西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

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#宝石言葉 がトレンドにあるので。 とりあえず調べますと1846年のオズグッド詩集にそれらしきものがありました。花言葉が流行るなか宝石がすねてるぞ、「宝石は決して枯れない花」だぞ、と。そしていろいろな宝石の特徴を宝石言葉として述べていくという趣向。興味深し。
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雑。スマホを見れば正確な時刻がわかり、腕時計すら着用しない人が増える現在なればこそ、17世紀末の携帯日時計を正確に運用してみたい衝動に駆られるのであります。魔法の時刻はひとつではない、とよくわからない言葉をつぶやきたく思います。
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クリスマス関連の伝承。クリスマス当日に―― ・家からなにかを運びだすのは不吉 ・火の貸し借りをすると不吉 ・豆を食べないとロバになる ・当日に無垢なる乙女が紡いで織って縫ったシャツは防刃防弾 ・雪が降るとラッキー、晴れてもラッキー  豆とロバの関係は不明であります。
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暦。1月6日はエピファニー「公現祭」。フランス文化圏ではガレット・デ・ロアという伝統的なお菓子が登場する日。ベルギーからもその模様を報告する写真が届きました。このなかにソラマメを一粒入れておいて、当たった人が一日だけの王様になります。そのための王冠つき。伝統菓子には護符効果も。
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"Pain, pain, go to Spain" 「いたいのいたいのスペインに飛んでけ」と子供のおまじないレベルでスペインに災厄を送りつけてきた英国であります。面白いのであります。
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さて夏至前夜。妖精さんの悪戯もピークに達するのでありまして、とりわけたちが悪いのが「ウィグ・スナッチング」、かつら盗み。ここぞという場面で木の枝にひっかかる、風で飛ばされる、猫の爪に引っかかるなどして、周囲を笑いのうずに巻き込みます。今晩のオンライン会議は要注意です。
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お宝。本日ベルギーより魔法系アンティークが到着。まずはお守りピン類。全長5㎝ほどの黄金ピンに真珠、ルビー、サファイアの細工。おそらくはトリニティーの象徴かと。もう一本はわかりやすい蹄鉄に粒真珠を七個ちりばめたもの。時代的には19世紀末から20世紀初頭頃でしょうか。とてもかわいいです。
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季節。急に秋が深まり落葉がはじまると、落ち葉に隠れてブラウニーが移動を始めるという伝承から。落ち葉を空中でキャッチし、「よい旅を」とつぶやいてから風に戻すとよいとのこと。このとき落ち葉を握りつぶしてはいかんのであります。意外とむずかしい。絵はマルグリット・デイヴィス。
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3月1日はウェールズの守護聖人デイヴィッドの祝祭日でもあります。ひたすらネギを推す日ですので、パンケーキ火曜日と重なった以上はネギパンケーキを焼くのが筋かもしれません。甘さを控えてソースを塗ればお好み焼き風でいけるでしょう。ぶっといのをそのまま入れてスターゲイジーもありかも。
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雑。リチャーズの『ハーディーガーディー』には奇妙な展開の詩が多くて楽しいのであります。孔子に昼食をおごってもらおうと中国に行ったグリフィンとガーゴイル、路上オルガンを演奏するゴルゴンと目が合って石になるという無説明暴走ファンタジーがこれ。ジョー・モーラの挿画もいい感じです。
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雑。ブギウギ boogie-woogie の語源は不明なんだそうですが、boogie に関しては「金に困ったミュージシャンが閉店後の安酒場などで据え付けのピアノで無断演奏会を開いて金を集める行為」を指すとのこと。すなわち誰もいないはずの場所でピアノが鳴るわけで、お化けのブギーが語源なのかもしれません。
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雑。このように魔法円に一角に「テトラグラマトン」とある場合、神の名をあらわす聖四文字を記します。普通はYHVHなどと入れるのですが、状況次第で別法もありとのこと。面白いことにたいていの神様の名前は四文字なのです。ZEUS ODIN etc 。意外と臨機応変なのであります。
