西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(古い順)

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雑。ガートルード・ジャードンの『鍵穴の国』(1885)はアリス系の童話世界探訪記。幽霊工場で各種幽霊が製造されるという不思議世界です。図は古城の幽霊がポータブルヘッドの定期点検に訪れたところ。だれも怖がっていないからえらいものであります。
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#黒猫感謝の日 だそうで。 とりあえず慶事をもたらすといわれるふざけた黒猫に感謝を。見かけることは少ないと思いますが、うまく交渉すると願いをかなえてくれるそうです。
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#黒猫感謝の日 35年前のロンドンにて。レンズを向けても逃げずにじっとしていてくれた黒猫。猫が陣取る場所にはパワーストリーム的な意味があるとの説。そういう要素は別にしても、家のなかで一番気持ちの良いポイントを占有する点は間違いないのであります。
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雑。黒猫が雑誌の表紙に登場するのはほぼほぼ10月号すなわちハロウィン特集号であります。空中では黒猫はベリーラッキーとされていて、黒猫系マスコットは一次大戦中の戦闘機乗りたちのマストアイテムだったそうです。1930年代ともなると魔女も空挺降下。#スパウォー
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雑。「化け猫」に相当する英語表現をピックアップしておるわけです。 spectral cat 見えたり見えなかったりする警告系 phantom cat 幽霊系かつ奇行が多い vampire cat 鍋島の化け猫の英語表記 monster cat 図体がでかく、人を襲う wizard cat 人語を解し、未来を占う まだまだありそうです。
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雑。「ジャックと豆の木」に登場する「しゃべる竪琴」。クルックシャンク童話集では飛行機能が備わっていて、ジャックの指示に従いシャラン!と音を鳴らして右に左に投石を躱します。さらに美しいメロディーを奏でて飛んでいきます。かっこいいのであります。おそらくハーピーの親戚かと。
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雑。お空に浮かぶ雲は「世界の気分」の表出ですから、それがなにに見えるかというのは重要な霊的観察なのであります。とりわけ晩夏夕刻のそれは美しいのですが、残暑きびしきおり、熱中症には注意しましょう。絵はメアリー・クラウチ。
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雑。誕生時に妖精さんのご機嫌を損ねて「怠惰で根性悪」の呪いをかけられたお姫様。呪いを解くには「一生懸命働く」経験が必要なのですが、お姫様という立場が邪魔をする。そんな姫様を救ったのが「キルト」。寝食を忘れて一枚を仕上げたとき、世界が変わるのであります。絵はムーア・ヒギンズ。
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有名な「聖母と奇術師」伝説。ムーア・ヒギンズは主人公を少年にしております。怪我をして一座から見捨てられたジャグラーの少年が修道院に引き取られますが、聖務的にはなんの能もない自分が悔しくて、せめて聖母に芸で楽しんでいただこうと像の前でジャグリングをするお話。やがて奇蹟がーー
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続・ドールドクター。どうも子供たちの「お人形のお医者さん」ごっこは楽しみの目的が尋常ではなかった模様。いんちきくさい病名と処方箋を出してぼったくろうとする医者。それをなんとか飴玉でごまかそうとするドールオーナーの攻防がメインだったようです。将来的に有益なシミュレーションかと。
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雑。マザーグース世界の探訪記は確立されたジャンルといってよいでしょう。世界の仕組みを説明する神話はシステムの基本であります。サンタの玩具工場で働くボーピープとボーイ・ブルーがいて、パイを食べすぎてパイに襲われるジャック・ホーナーがいます。憧れと恐怖も神話の重要な要素なり、とーー
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手塚治虫の問題作を稲垣吾郎&二階堂ふみで映画化『ばるぼら』公開日決定 | 2020/8/24 - SCREEN ONLINE this.kiji.is/67036590139154…
