西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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生のオレンジの中をくりぬいて香料を詰めるタイプのポマンダー。図の英国の財政家トマス・グレシャム(1519-79) が手にしているのがそれ。この当時の肖像画によくある小道具だったそうですが、やがて意味不明となってただのオレンジを持つようになったとのこと。現在ではレモンが多いようです。
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雑。むかしむかし、「武器軟膏」の一種にそれを刀身に塗ると切れ味が激減するという効能のものがあり、実演付きで販売されていた模様。まえもって肌に塗っておくと負傷防止にもなるとのこと。もちろんインチキですが、奇跡の霊薬を求める心理は普遍なのであります。
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#天使週間 アンデルセンの慰霊童話「天使」に登場する天使は厳密には守護天使ではないのですが、数々の挿絵が人の心に残り、全体として守護のイメージを醸し出します。カウルバッハはすでに紹介しましたので、それ以外を若干。
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雑。亡霊の類が恋人を冥界に連れて行こうとするお話。たいてい達成条件が設定されていて、よくあるのが冥界の門まで「40マイルを2時間で」走破するというもの。馬を飛ばしてギリギリの線で、もちろん邪魔が入ります。亡者の恋路など許してなるものか。最後は恋人に引導を渡されて、めでたしめでたし。
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六月の伝承 (天候と結婚以外) ・六月一日に単独で枝にとまっているコキジバトから睨まれたあげくに罵られたら、身に覚えのない敵がいるしるし ・六月にかえったヒヨコは一日中寝ている コキジバトはカップルで行動するのが常態ですから、それが単身で呪いにやってくるあたり、事件です。
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さて25日の受胎告知日近し。この時期、「セブン・ホイスラーズ」と称される七羽の鳥が英国の夜空を飛翔し、逃げまわる魂を捕獲するとのこと(七羽が逃げ回る説もあり)。この七羽は「決して離れることがない」そうで、もしかしたら音階の比喩なのかもしれません。電線の鳥音符もシグナルであります。
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雑。「賢者の杖」を求めてドルイドスタッフにたどりつくも「思ってたのとちがう」。材質はオークだそうで、実に武器としての説得力に富むのであります。剣を嫌う聖職者たちの心意気でしょうか。ダドリー・ライトのドルイド解説(1924)から。
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さて11月5日、ガイフォークス・ナイト。ともあれ英国では議事堂爆破未遂事件以降、なにかあればカトリックの陰謀説が唱えられ、ロンドン大火もカトリックの放火とされてきました。終いには暴風雨すら「カトリックへの攻撃が足りないとする神の怒り」なる珍説まで登場。宗教戦争の恐ろしさなり、と。
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暦。1月6日はエピファニー、公現祭。東方の三博士がイエスキリストに黄金、乳香、没薬を捧げた日。三博士の名前 Caspar Melchior Balthasar はさまざまな祈りに組み込まれ、やがて呪文化しついには記号となり、田舎では火の用心や魔除けとしてCMBの三文字を納屋の扉に刻むようになりました。面白や。
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ストーンヘンジがトレンド入りしているので再掲。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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雑。妖精馬車(蝶車)。ホール・チェンバレンが描くそれはシャシーがスイレン、車輪にカウスリップ、照明はファイアフライたちが別個に担当しています。策具類はスパイダーの銀糸で構成。夢のなかの乗り物は細部の指定が重要なのであります。パキン『ガーデンフェアリー』(1908)から。
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卵の墜落事故の現場を描くと結構こわい絵になることが多いようです。擬人化するとさらに不気味な場合も。絵は1913年の楽譜集から。
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雑。聖書の魔術的利用という分野はときに危険な領域に踏み込みます。詩篇第55編は敵に死をもたらす呪いの歌とされていて、これを唱えつつ適宜呪うべき相手の名を組み込むと効果大との伝承も。聖書を読みつつ悪意を放つことも可能なり、と。図は「詩篇の寓意」。タロット図像学的にも興味深いです。
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さて二月になるとハリネズミが眠い目をこすりつつ穴から出てきて、空をしばらく眺めるとふたたび穴に戻って二度寝するという伝承。そのときの様子で三月の天候がわかるというのですが、具体的な記述に乏しいのです。とりあえずひなたぼっこ。図は当館のモニタークリーナー(本来の用途にあらず)
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#あの名画にひどい邦題をつける 『悪役令嬢スカーレットの華麗なる冒険』
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聖金曜日。教会の公式行事ではありませんが、欧州の各地でよく行われるのが「ユダの火刑」。藁などで作ったユダ人形を金曜日に吊るし、日曜日に燃やします。その間、石をぶつけたり棒で叩いたり。写真はウィキから、近年ギリシャで行われた際のもの。銃で撃っています。
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伝承。ケンタッキー迷信集によりますと ・バターに最初にナイフを入れると ・パンをコーヒーに浸して食べると ・コーヒーポットを覗きこむと ・パイピースを先端のほうから食べると ・三回連続でくしゃみをすると ・13という数字が向かってくると ・黒猫の尾を踏むと 婚期を逸するそうです。
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話の展開もヴァリエーションが多く、鬼ヶ島に渡らずに近場のドラゴン退治する版も。
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ナーサリーマジック。ユージン・フィールドの詩「シャッフルシューンとアンバーロックス」では老人と子供がともに積み木遊びに興じます。子供は大人になったらお城を建てると言い、老人は自分が建てた城を語るのであります。ともに人ではないようです。絵はマクスフィールド・パリッシューー
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ミツバチに関する伝承 ・巣に聖餅を入れると、ミツバチたちがそれを中心にロウで礼拝所を建立し、讃美歌を歌いはじめる  ミツバチたちの元気がいまいちのときに行うおまじないの類です。ミサの際にいただく聖体を(ほんとはいけないんですけど)とっておいて、ミツバチに与えるという習わし。
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雑。ジャンヌ生存説にはよくオカルト的バックアップが登場します。錬金術の秘薬で蘇ったるします。この種の集金ポテンシャルを認められて担がれる人物としては「ルイ17世」なども有名。マリー・アントワネットの息子がバスティーユを脱獄して捲土重来を期すわけです。サポートにサンジェルマン伯爵
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雑。17世紀初頭に貴族の屋敷で使われていた「洗濯物記録器」(とでもいうのか)。洗濯物の名前と数字を記した紙のうえに半透明の板を張り、その上に穴のあいた木製円盤をねじ止めしたもの。洗濯物を洗い場に送り出す際になにがいくつとダイヤルで記録し、ちゃんと戻ってきたら0に戻す仕組みーー
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雑。ラッキーアイテム「蹄鉄」。現行形式のものを英国に伝えたのはノルマン人だったそうで、妖精や魔女が蹄鉄を嫌う一因かもしれません。図版は19世紀末に考案されたネバースリップ社のスタッド蹄鉄。冬になるとスタッドを装着して滑り止めにする方式。
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本日は #たばこの日 でもあるそうで。 "Three on a match" といって、「一本のマッチで三人が煙草に火をつけると一人がほどなく死ぬ」という伝承が1次大戦後に英米で爆発的に広まったとのこと。おそらくこれも13恐怖症の一種。一本と三人で13を形成しておるのです。同名の映画も作られました。
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珍品。ハロウィンゲームを探していて遭遇。「クエーカー集会」。女子が数名、椅子に座って無表情のまま親指を回し続ける(図参照)。男子数名が女子の前で次々に牧師の真似をして、最後にずっこけて見せる。女子は笑ったら負け。なにやら闇が深そうなのであります。『児童遊戯全集』(1889)から。