なものにしている。
一方でワクチンに関しては、いまだに多くのデマが流れている。
医学的な基礎知識のない人にとって、その真偽の判断は容易ではない。加えて、デマのほうがセンセーショナルで、拡散力は圧倒的に強い。
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新型コロナの在宅医療。
実は中等度以上に増悪している患者のほとんどがメタボの男性。
糖尿病があると、感染症+ステロイドで一気に血糖コントロールが悪化し、重篤な状況を招く危険もある。
なので、持病がないという人も念のために耐糖能をチェックしている。すると4人に1人に糖尿病が見つかる。
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治療を強く勧めてくれてありがとう。
最後にそういって、彼女は帰っていった。
彼女が今どうしているのかはわからない。
だけど、少なくとも彼女にとって、集学的治療は、「がん放置」よりは納得のできる選択であったことは間違いないと思う。
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老衰? 死すべき定め?
慢性呼吸不全で在宅酸素療法中の90歳男性。
超低体重で誤嚥性肺炎を繰り返していた。
支援を開始した時、身長168㎝、体重38キロ。BMIは13.4。
絞り出すように声を出し、疲労のために会話は1分以上続かない。そして、わずかな移動でも強い息切れ。… twitter.com/i/web/status/1…
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だれもが何らかのコミュニティに何らかの形で関わりながら、人と人とのつながりの中で生かされています。これは社会の仕組みやルールだけの問題ではない。社会を構成している一人ひとりの意識を変えていくためにどうすればいいのか。
考えているだけではダメなのは明らかなのですが。
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今日は0歳児のコロナ往診依頼。
安全な年齢層なんてないということを突きつけられる。大切な存在をきちんと守ってあげてほしい。
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昨夜の救急搬送。67病院が受け入れ不可。対応いただけたのは房総半島最南端の病院。千葉市からは1.5時間。東京・茨城より遠いけど入院できたのは幸運でした。
「早く平時に」を願うのは医療者も同じ。
お前らがコロナ禍を長引かせている!と言われますが、医療現場のコロナ禍は終わってないのです。
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末期腎不全。
もう80年以上生きてきた。充分だ。透析はしない。
そうおっしゃっていた方が、ご自宅でせん妄状態となり、ご家族が見るに見かねて救急要請。
緊急入院とともに透析が開始された。
透析は本人の意思に反する。
しかし、せん妄から覚めた本人は「透析でこんなに体が楽になるのか」と。
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ウイルスは30度以上で活動停止するとか、天然塩が健康上の問題を解決するとか、科学的に明らかな誤りを全力で発信する人たち。
中には本気で「真理に目覚めた」と思っている人もいるのだろうと思う。(大半は、反権威・逆張りで注目を集めたい人、情報弱者を相手に何かを企んでいる人だと思うけど)
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筋肉は減る。
40歳を過ぎると1年で1%。
食事を半分にすると1日で0.2%。
寝たままで動かないと1日で0.5%。
強い炎症があると1日で1kg、絶食+安静臥床だと1週間で35%減ることも。
筋肉は増やすのは大変だけど、失うのは簡単。
人生100年時代。
いかに筋肉を育て守るかが、健康寿命とQOLを左右する。
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新橋の居酒屋は、いつもと変わらずビールジョッキを手にした客でごった返している。
The universe is made of stories, not atoms.
この世の中は、事実ではなく物語でできている。
人間は、自分にとって都合のよい情報を集めて、自分にとって都合よく継ぎ合わせ、自分の信じたい世界を作っていく。
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上記3要件が受け入れられるなら、今日明日にでもウィズコロナの社会が始まる。英国のようにこの路線を選択した国もある。日本もなし崩し的にこちらに傾いているようには思うが。
「感染対策とかもういい加減にしてくれ、だけど、何かあったらちゃんと治療してくれ」という都合のいい選択肢はない。