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雑。魔犬、妖犬の類を既存のブリードで例えている際は注意が必要。昔と今ではほとんど別の犬種という場合も多いのであります。図は1867年の児童雑誌に見るセントバーナード。ごつい大型ラブといったところです。現行種を冬山の捜索に出そうものならたちまち二次遭難でしょう。
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セントバーナード関係で再掲。 twitter.com/MuseeMagica/st…
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雑。ピーター・ラビットに代表されるウサギさんの擬人化もの。かれらは常にキツネや人間といった天敵を抱えていて、しかし食物を求めて農園に侵入をはかります。得意技は知恵と繁殖というあたり、なかなかのグノーシス思想といえましょうか。図はラウントリー・スミス『コトンテイル物語』から。
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雑。グローワームといえば発光系幼虫の総称で、イングランドの光るムシといえばだいたいこれ。大量発生して暗い地面を無数の小さな光点がうごめくさまは星雲の如しという記述も。グローワームの光は他に燃え移らない uneffectual fire と呼ばれ、この光でないと姿が見えない妖精さんもいるそうです。
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雑。米国都市伝説「ニューヨークの埋蔵金」。英国人がオランダの植民都市ニューアムステルダムを襲ってニューヨークとしたとき、オランダ人が全財産を地中深く埋めて隠匿したという噂であります。その所在をめぐって占い師や魔法使いまでが動員されて教会墓地すら掘り返す悲喜劇が面白うございます。
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雑。深夜の玩具たちの行動は古来より探求テーマであります。お金持ちの家にいるおもちゃたちがこっそり外出し、貧しい家の子供たちの夢のなかに入って一緒に遊んであげるという説もございます。素直に楽しんでよいのか、微妙な感じもいたします。絵はエセルドレーダ・グレイ。
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雑。英国童話「金の壺」。金貨が詰まった壺を拾ったおばあさん。家に持ち帰るうちに金貨の壺は銀塊、鉄塊、石ころと劣化し、最後にはお化けになってしまうお話。ただしおばあさんは劣化が進んでも「銀のほうが目立たないし」「鉄のほうが使い道が多いし」と楽天的。お化けになったときは大笑いしてーー
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ーー「こんなものを目にできるとはなんという幸運か」。こういった一連の変成を術式化して儀式に組み込む作業を19世紀のオカルティストたちは好んで行っておりましたので、後続の者たちも民話童話の類を渉猟するのであります。絵はラッカム。
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雑。複数光源が常態の現代生活。昔、ロウソクの灯りひとつで就寝する子供たちの不安を想像してみるのであります。夢の世界に入れば傍らのテディベアすら信用できません。絵は1934年のカナダの読本から。影の出方の不自然さが不安をあおっています。
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猫魔術。グリマルキンを探してあちこちを彷徨うと、ブレーメンの音楽隊の猫にこの名前を用いている例を発見。挿絵は擬人化されて着衣ヴァージョン。こうなるとニワトリのすっぽんぽん状態が不可思議であります。1923年のグリム童話集から。
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雑。魔女が化けた猫と普通の猫。その違いは重さにあると研究者の見解。見た目よりずっと重い猫は魔女の化身で、見た目通り重いのはふとりたおした猫なんだそうです。絵はグリム童話「小鳥の城の魔女」の魔女猫と「ねずみと組んだ猫」の普通猫。ともにラッカム画。
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猫。グリム童話「粉ひき場の少年と猫」はオーノア夫人「白猫」系の応報譚。徒弟の少年が三毛猫姫に気に入られ、猫の国で七年間過ごしますが、結構こき使われもします。少年の世話をしてくれる召使猫たちが執事服を着込んだみたいで面白いのです。絵はホープ・ダンラップ。
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雑。花の擬人化は難しいのでしょう。とりわけ人面花は紙一重で向こう側であります。図は1906年のアルダイン読本の挿絵。少女が妖精さんとともに庭の草花に挨拶してまわるのですが、なかなかの雰囲気になっています。もっともストーリー展開は面白くてーー