193カ国からなる国連総会は、早ければ週末にも緊急会合を開き、ロシア非難決議案を採択する可能性があります。 2014年、クリミア併合を非難する決議案も安保理→総会という道をたどりました。総会決議は賛成100カ国、反対10カ国、棄権58カ国。 今回の各国の立ち位置を考える上で、参考になります。
「中間点はない。(ロシア、ウクライナ)の双方に緊張緩和を呼びかけることは、ロシアにパスを与えることになる。ロシアは侵略者だ」 侵攻半日前、米国連大使の言葉です。その通りでした。ロシア側の言い分は、現代において、到底理解を得られるものではありません。 digital.asahi.com/sp/articles/AS…
ロシアは、ウクライナが主権を持つウクライナ国内で、ウクライナの子たちが通う幼稚園や孤児院にまで攻撃を及ばせたという。 そんなことがあっていいわけがない。怒らないといけない。それは偏ってなんかない。 クレバ外相は「戦争犯罪」といい、証拠収集の上、国際司法裁判所に持ち込む考え。 twitter.com/DmytroKuleba/s…
アクシオスの記者によると、ウクライナのゼレンスキー大統領はEU首脳とのビデオ会議で「あなたたちが生きた私を見るのは、これが最後になるかもしれない」と語ったとのこと。 ゼレンスキー氏は「(ロシアにとって)私が1番のターゲット、2番は私の家族だ」と語っている。 twitter.com/BarakRavid/sta…
NYTによると、クーデターを起こしたミャンマーの国軍側は、ロシアのウクライナ侵攻を支持。 驚きはない。クーデターからもう1年。国軍からすれば、ロシアを敵に回すよりもこのまま一定の関係を保つ方が理にかなっている。 nytimes.com/live/2022/02/2…
"Kiev" か”Kyiv”か。キエフかキーウか。 ウクライナの首都をめぐり、そんな記事が増えている。前者はロシア読み、後者はウクライナ読み。 「世界の野次馬たちができることは、包囲されている都市の言い方を覚えることだ」とガーディアン紙。 theguardian.com/world/2022/feb…
安保理でまもなく、ロシアを非難する決議案について採決が行われます。ライブで訳してお伝えします。 ロシアが拒否権を行使し、廃案になります。目的は「ロシアを孤立させること」。中国の出方に注目が集まります。 議場の外、ゲルニカのタペストリー前では、各国大使がウクライナ旗を掲げています。
安保理会合は予定の2時間遅れ、日本時間午前7時から。 理事国15カ国のうち、票の行方がわかっていないのは、中国、インド、UAEです。 決議案の提出は米国と非常任理事国のアルバニア。強い賛意を示す「共同提案国」には、すでに数十の国が名を連ねています。 ■記事→bit.ly/3InAted
フランスの国連大使、会合前に報道陣に声明発表。 「常任理事国であるロシアが、隣国をつぶそうと戦争をしている。すべての国連安保理メンバーが、選ばなければならない。そして責任を果たさねばならない」 欧米につくのか、ロシアにつくのか。それを迫るような発言。
アイルランドの次席大使も会合前に対応。 「アイルランドの票は、ロシアの侵略によって命を脅かされている人たちへの連帯を示すものになる。安保理には、国際の平和と安全を維持する責任がある」 「ロシアが拒否権を使っても、ロシアの責任を問う国際社会の動きを妨げることにはならない」
NY時間午後5時10分、チャイムが鳴って会合開始。 安保理にとって、歴史的な採決になります。 安保理議長は15カ国の持ち回りで、今月は偶然ロシア。国連大使のネベンジャ氏が進行役です。
ロシアを非難する決議案に、「共同提案国」として名を連ねている国が、続々と読み上げられています。60カ国程度でしょうか。 採決の前に、発言したい国が今回の決議案について説明します。
米国の国連大使。 今回の武力行使について「選択の戦争=War of Choice」と表現。「忘れてはならない。ロシアが選択した」 「ウクライナの人々に計り知れない苦しみを与えることを選んだ。主権を侵害し、国際法・国連憲章に違反することを選んだ。ウクライナ全土で、市民が命かながら逃げている」
続・米国国連大使。気持ちがこもっている。 「公園の子どもたちは、わずかな持ち物で自宅を去った。幼稚園や孤児院への攻撃も報告されている。集中治療室にいる赤ちゃんも、出来合いの防空壕に避難させられた。幼い子どもたちに、駅で父親に別れを告げた。48時間で5万人がウクライナから避難した」
続・米国。 「ロシアは侵略者だ。中道は存在しない。みなさん、単純な投票です。国連憲章を信じているなら、ウクライナや国家の主権、領土保全を支持するなら、ロシアが責任を取るべきだと思うなら、イエスだ。ロシアに同調するなら、ノーだ」
米国とともに決議案を出したアルバニア。 「私たちが話している間にも、ウクライナは空爆の被害を受けている。人びとが殺されている。欧州の一国が、隣国によって破壊されようとしている。常任理事国は、平和と安全について決める力と信頼を与えられているのに、その一つが支配と死に手を染めたのだ」
英国。 「国連憲章は、平和への厳粛な呼びかけで始まっている。国連は、戦争の惨劇から次なる世代を救い出そうと作られた。暴力や紛争から、人々を守ることが目的だ」 「この決議案は、戦争に抗議している、勇敢なロシア市民へのメッセージでもある」
ガボン。 「国連は、残虐な戦争の灰の中に造られた。我々には戦争も、新たな恐怖も必要ない。戦争は願望を否定するものだ。死と破壊の悪臭を振りまき、そのトラウマは壊滅的で、修復不可能なものだ。戦争に勝者など存在しない。地獄を、さらに地獄にするだけだ」
メキシコ。 「我々は主権国家への侵略を目の当たりにしている。メキシコも経験してきた。1846年には米国により、国土のほぼ半分を失った。メキシコは平和を支持している。武力行使の禁止を擁護している。我々は、敵対行使を直ちに停止するよう求める」
ブラジル。 「国際秩序への脅威、国連憲章違反という未曾有の状況にある。ウクライナで民間の犠牲者がふえ、恐怖と荒廃が広がっている。どんな戦争でも、必然的に起こることだ。加盟国の領土保全に対する武力行使という一線を越えて、黙ってはいるわけにはいかない」 一方、「対話の余白」にも言及。
※ここで採決。 賛成=11カ国 反対=ロシア 棄権=中国、インド、UAE 決議案は廃案に。わかってはいたけれど。
アルバニアが採決後の発言。 「安保理は結束と力、有効性を世界に示す機会を失い、妨害された。失望しているが、驚いてはいない。そしてこれで、我々の努力が終わるわけではない。侮辱ではなく尊重に、混乱ではなくルールに基づいて、この侵略を非難し続ける」
米国。 「ロシアは決議案に拒否権を行使することができても、我々の声、ウクライナの人々に拒否権を行使することはできない。戦車が街中を走り、爆弾が通りに落ちる。それを想像するのは難しい。ただ、ウクライナの人々はこども、国、大切なものを守るため、行動しているのだ」
棄権したインド。 「暴力と敵対的行為の即時停止に向け、努力がなされることを強く求める。対話は、相違や紛争を解決するための唯一の答えであり、外交の道を諦めたことが残念だ。それが棄権した理由だ」
英国。 「決議が採択されなかったのは、拒否権によるものだ。紛争に手を染めているのは誰か。ロシアは自衛だと主張しているが、不合理だ。ロシアの唯一の自衛行為は、今日、この決議案に対し、反対票を投じたことだ。間違ってはならない。ロシアは孤立している」