西洋魔術博物館(@MuseeMagica)さんの人気ツイート(いいね順)

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雑。「起きたくない、布団のなかでぐずぐずしていたい」と起床を拒否するベティー・ジェイン。すると時計も衣服も反乱を起こし、太陽は運行をやめて少女を停止世界で孤立させるという物語。威嚇系教訓とでもいいましょうか。下手なブギーマンより怖いです。エルソン拡張読本(1925)から。
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補足。18世紀半ばには「ピューリタン」という言葉に揶揄的ニュアンスが加わっていたようです。19世紀になると仮装舞踏会の演目にピューリタンが出現。清楚系ファッションとしても注目を浴びました。写真は旅装のピューリタンドレス(裾短め、編み上げブーツ)。図は仮装舞踏会読本にみる例。
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姿はほぼ巨大黒犬で、目安としてよく参照されるのがニューファンドランド。あれよりでかいと妖怪変化の類と思ってよいようです。  スペクタードッグの特徴は具体的攻撃をしてこない点でしょう。ぬっと現れて、しっぽを振って近づいてきて、よじのぼって顔をなめたりします。かわいかったりします。
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「今日は #ミニチュアの日 です」とカーナビが申しまして。当館では収集した豆本類を一か所に集めております。ただ並べても妙味がないので書斎を構築し、ドールを一体常駐させて本を読ませておるのです。小さな魔法書もないわけではありませんので、なかなか面白うございます。
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雑感。昨夜の月食観測。自分としては月食よりも天王星の撮影ができたことにより、かの惑星が急に身近に感じられるようになった点が大きいのであります。あれは肉眼ではまず見えないわけで、アグリッパもジョン・ディーもウィリアム・リリーも認識していなかった薄い青色の夢と申しましょうかーー
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雑。ハロウィン・パーティーは意外に水がつきもの。たらいにリンゴを浮かべて口だけで取り出すアップルボビングを代表として、くるみの殻に小さな蝋燭を立てて浮かべるキャンドルボート(最後まで消えないと恋がかなうのですが、途中で魔女が邪魔をする趣向)とか。絵は各種パーティーブックから。
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雑。先般、スコットランド低地地方の洗礼の際に右手を除外する話をしましたが、さらに調べると面白い手続きも発見。たとえば船乗りになると決めた人は21歳になるまでに右手に海水の洗礼を施して海神の加護を得るとのこと。おそらく林業などでも同様の儀式があったものと。
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雑。妖精は普通見えないのですが、妖精さんから貰う眼鏡を使うと見えるとのこと。あるいは13日の日曜日に生まれた子供は生まれつき妖精が見えるそうです(それが良いことかどうかは別として)。図はデュリンの「月光を紡ぐ妖精たち」。月光糸から「不可視のマント」を織るのであります。
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雑。チェンバースの記述によれば、印刷術が登場する以前の書物はとんでもない貴重品であり、裕福な貴族でせいぜい6冊、修道院で20冊程度しか所有していなかったとのこと。壁一面すべて書物といった光景は比較的近世の産物のようです。
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印象。魔女になりたい子供、あるいはウィッチ・チャイルドが登場し始めるのが19世紀末ぐらいか。定番描写である醜怪老女にまじってちらほらと子供の魔女が出現するようになるのです。最初は遠慮がちに小さなカットでしたが、だんだんとアイキャッチャーに。図はマザーグースメロディーズの扉から。
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辞書で煙草を巻く話に関して。コンサイスなどは使い込むと数年で写真の状態になって新しいのを買うことになりますから、戦前の学生たちが古いので煙草を巻く話は結構あったようです。一ページ丸暗記したらそのページを破いて「食べる」話もあります。前世紀の蛮習ということになりましょうか。
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10月24日はテンにニとヨンの語呂合わせで #天女の日 とのこと。そ、そうですか。  天女は意外に翻訳がむずかしく、エンジェルちがうシルフちがう、と。ともあれ羽衣伝説 feather robe の英訳では moon maiden や fairy といった表現が使用されています。絵はグレイス『青柳』(1910)のゴブルから。
