501
よりによって弁明の書状を宗盛に代筆させたことといい、義円という穏やかで教養があり頼朝にも信頼されていた兄を遠ざけ、結果的に死なせたことが、ここに来て何重にも九郎に返ってきているんだよなあ… #鎌倉殿の13人 世界の因果応報感こわい。
502
もう取り戻せぬかつての駿府をキラキラ美しい幻の理想に記憶してたのは家康も田鶴も同じなのですが、泣いて泥にまみれ今川と手を切った家康が、その理想をいま生きる地に移し替えようとしてるのに対し、田鶴は結局、今川への忠義を「正解」にする以外の道を知れなかったんだろうなあ。
#どうする家康
503
やめろ栄一! 結婚してすぐ故郷を飛び出し宗旨変えもして異国まで行き、御一新後は妾を同居させその子供を正妻に育てさせ、お千代さんの海より深い懐で支えられてきたお前さんが、それをやっと自覚して感謝の言葉なんぞ口にしたら、フラグにしかならないだろうがやめろ!!(予告)
#青天を衝け
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時政パパ上、自分が蔑ろにされても、生き生き仕事してる小四郎に「お前は良かったな、佐殿に出会えて」と言える父親で、だから身内を貶められ激昂した今日の回までそこは実に一貫してるんですよね… だからこそ、後に愛妻りくが生んだ子への情愛からああなるのかな…と考えると切ない。
#鎌倉殿の13人
505
家の命運と正当性がかかっている帝としてではなく、ひとりの幼い甥っ子を気遣うおじとして安徳天皇に優しく声をかけている宗盛のこの真っ当さ(とそれが通じない生きにくさ)を、もしかしてこの後、義時と頼家、実朝との関係で思い出すときが来るんだろうか。
#鎌倉殿の13人
506
序盤から割と弟のせいにしがちな姉上ではありましたが、今回の「なぜ説明しておかない」は、明らかに頼朝の「何とかせよ」でしたね…公暁の意思を聞き狼狽え、小四郎に説明を任せ、それでも公暁がいる場で実朝に「母にお任せあれ」と言い、従三位に浮かれる、残酷さと愛嬌の無自覚な同居がとても頼朝。
507
殿として立てつつ厳しく育てもする年上家臣ズはもちろん、主君として認めん!が、実は主君として仰ぎたい仰がせろのデレ渇望だった平八郎や、ちょっと頭いいけどノンポリ決め込む青年かと思いきや割と早く落ちた様子の小平太など同年代家臣の配置、いい意味で王道の少年マンガらしさがあるんですよね…
508
あと、終盤で泰時が唯一の希望になってくという三谷さんの言葉に、泰時が頑迷なほど父義時の苦悩を顧みず批判する、また義時もあえてそれを放置してる節があるのは、やはり物語として狙ってる流れなんだなと。次世代に遺す宝として泰時のピュアさを守るため黒執権になってく小四郎…うっ
#鎌倉殿の13人
509
大江殿の政子推し設定に関しては、どこに本音があるのか分からなかった有能な文官の動機を分かりやすくしたかもしれませんが、一方で、ではあなたの推し活に、推しの弟であるただの青年を付き合わせ、その人生を真っ黒に染め上げた挙げ句に放り出したのです???と言いたくなるのも事実ではある。
510
不穏な謀反が成功するかと見せかけ、信康も瀬名も側近もしっかり準備してて反撃する王道アクションを挿みつつ、一方で、ああこうして明るく賢く親しみやすい瀬名姫が“築山殿”になっていくのか… と、その絡め取られてく運命はただ見守るしかなかった今日の回。緩急ジェットコースター。
#どうする家康
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恋愛が救いでも達成でもなく単なる人生のいち要素に過ぎない描写、運命や才能でなく理屈と地道な学習で掴む天職、菅波とモネのどこまでも対等な関係、師でありつつ敬語で話す上司朝岡、女たちの世代を超えた連帯、地元と東京のフラットな行き来……
端々に令和らしさを感じる作品でした、と改めて。
513
作品に横たわる背景は確かに10年前の震災ですが、当事者/非当事者、「分からないけど分かりたい」言語化と対話、そして「何もない人なんていない」をここまで徹底して描くことで、ひとつの事象・地域に留まらず、見る人だれもが自分事として受け止め考えられる、そんな普遍性ある作品になったなと。
514
SONGS、大泉洋さんが鎌倉殿の撮影でちょうど頼朝のヒゲを付けている時間に朝カムでアルデバランが流れるので、もはやアルデバランは私の主題歌と思ってますよ!という話、ちょっと笑った。