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雑。巨大書物用の懸架式書見台。使わないときは巻き上げておけるので便利なんでしょう。いまでも古い修道院などでは使われているそうです。図は『ウォントレーのドラゴン』(1895)から、台所で料理本を調べる料理番という戯画の類。巨大魔法書を登場させる際の参考資料ということで。
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雑。防弾聖書は新約聖書に鋼板表紙を装丁したもの。なおこの種の聖書のページのサイズと質がタバコを巻くのにちょうどいいらしく、ひっちゃぶいて煙にする不届きな兵隊さんもいたそうです。「そいつはいいぞ。おれはコリント人への第二の手紙まで吸い進んだ」というセリフが #スパウォー にあります。
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雑。魔女判別検査の方法としての「浮沈」は有名ですが、浮いたら魔女なのか沈んだら魔女なのか、そのあたりがはっきりしないのです。1825年にサフォークで起きた魔女騒動では容疑をかけられた男性が自ら「浮沈」審判を申し出て、何千という見物人のまえで10分間浮いてみせましたが群衆は納得せずーー
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雑。ハロウィンの夜、就寝前に寝台の四本柱にそれぞれ「芸術」「科学」「文学」「実業」と名前を振っておきます。翌朝、目覚めたときに最初に目に入った柱の方面に将来が開けるというおまじない。どの柱がどれだったか覚えていない人は、まあそういうことでと。ケリーの『ハロウィンの書』から。
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さて2022年夏至。 もちろん英国ではストーンヘンジが最大注目される日であります。ミッドサマーの夜明け、ずいぶんと昔からかの石柱群に人が集っておったのです。自分らの先祖がこれを建立したといろいろな勢力が主張していて、退屈しません。写真は1894年夏至の夜明けのもの。
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雑。妖精に会いに行く方法。 ・月光に照らした帽子をかぶり、口を閉じて両手を握りしめたまま妖精の丘に向かう。  これを行いますと、たいてい途中で人に挨拶して帽子を脱ぐ。しゃべる。なにかを拾うなどして失敗するのであります。なお「月光の帽子」は「なにも考えない」の意味でもありますからー
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雑。病床に伏す子供のもとにクリスマスツリーが訪問してくるお話がございます。そういった不思議を司る天使をクリスマス・エンジェルとしてツリーに飾るのであります。なおユーイングによればこの天使の星は冬場の木星とのこと。季節の話題ということで。
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雑。蜘蛛は文化圏によって意味合いがずいぶん異なるようです。スコットランド国王ロバート一世は負け戦で某所の屋根裏にて潜伏を余儀なくされたとき、細い糸をはりめぐらす蜘蛛の様子を見て「周到な準備」「決してあきらめない心」を学んだとのこと。以来かの国では縁起のよい生き物なんだそうです。
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雑。家庭内、というかテリトリー内に妖異が入り込んだ際のネコの反応は、無害ならば無視あるいは歓迎なんだそうです。椅子に座って本(実は善悪記録簿)を読んでいる子供は毎年訪れる「ニューイヤー」なのでネコはあまり反応しておりません。絵はファニー・コーリー。
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雑の雑。ついでに1893年のセントニコラス誌から。当時ニューヨークの動物園ではガラパゴスゾウガメとウサギを同じ場所で飼育していたそうで、かの寓話がそれなりに再現されていたとのこと。写実的な絵にしますと「なんかちがう」感が否めないのであります。これはこれでかわいいのですが。
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七夕関連。資料なし、文字情報と勢いだけで描かれた海外版日本童話の挿絵がいろいろとすごいのであります。当館が魔術資料を収集中に遭遇したカチカチ山、しっぺい太郎、桃太郎、金太郎をお楽しみください。一次大戦以降になるとさすがにこのレベルのファンタジーは少なくなるようです。
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雑。そういえばと明治の頃に海外で紹介された節分の様子を見てみると「エクソシストがドライドピーをキャストしてデビルズアウト!ハピネスイン!と叫ぶ」とありまして、なるほどと感心。決して間違ってはいないのであります。どのような光景を想像するかは受け手の問題でありましょう。
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雑。よく物語などで魔神の類が手足をばらばらにされて各地に封印されたりしますが、実は聖人も同様の憂き目にあうことが多かったのであります。列聖が決まって改葬される際、遺骸の手足があちこちの教会に分配され、聖遺物として豪華な容器に納められて陳列されるというーー