北朝鮮。 「政治的な動機に基づいたイニシアチブを拒否する。このような一方的な行動が問題を解決することはありえない。一部の加盟国は、このような腐敗した決議案を提出することで政治的目標を達成しようとしている」 「反対」へ。
イラン。 「国連憲章、国際法を完全に尊重する必要性を改めて強調したい。イランはウクライナの人道状況に大きな懸念を抱いている。ただ、この決議案は政治的な動機に駆られたものであり、我々の組織の公平性を損なうものだと考えている」 反対票を投じると。
シリア。 「政治的な利益のために人権が利用され、ウクライナの人道状況を扱うという口実のもと、ロシアを標的にした政治化が生まれている。人権理設立以来、特定の西側諸国が人権を扱う際、二重基準を採用している。ドンバスでは市民が何年も攻撃を受けているが、行動しなかった」 反対へ。
キューバ。 「人権理をつくるための交渉の際から、キューバは資格停止条項が特定の国によって利用される深刻な危険性があると反対してきた。今日はロシアだが、明日は我々のどの国にも適用される可能性がある。米国は多くの民間人を巻き添えにして死亡させたのに資格停止になったことがない」 反対。
セネガル。 「国際社会の他の国々と同様、ウクライナにおける戦争がもたらす代償に深い懸念を抱いている。戦争は人類の失敗だ。セネガルはウクライナの平和を支持している。ただ、この決議案は調査委員会の作業を先取りするもので、調査が終わる前に結果を出すものだ」 「棄権」へ。
南アフリカ。前回波紋を読んだ→bit.ly/37pFtl0 「人道状況が悪化している。敵対行使の停止が必要であり、それが人道危機への一歩になる。対話、調停、外交が紛争を終わらせる唯一の道。決議案は正当な手続きを踏まず、総会を分断、分極化させるものだ」 「棄権」へ。反対と相当迷ったか。
エジプト。 「この決議案は国連を深刻な岐路に立たせるもの。国連は手続きやメソッドを尊重する。この決議案は国連の信頼性を損なう恐れがあり、その役割にも悪影響を及ぼす。エジプトは二重基準をよく思わない。適切なタイミングで出されたとは思えない」 投票については明言せず。
ブラジル。 「ブチャの報告を含め、市民に対する暴力に胸を痛めている。人権理は調査委員会を設置しており、すべての当事者が協力すべき。ブラジルは調査完了を待つべきだと考える。そうすれば責任の所在を明らかにできる。人権を尊重するのは、分断ではなく団結が目的」 「棄権」へ。
中国。 「ブチャにおける市民の死に関する報告、映像は憂慮すべきもの。ただ事実に基づいた非難を行うべき。無差別の制裁が負の影響をもたらし、事態を複雑にしている。資格停止は冷静さと客観性、事実を持って処理されるべき。決議案は対立を激化させるだけ」 「反対」。ウイグル問題も考えたか。
メキシコ。 「最近のウクライナからの報告では、国際法に違反する可能性が高い。ロシアが人権理のメンバーであるかどうかは、国際法上の義務を免除するものでも、課すものでもない。多国間主義は、排除ではなく、包摂によって強化される」 「棄権」へ。
チリ。 「多国間主義はすべての国家にとってホームだ。人権理のメンバーは人権の促進と保護において、最も厳格な基準に従わなければいけない。そうでない場合、総会に資格を停止させる責任があり、これは我々の責任だ。ロシアは国際法に違反する侵略、侵攻をした」 「賛成」へ。
ロシア、国連人権理事会から追放へ。理事国としての資格停止を求める決議案を採択。 賛成-93カ国 反対-24カ国 棄権-58カ国 やはり、国際社会のかなりの分断が明らかに。
朝刊用の記事です。かなりギリギリの時間でした。 反対24カ国、棄権58カ国、無投票17カ国。これらを足すと、賛成の93カ国よりも多い100カ国になります。 ロシアからすると、「実質的にはロシアを支持する声が多かった」という言い訳に使える数字になる可能性があります。 digital.asahi.com/articles/ASQ47…