なるほどつまり、君(坂東武者)と私は仲良くなれるかな、平家の世が終わるその前に 的な。
515
平六、善児を撃退した実績もあるので、その弟子トウと対等に渡り合えて不思議ではないですが、戦闘中の「俺の女になれ」は単なるおもしれー女ムーブなのか、それとも、暗殺者という手駒への興味(かつりくを狙う=小四郎との繋がりを察知)なのか、どちらなのか。どちらもありそうだな…
#鎌倉殿の13人
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たった10年でも、米国で五十嵐も色々あって生き、新しいパートナーがいても当然といえば当然で、「昔どおり」を望むのはこちらの勝手な押し付け、というのは、もしかしたら安子と視聴者との関係への予告なのかもしれないな… 安子だって半世紀どう生きてきて、我々の前に姿を現すかという。
#カムカム
517
訳もわからず聞き始めた英語講座を、まるで歌の調べのようだと言う安子に稔さんが嬉しそうだったのは、稔さん自身がかなり音楽好きだからだったんだな。
音楽学校行っておけば…と軽口混じりに惜しむ喫茶店マスター。ここにもふと滲む、跡取りと決められた男子の葛藤。 #カムカム
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鎌倉殿版の実朝暗殺、十数話かけて朝廷から坂東への政治的介入と義時個人への攻撃を史実以上に盛り、西との対立構造を積み上げ、実朝様の六波羅御所計画なる力技まで入れて、やっと義時の「愛想が尽きた」未必の故意が成立するのを見ると、史実義時さんの動機の無さ、無実っぷりが逆に際立つ気がする。
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あーーそうか… 岡山だからベースは桃太郎。キジ=「雉真」の名にこだわれば、戦中に「鬼畜」と呼んでいた米国は退治すべき鬼。だけど、その「雉真」の枠に収まりきれないからこそ安子は、鬼の本拠地・鬼ヶ島へ行ってしまう。「雉真」の子として育てられるるいにとって、安子は裏切り者か…
#カムカム
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「月刊みなさまの声」12月分の鎌倉殿1年分データ。反響は全9千件でここ数年で最少、好評8%・厳しい意見18%なのもちょっと意外だなあ。ツイッターで受ける感触との乖離は、例年と違う層を大河に呼び込んだ証でもある一方、こう数字に残る所へ声を送る大切さも改めて。
nhk.or.jp/css/koe/monthl…
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勇ちゃんがおじさんになっても相変わらずの野球バカで、でもそのおかげで、何十年も縁を切っていた姪の帰郷でも、皆が妙に気まずくならずスッと自然に雉真家に入れたあたり、ほんと #カムカム は、「人はそう簡単には変わらない」「人の同じ特質が欠点にもなるし良い作用も起こし得る」が一貫してる。
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同じくエランドール賞で新人賞を中川大志さんがとられたということで、小四郎がお祝いに来てくれたのも物すごく嬉しい… こちらも本当にいいツーショットだなあ。
mdpr.jp/news/detail/35…
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しかも、例年なら序盤にあるはずの、主人公が青臭い理想を掲げ突っ走る青春パートもほとんどない。
理想を叶える過程で代償を支払ったわけでも変質でもなく、ただ激流の中で生きる選択をしてたら加害者側にいた。これ感情移入して物語を見る人には、主人公が可哀想な被害者の話よりも辛いかもしれん。
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テレビの漫才で大笑いする夫婦、案内された住込み用の和室から見える裏庭の緑、店主と店員が囲む食卓、そしてお客さんの笑顔を思い浮かべるるい。
るいが知らないはずの、でも安子が必死で取り戻し娘に与えたかった、戦前のたちばなでの暮らしと商いがこのクリーニング店にあるのが、もう。
#カムカム