西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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鳥。妖怪じみた巨大フクロウの伝承を見ることがありますが、意外に実体を伴ったのかもしれません。オーストラリアのオニアオバズクを英国に持ち込んだ例はあったようです。絵はジョン・グールドが描くオニアオバズク。エサはコアラ。
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雑。ラウントリー・スミスの『フェアリーベイビーズ』(1824)に登場する「インク壺の妖精」たち。一次大戦後、この種の「新妖精」が数を増やして事実上の付喪神と化していく様子は面白いのであります。絵はドロシー・デュリン。手足が生えた黒い水滴ボディーはかわいいのでしょうか。
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ワンコは初期の英訳では名無し、後年のオザキ・エイでは「シロ」。あとはだいたいシロとされていて、「ポチ」は見当たりません。そもそもポチは英語の犬の名前 spotty の音写であって、明治以降の洋犬を指すとの説もあります。面白や、と。
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雑。米国都市伝説「ニューヨークの埋蔵金」。英国人がオランダの植民都市ニューアムステルダムを襲ってニューヨークとしたとき、オランダ人が全財産を地中深く埋めて隠匿したという噂であります。その所在をめぐって占い師や魔法使いまでが動員されて教会墓地すら掘り返す悲喜劇が面白うございます。
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#StDavidsDay 3月1日はウェールズの守護聖人聖デイヴィッドの祝祭日。当館でもたびたび取り上げておりますが、冒険活劇「七聖伝」ではドジ役をふられていて、呪いの剣を手にして七年間昏倒したりします。ともあれファンは赤いケープをまとい黒い円筒帽子をかぶってネギをふりまわすのであります。
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雑。ヴィクトリア朝のクリスマス本の一種、彩色聖書文言手帳。366日分の引用句とそれに基づくデザイン、書き込み用のスペースを持つ小さな本(11x7㎝)です。メモ帳やバースデイブックとしても使えます。この一冊は1890年に父親が息子に贈ったとの書き込みあり。無意識の護符といえましょう。
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#天使週間 細い橋を渡る子供たちと守護天使。この構図は多色刷り絵葉書でさんざん利用されたあと、19世紀末頃から実写化されてさらに大量投下されていきます。一応「幸運絵葉書」の範疇にあるような。商業レベルでの天使のイメージの固定化の資料として。
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雑。昨晩よりお狐さま関連が続いておりますが。図は明治20年発行の瓦版にみる「幼童の遊び、流行こっくり踊り」。欧米のスピリチュアリズムが日本に入り込んだものとの見解もあり、興味深いところ。もしかしたら「フォックス姉妹」の存在が示唆されているのかもしれません。はたして。
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暦。4月9日は第十一代ローヴァット卿サイモン・フレイザー(1667-1747) の命日。1745年のスコットランド一斉蜂起の首謀者のひとりとしてロンドン塔で処刑され、以来幽霊としてかの地を彷徨っているとの伝承。ロンドン塔勤務者の間でもっとも人気のない幽霊として有名です。絵は一応ビフォアアフター。
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雑。チェンバースによれば、愛書家の間で広まった迷妄のひとつに「銀の活字で印刷するとよりエレガントな書物ができる」というのがあったそうです。もちろん普通の合金活字と結果は変わらないのですが、なにやらオカルト的発想の気配がします。写真は極小活字で印刷された『オトラント城奇譚』。
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暦。11月30日はスコットランドの守護聖人アンドルーの祝祭日。その持ち物であるX十字架はスコットランドの旗にも反映されております。世界中に散ったスコッツたちが飲んで騒ぐ日とされていて、またかの人々のスキル「セカンドサイト」が発現しやすい日とも。興味深いのであります。
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ーー使い魔とはおよそ命令を聞きそうにない動物がつとめるのであって、犬や馬を使い魔と称する例はまずなかったように思います。なお猫さまはこちらが使い魔にされる可能性がきわめて高い存在であります。実例に関してはみなさまお心当たりがあるかと。
