西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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王子関連。王子様ばかりを登場させるアダムズ童話集(1836)。さまざまな気質を王子化していて、教訓的すぎて面白くないのが玉に瑕。登場するのは魅力王子、小規模王子、不幸王子に幸運王子、知性王子に鼻長王子など、いろいろと。チェリー王子は美女と野獣の原型のようなお話でそれなりに読めます。
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12月27日は #ピーターパンの日 。1904年のこの日にロンドンにて初公演。以来、子供部屋の誘惑者は世界を放浪しておるのであります。ちなみに服は赤あり黄色あり。厳寒のケンジントンパークに緑は少ないのです。
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雑。1880年頃に出現し、不意に消えた感じの挿絵画家メアリー・シブリー Mary Sibree 。『パックとおしゃべり』『児童劇アリス他』くらいしか参加作品が見つからず、当然ながら伝記情報も不明。この不気味かわいい作風が当時としては早すぎたのか。好奇心を刺激されるのであります。
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季節。ハーヴェイの『クリスマスの書』(1845)によれば「冬の炉端にはカード占いがつきもの」とのこと。占いのみならずカード手品やラウンドゲームが盛んに行われたそうです。この時期、街に買い物に行くメイドはシーズンに備えて新規のカードを購入するのがなかばしきたりという記述もーー
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暦。1月20日夜は「聖アグネス前夜」。乙女が一食抜いて就寝すると将来の伴侶の夢を見るという夜。ベン・ジョンソンも言及している由緒正しい恋占いがキーツの筆によって永遠の生命を得たといえましょう。絵はウェナートの小妖精たちがかわいくてよろしいかと。
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雑。イースターエッグの使用法もあれこれ伝わっています。ホーンによれば出来の良い彩色エッグをグラスに入れて戸棚に飾るのが流行ったとのこと。カンバーランドでは自分の名前を入れたエッグを飾るならわしがあり、それが何代にもわたるため墓石やファミリーバイブルなみの法的証拠となったとか。
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猫魔術。グリマルキンを探してあちこちを彷徨うと、ブレーメンの音楽隊の猫にこの名前を用いている例を発見。挿絵は擬人化されて着衣ヴァージョン。こうなるとニワトリのすっぽんぽん状態が不可思議であります。1923年のグリム童話集から。
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雑。このところ19世紀後半のハーバーズバザー誌を点検しておるわけですが、ときどき解釈が難しい絵が見つかります。1871年4月1日号にあった「当世風結婚」図。花嫁の父が娘に付き添って教会に向かう光景なのでしょうが、花嫁が象。white elephant には「厄介者、もてあますもの」の意味がーー
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雑。暦本に中世の写本職人の作業机の様子が紹介されておりました。複数のインク容器、二段式インク壺、ペンナイフ、砂時計、拡大鏡、鋏、インクパッド、羊皮紙の切れ端。角度をつけた作業台。集中時間を決めておくための砂時計が興味深い存在。もちろん納期が迫れば修羅場と化すのであります。
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雑。20世紀初頭の魔女術紹介本にて発見。「日本の魔女オニババ」。国芳の煽情的な絵も加わり、もうなにがなにやら。鬼婆はゴブリンとして紹介されることもあります。妖怪変化の類の翻訳は難しいという一例。
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3月15日はカエサルが暗殺された日だったわけです。「ブルータス、おまえもか」が最後の台詞として有名ですが、ほんとうは「ギャー!」とか「痛え!」だったのではとの議論もございます。今わの際の言葉の呪力(というか拘束力)は重視されてしかるべきでしょう。ぎりぎりのウケ狙いはまた別のお話。
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暦。3月4日は #ミシンの日 とのこと。 なればと伝承を探しても、近代の精密機械にはこれといった迷信も見当たらず。針と糸関係から少々。 ・裁縫中に針が折れた服は長持ちする ・落とした針が床に刺さるとラッキー ・針山に亭主の髪を詰め込むと気分転換になる 写真は当館にある足踏み式シンガー。
