西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(リツイート順)

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季節。夏至の頃、干潮時の海岸線で焚火をし、炎が満潮の波にさらわれるさまを拝む風習があったとダイアン・フォーチュンが書いていました(どこかで)。炎のなかに神秘なるものの姿を認めたり、水に呑まれる炎の音に未来を聞き取ったり。消防法や環境保全の見地から現在ではむずかしいのであります。
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10月27日は #テディベアの日 。 以前も紹介しました「テディベアの逆襲」(1907)。トイストーリーの定番「乱暴に扱われた玩具の復讐」の一種で、森のなかに連れてこられた子供たちが日頃テディベアに行っている所業を自ら体験します。胴上げ落としの具体的描写はなかなかのもの。かなり怖いです。
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月食を引き起こすはらぺこ巨大黒猫に関して再掲 twitter.com/MuseeMagica/st…
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雑。定番のマジックアイテムに「七里靴」seven leagued boots があります。一歩で七リーグ(約32km) 歩けるという代物ですが、絵にするとなかなかのむちゃぶりになる場合が多いようです。王子様の高速移動によく登場し、冒険後は王家の秘宝となるのであります。
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七夕関連。資料なし、文字情報と勢いだけで描かれた海外版日本童話の挿絵がいろいろとすごいのであります。当館が魔術資料を収集中に遭遇したカチカチ山、しっぺい太郎、桃太郎、金太郎をお楽しみください。一次大戦以降になるとさすがにこのレベルのファンタジーは少なくなるようです。
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暦。バレンタインデイ近し。もとは小鳥が伴侶を選ぶ日とされ、そこから恋心が小鳥となっていとしい人の窓辺に現れる日、とロマンチックな解釈が出現。よりわかりやすく小鳥の絵葉書を送りつけるのもありでしょう。花言葉、小鳥言葉と恋の暗号が飛び交う季節の到来であります。
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雑。こちらはダッキング・チェアと称される懲罰椅子。魔女のみならずコミュニティーの迷惑者を椅子に括りつけて川に沈めたり引き上げたりする装置。罪を洗い流すという発想でしょう。英国に事例多し。
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暦。魔術的に考えますと、ひなまつりは人形を祭っているのではなく、人形を形代にして家霊の類を慰労しているのでしょう。一年間ありがとうございました、来年もよろしく、と。領主ともなれば地域精霊の宮廷をまるごと接待するため複数段飾りの豪華仕様になるわけです。オベロン様とタイタニア様万歳。
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雑。夏至の日の夜明けをエルフィン・ドーンと称するとのこと。妖精たちが楽器を手に集まり、日の出に合わせて音楽を奏でるとされていますが、もちろんそれを耳にできる人は限られておるわけです。フィッツジェラルド『ザンキワンクとブレザウィッチ』(1896)から、絵はラッカム。
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蔵書票。よーく見ると英語なんですよ。この種の遊びが19世紀あたりから流行っていたのであります。一見魔法円風に見えて実はジョークという場合もありますのでご用心。
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雑。防弾聖書は新約聖書に鋼板表紙を装丁したもの。なおこの種の聖書のページのサイズと質がタバコを巻くのにちょうどいいらしく、ひっちゃぶいて煙にする不届きな兵隊さんもいたそうです。「そいつはいいぞ。おれはコリント人への第二の手紙まで吸い進んだ」というセリフが #スパウォー にあります。
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雑。「眠りの谷の妖精たちはすべてが眠い、姿も眠い、やる気なし」とヴァンス・チェニーの詩にあるわけです。輪郭もぼんやり、色彩もぼんやり、動きもにぶい。たまに小川のそばで眠い歌を歌うのが仕事といえるかどうか。夢をみるのもめんどくさい、と夢のなかでも眠いのであります。共感者多し。
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さて10月。スペンサーによればオクトーバーは恐ろしいサソリに乗り、ワインをかっくらう陽気なおっさんであります。秋の収穫を享受しつつ、来るべき冬のことははまだ考えません。楽しそうです。楽しいのです。