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リクエストにて再録。 バス停にて地べたに座り込んだ強面の男子高校生たちの会話が聞こえましてーー 「なんばん好いとうとや?」 「・・・三十番」 「三十番いいよなー」 「あれ、曲はメンデルスゾーン」 「すげー」 お気に入りの讃美歌を論じておったのです。見かけはあてにならないのであります。
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猫伝承は見つけ次第報告 ・お祈りを唱えているときに猫が鳴くとアンラッキー ・猫は空腹になると石炭を食べる ・屋根のうえで猫が鳴くと死人が出る ・猫を怒らせると結婚式当日に雨が降る ・神の名をみだりに唱える者は猫に生まれ変わる 最後のやつは解釈がむずかしいのであります。
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妖精。夏至前夜、フェアリーリングのなかで『夏至の夜の夢』を演じた兄妹が偶然に術式要件を成立させてパックを召喚してしまうキプリング著『プークズヒルのパック』。かの妖精が語るイングランドの歴史が兄妹の魂の奥底に刻まれていきます。絵はラッカム。
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雑。オカルト界では虹の七色=七惑星の配属が常識であるため忘れておりましたが、英語圏では虹は六色なのであります。レッド、オレンジ、イエロー、グリーン、ブルー、ヴァイオレット。世界に色をもたらすレインボウ・フェアリーズの物語を読んでいて再認識した次第。絵はジョンズ・バブコック。
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子供と蝶の組合せはだいたい不吉なのであります。断崖絶壁に舞うバタフライはほとんど死神。守護天使の介入が間に合うかどうか、サスペンス満点。断崖のきれいなお花もほぼ同じ趣旨です。結構エンタメよりの寓意画である、と自分などは考えております。
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キャベツに関する伝承 ・新月の金曜日に植えるとよく育つ ・元日に食すと一年中お金に困らない ・月夜にキャベツ畑に出現するウサギは魔女 ・たまにキャベツから赤ん坊が生まれる フランスの女の子はお花から生まれ、英国の男の子はキャベツから生まれるとの伝承もあります。おそらく悪口です。
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雑。スコットランドの伝承によれば、ハロウィンのおまじないで異性の心を得たとしても、結婚式でスペルブレイクを食らって逆効果倍増になるとのこと。結婚式が有する解呪効果は興味深いテーマとなりそうです。
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#伝説級の猫 当館からはご存知「ふとりたおした猫」を。1985年、ロンドンはノッチングヒル界隈をシメていた大物。ほとんどケットシーであります。
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暦。さて3月17日はアイルランドの聖パトリック祝祭日。この時期に合わせてよく出回るのが「あなたのレプラコーン・ネームは?」というジェネレーター。ファーストネームの最初の文字と生まれ月などの対応名を組み合わせるもので、いろんなヴァージョンがあります。当館からもひとつーー
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暦。3月15日は聖ロンギヌスの祝祭日。キリストに槍でとどめを刺し、のちに改宗したとされるローマの軍人。このとき刺したのが左わき腹か右わき腹かに関して白熱した神学論争があったそうです。右利きの人間が相手に正対してわき腹を刺すなら左側になるというのが普通の見解ですがーー
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10月27日は #テディベアの日 。 以前も紹介しました「テディベアの逆襲」(1907)。トイストーリーの定番「乱暴に扱われた玩具の復讐」の一種で、森のなかに連れてこられた子供たちが日頃テディベアに行っている所業を自ら体験します。胴上げ落としの具体的描写はなかなかのもの。かなり怖いです。
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雑。妖精からプレゼントされる代表的アイテム ・幸運の財布(常に金貨三枚が入っている) ・七里靴 ・暗闇の帽子(不可視効果) ・願望の帽子 ・鋭利の剣(万物を切断して刃こぼれしない) ・象牙の鏡(あらゆる場所を映し出す) ・空飛ぶ絨毯 一番恐ろしいのは言うまでもなく願望の帽子です。
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#櫛の日 とのことで、関連伝承を。 ・櫛を落としたときは拾い上げるまえに願いごとをするとラッキー ・櫛の歯の間に髪の毛を残しておいてはいけない ・夜に髪をくしけずると悪魔の夢を見る ・櫛の歯の数を数えてはいけない ・死人の髪をすいた櫛を生きている人に使うと、その人ははげる