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雑。病気相手の呪術でも、呪う相手の姿がわからないと話になりませんので、関係者もいろいろ工夫します。ごろつき風なのは虫歯菌たち。得体のしれない虫は結核菌。とりあえず絵画化すればこれを燃やしたり川に流したり。顕微鏡を覗いてチフス菌の人形を作る呪術師のエピソードも有名であります。
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暦。1月20日夜は聖アグネス前夜。乙女が夕食を摂らずに就寝すると将来の伴侶の夢を見るというあれです。このときの夢が予知夢なのか、あるいはだれかの生霊を召喚しているのか、議論が分かれるところ。なんらかのゲートの前で振り向く存在は生霊の場合が多いという話をどこかで読んだ記憶があります。
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暦。聖ニコラス祝祭日。ドイツのなまはげとは対照的に、英国各地の教会では美少年に司教の衣装を着せて稚児行列する習わしがありました。boy bishop と称されるこの行事は無礼講の一種だったようで、教区にたまる不満のガス抜きの役割も兼ねていたようです。現在でもたまに再現されています。
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ご恵投たまわりましたシーゲル著ゴールドワイン画『ディズニーヴィランズタロット』鏡リュウジ監訳・上杉隼人訳・河出書房新社(2022)。悪役と取り巻きでアルカナを構成するというアイデアの勝利でしょう。ヒーローヒロインでは多様性に欠けるのであります。紙質も上等、さらに良い香りがします――
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暦。5月30日はジャンヌ・ダルクの命日にして聖人としての祝祭日。しかしジャンヌ生存説も根強く、それを裏付ける当時の記述もあるとのこと。実際はジャンヌを名乗って募金活動に精を出したペテン師の類が横行していたのでしょう。図はアメコミ風ジャンヌ。1948年の映画公開時に登場したタイアップ。
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雑。子供向け『スペンサーの妖精女王物語』から森を駆けるフロリメルの図。妖精界随一の美女はその美貌ゆえにさまざまなトラブルに巻き込まれますが、一番ややこしいのは偽物の出現。「雪と水銀と蜜蝋」を素材とした魔術的自動人形は本物と対峙するまで見分けがつかないのでありますーー
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雑。呪術性の強い行動として双璧ともいえる編み物と人形遊び。『メアリー・フランシス編み物読本』(1918)はストーリー仕立てのお人形のための編み物入門という相乗効果がよいのです。師匠役はランタンタンを思わせる簡素な毛糸人形。話が進むと妖精女王から高度な編み技を伝授されたりします。
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なにやらトレンドにフランダースの犬が。ならば当館がさまざまな版から集めたパトラッシュ・コレクションを。原作の描写に忠実なのはどれでしょう?
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#薔薇の日 こちらはシーブルックが紹介した「ガートルード・スタインの世界一すてきな魔法円」。ごちゃごちゃとシジルや記号をちりばめるばかりが術式にあらず、と。
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サイレント・サパーは複数でも行えます。「数名の女子が一言も口をきかずに食事の準備をする。また常に後ろ向きに歩くこと。戸口に水をはった平鍋とタオルを置いておく。席についてもなにも食べてはいけない。以上の手順を守ると将来の夫が出現し、手を洗ってから対面に座り、最後は消えるであろう」
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暦。3月14日は2021年のマザリングサンデイ、簡単に言うと英国伝統の「母の日」です。正確には洗礼を授かった教会(マザーチャーチ)に詣でる日。事実上の奉公人の里帰りの日となり、気の利いた主人は手土産など持たせて下男やメイドを送り出すのであります。図はケントの教会が出した洗礼証明書。
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ハロウィン近し。以前紹介したおまじないを再掲しときます。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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・ヒイラギ (障害克服) ・ヘイゼルナッツ (長寿) こういったチャーム類を多数ぶら下げた腕輪をここ一番の勝負パーティーで着用して気合を示し、他のパーティー参加者を圧倒するのが正しいとのこと。大変であります。