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ローズマリーの花はほぼ一年中採取できる蜜源としてミチバチに人気があります。その象徴は「結婚式、あるいは葬式」。乙女に渡されると婚姻となり、おっさんが貰うと葬儀になるんだそうで、なかなかややこしいのであります。写真は当館のローズマリーとミツバチ。
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さてお盆近し。 亡くなった家族が里帰りしてくるという発想/情緒はユニヴァーサルなのでしょう。英国では星のきらめきがいつもと違うとか、梢をわたる風の音がだれかの声に似ていたとか、そういった形で感知するお話が多いのです。さりげないほうが美しいのであります。
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さてイースター。もちろん新調の帽子をかぶってお出かけするのが楽しいのであります。街中の紳士淑女がくりだすとイースター・パレードの自然発生。この時期の味覚としてレモンが描かれています。レモン系のスイーツとエッグチョコレートもよきかな、と。
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雑。2月初旬はハリネズミが穴から出てきて太陽を眺め、そのまま二度寝するか起きるか決める頃合いとのこと。このトゲモコは牛の乳を盗み飲むとか魔女の化身などとの伝承もあり、フォークロアの世界では人気者です。おかげで小さなぬいぐるみになったり、スワロフスキーの作品となったり。
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#櫛の日 とのことで、関連伝承を。 ・櫛を落としたときは拾い上げるまえに願いごとをするとラッキー ・櫛の歯の間に髪の毛を残しておいてはいけない ・夜に髪をくしけずると悪魔の夢を見る ・櫛の歯の数を数えてはいけない ・死人の髪をすいた櫛を生きている人に使うと、その人ははげる
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季節。ヤドリギの下にいる人にはキスしていいという習わしは英国が発祥の地とのこと。  なおヤドリギを如何に戦略的に配置するかがパーティーの女主人の手腕なんだそうです。むさい中高年どもを酒や葉巻で一か所に集める一方、攻略対象の青少年を動線上に導くのだとか。いろいろ楽しそうです。
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暦。10月4日は日本限定の #天使の日 とのこと。 19世紀に入ると angel の従者として the angelical なるものが文芸作品等に登場するようになります。天使よりも人間に近いのですが、それほど詳しく定義されていない感じです。図はニューマン『ゲロンティアスの夢』(1865)のローズ挿絵版。
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ヤドリギの伝承 ・ヤドリギの枝4本は聖なるイチイの樹まる一本の値打ち ・オークに生えるヤドリギが一番値打ちがある。 ・女子はヤドリギの下の椅子に腰かけた男から手袋を巻き上げてよい。 ・ヤドリギの下にわざと立ったあげくに無視される男は以後12か月不運に見舞われる 季節の話題ということで。
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雑。シスルトン・ダイアによればヴェネティアン・グラスは毒物に触れると割れるとの伝承があったとのこと。ゆえに同素材を用いた酒杯などが貴族の間で重宝されたそうです。ガラスの表面に金銀をあしらうのも毒物による変色を想定しているのでしょう。優雅な殺意の時代であります。
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猫伝承は見つけ次第報告 ・お祈りを唱えているときに猫が鳴くとアンラッキー ・猫は空腹になると石炭を食べる ・屋根のうえで猫が鳴くと死人が出る ・猫を怒らせると結婚式当日に雨が降る ・神の名をみだりに唱える者は猫に生まれ変わる 最後のやつは解釈がむずかしいのであります。
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雑。ブギウギ boogie-woogie の語源は不明なんだそうですが、boogie に関しては「金に困ったミュージシャンが閉店後の安酒場などで据え付けのピアノで無断演奏会を開いて金を集める行為」を指すとのこと。すなわち誰もいないはずの場所でピアノが鳴るわけで、お化けのブギーが語源なのかもしれません。
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スミレに関する伝承 ・春先、一番咲きのスミレの頭をなでるとラッキー ・家に持ち込むのは基本的にアンラッキー ・お墓のそばのスミレはお祈りしているので摘んでいけない ・スミレ色の瞳の美女はいつまでたっても美女 最後のは妖魔系の特徴のようです。絵はいつものネリー・ベンソン。