ベラルーシ(投票前最後)。 「この決議案は、ロシアを悪者扱いし、国際機関で孤立させようとする政治的な動機によるものであり、国連憲章に基づく国際協力システム全体の均衡を崩すことにつながる。感情に流されて目先の課題にとらわれず、紛争解決の世界秩序を長期的に考えるべきだ」 反対。
インド、「棄権」の投票後。 「棄権票は、インドが平和、対話、外交を支持してきたからだ。インドがどちらかの側を選ぶとするなら、それは平和であり、暴力の即時停止である。ブチャの市民殺害報告には深く憂慮。明確に非難し、独立調査を支持。すべての意思決定はデュープロセスを尊重すべき」
ロシア、投票後声明。 「人権理事会は短期的な目的のために利用する国家で占められている。人権を促進、保護するロシアとしては、人権理事会のメンバーであり続けることは不可能。任期満了前に終えるが、人権分野における国際的な義務を果たさないというわけではない」 「俺たちからやめた」と。
当然、欧米からすれば「は?」となる。英国。 「ロシアに緊急に説明を求めたい。人権理事会からの脱退を示唆したように思うが、残りの任期中(23年末まで)、完全に、正式に脱退する文書を送るつもりなのか。解雇された人間が辞表を出すようなものだが、次にとるべき行動、状況にも影響を及ぼす」
ロシア、それに対して返答。 「我々の説明は非常に明確だったと思うけど」 これだけ。国連大使も次席大使もすでに離席しているので、この外交官にはなかなか答えようがない。
NY時間13:00、緊急特別会合は午前の部が終了。 ウクライナ大使。 Q「棄権の数(58カ国)については…」 A「どうでもいい。ロシアが資格停止になり、すぐに脱退を表明した。解雇された後で辞表は出せない。新しいメンバーの選出を願っている。結果には非常に満足している」 ウも人権理理事国です。
国連もウクライナ危機の現場の一つだと思っていますが、実際の現場で何が起こっているのか、各国はどんな反応をしているのか、経済にはどんな影響があるのか、24時間体制で速報しています。 ロシアの進軍エリア、ウクライナの奪還エリアも、日々更新中です。 asahi.com/articles/ASQ44…
決議採択後、日本の石兼公博大使。 「悲惨な事態を引き起こした国が人権理事国に止まることは、著しく不適切だ。ロシアの選択による必然的な結果として、このような行動を取らねばならないことに深く失望している。これは、地政学的な対抗意識による結果ではない。決して違う」 鮮明にロシア非難。
ミャンマー、賛成。 「ブチャの映像は、違法な軍事政権が自国民に対して虐殺に次ぐ虐殺を行ったミャンマーにとって、関連性のあるものです。加害者は、責任を問われるのだと知らないと止まりません。誰もが免罪される危険な時代を、招いてはいけません」 国軍はロシア支持。大使はクーデター前から。
「重大かつ組織的な人権侵害」をしたとして、ロシアが国連人権理事会の理事国資格を失いました。 【表決内訳】 共同提案国(強い賛意)=58カ国 それ以外の賛成=35カ国 反対=24カ国 棄権=58カ国 無投票=18カ国 国連に加盟する全193カ国の投票行動も、記事中にあります。 asahi.com/articles/ASQ48…
ロシア非難決議は141カ国、ウクライナの人道危機をロシアの責任だとする決議は140カ国。 では、今回はなぜ、賛成が93カ国だけなのか。 大きな理由は「席を奪う」という結果を伴うからかと。また、人権理設置の調査が終わっていない、というのも懸念を抱かせる材料でした。 digital.asahi.com/articles/ASQ3V…
国連規定の地域グループごとに見ると、以下のようになります(賛成-反対-棄権-無投票)。 アフリカ(54)=10-9-24-11 アジア太平洋(54)=16-10-24-4 東欧(23)=19-2-0-2 ラテンアメリカ・カリブ海(33)=19-3-10-1 西欧・その他(29)=29-0-0-0 かなりくっきり分かれています。 twitter.com/SCProcedure/st…