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当時の英国議会がジェンナーのワクチン普及に三万ポンドの予算を計上したことにも反発する勢力がいて、医学界の保守派と組んで一大キャンペーンを繰り広げたようです。ワクチンとナポレオン・ボナパルトが世界を滅ぼすといった刺激的なキャッチフレーズも登場しています。
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#メリーさんの羊の日 もちろんメアリーと子羊という組み合わせは聖書的解釈を呼び込みます。もともと日曜学校用のブロードサイドに記された詩ですし、中世の「ユニコーンと乙女」を連想してもよいのであります。ヴィネットに囲まれた絵はご存知ウィルビーク・ルメール。
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雑。チェンバースによれば17世紀にはプレイングカードを利用する実用書が次々に出版され、一番の変わり種は料理本『上流家政婦の娯楽』(1693)だったとのこと。毎日の献立に悩む主婦向けに、ハートが精肉、クラブが魚、ダイヤが鶏、スペードが加工肉という組み合わせを提唱ーー
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聖ニコラスが「悔い改めた泥棒」の守護聖人とされる点を鑑みると、ここに描かれているのはサンタその人ではなく「OB組」ではなかろうか、と思ってしまいます。聖ニコラスの下にかつての怪盗や大泥棒が勢揃いして、厳重な警備網をかいくぐって玩具を配っていく話も面白そうです。
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今でこそ世界に冠たる幽霊好きの英国でありますが、19世紀中頃までは普通に怖がっていたようです。幽霊屋敷の家主が苦肉の策で「七年契約で最初の一年は100ポンド支給、二年目は無料、三年目から家賃を請求」といった条件を出した例も(ただし途中で逃げたら罰金1000ポンド)も。
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「借りた三日間」に関して再掲。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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この頃の記述に、少し短めのスカート丈にしてホワイトコットンとショートブーツを組み合わせ、1インチほど白い部分が見えるようにすると男はいちころというものがありました。なんとか領域のヴィクトリア朝ヴァージョンでありましょう。面白いのであります。
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雑。子供の遊びには漠然とした不安を感じさせるものが時々ありまして。1903年のスプレイグ読本で紹介された教室ゲーム「日光と影」。クラスの児童を「日光」と「影」に二分し、日光が暴れて影を教室から追い出すというのです。やってて楽しいんだろうか、と。陽気なBGMつきで行うようです。
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恒例。クリスマスが近いので巨大典礼書を持ち出すわけですが、大仰な絹製栞にあらためて注目。赤、青、紫は三位一体のトリコロール(人の血の赤、父の空の青、両者を混ぜて紫)。ライオンは聖マルコとして、手に持つ花が今一つ不明。それをあれこれ推測するのが楽しいのであります。
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雑。怠惰な生活を求めてブタに変身してしまった少年ピーター。しかしお肉にされそうになるとさすがに反撃するのであります。懲罰としての動物変身というモチーフはピノキオにもありますし、キルケーの頃からのお約束か。肉切り包丁を手にするピッグヘッドはなかなかの悪夢であります。絵はクロウキル。
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珍品。ウォーカー「子供部屋の結婚式」(1921)。フランス人形のマリーと日本人形のタケオが結婚しますが、ペーパードールはそれが気にいらず問題発言多数。「花嫁になるには花婿が必要だけど、大事なのは花嫁のみ」は秀逸かも。やがて二人のあいだに子供が生まれ、育て方をめぐって一波乱ーー
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ハロウィンパーティー。安く済ませたい人はジャコランタン一個をどんとテーブル中央に。それも面倒な人は玄関先に置いて、若干の飲み物とおつまみでポーチ・パーティーを開いたそうです。そちらのほうが楽しそうです。
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季節の話題。東方の三博士ガスパール、メルキオール、バルタザール。かれらは星に導かれて無事にベツレヘムにたどりついたということで旅行の守護聖人とされ、その名を刻んだ護符指輪が大量生産されたそうです。ケルン大聖堂には三博士の頭蓋骨を納めた聖遺物筐があり、尊崇を集めているとか。